超スローボール論争
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超スローボール論争(ちょうすろーぼーるろんそう)は、2014年夏の甲子園において、東海大学付属第四高等学校の西嶋亮太投手が対九州国際大学付属高等学校戦で投じたスローボールについて、その必要性・妥当性に関して主にネット上で起きた論争である。
経緯
2014年8月14日、東海大学付属第四高等学校対九州国際大学付属高等学校において、東海大学付属第四高等学校の西嶋亮太投手が、甲子園のスピードガンで計測不能な程に遅い超スローカーブを投げた。
反響
この投球を巡っては、ネット上を中心に、否定論・肯定論を含め多数の意見が出た。以下に主なものを挙げる。
否定論
- 元フジテレビアナウンサーの岩佐徹は、「東海大四のピッチャーのスローカーブ…ダメとは言わないが、少なくとも、投球術とは呼びたくない。意地でも。こういうことやってると、世の中をなめた少年になって行きそうな気がするが。ハハハ」との感想をツイッター上に投稿した。ただ、この岩佐のツイートに対して、「スローボールはルールに則った投球術であり問題ないはずである」、「何故にスローボールをなげると"世の中をなめた"少年のなるのか!」といった批判が多数よせられたため、8月15日、岩佐は上記ツイートを削除し、「お詫びと削除 8月14日11:23:48に送信したツイートには言葉が足りない部分と、逆に余計な部分がありました。西嶋投手とその関係者の目には触れていないと思いますが、不快な思いをさせたことお詫びします。ごめんなさい。なお当該ツイートは削除しました。 #高校野球 #甲子園」と謝罪した[1]。ただし8月18日には自らのブログで本件に関する記事を投稿し、「西嶋にあの球が必要か?となれば、私の答えはNoです」として、超スローボールは不要であるという考え自体は変わっていないことを明らかにしている[2]。
- 元朝日新聞記者の岡田忠は、J-CASTニュースの取材に対し「あのようなふざけた球を投げるピッチャーを初めて見ましたよ」として、投手による一種のパフォーマンスに過ぎないと切り捨てた[3]。
全面肯定論
- 2014年8月17日、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手が、「スローボールかスロカーブかが投球術ではないという話があると聞きました。自分としては一番難しい球だと思ってます。言ってる人はピッチャーやったことないんだろうなと思います^^;」とツイートし[4]、この投球を全面的に肯定した。
- 2014年8月20日、横浜DeNAの三浦大輔投手が、「テレビでチラっとしか見れていないのですが、西嶋君のボールは何もルール違反しているボールじゃない。(スローボールは)技術のいるボールなんです。ストライクじゃなければ打者が見逃せばいい話で、そこはバッターの自由なのでね。ああいうボールも、ひとつの野球の魅力、高校野球の魅力じゃないですか」と語った[5]。
条件付き肯定論
- ノンフィクション作家の佐山和夫は、毎日新聞の取材に対して「スローボールが非常識に多いとか、打者を愚弄していると見えるほどなら問題だが、緩急の変化をつける意味で、1試合に数球程度であれば認められると思う」として、条件付きで投球を肯定する意見を示した[6]。
その他の反響
2014年8月18日、海を越え、ウォールストリートジャーナルといった海外メディアにまで扱われる事態となった[7]。
脚注
- ↑ https://twitter.com/toruiwa/status/500281281981067265
- ↑ 「超スローボール」批判の岩佐フジテレビ元アナ「世の中をなめた」部分は余計、本人に直接謝罪も - J-CASTニュース・2014年8月18日
- ↑ 甲子園西嶋投手の超スローボールは「世の中を舐めている」 岩佐フジテレビ元アナ、ツイッター発言で袋叩きに - J-CASTニュース・2014年8月15日
- ↑ https://twitter.com/faridyu/status/500788928098869249
- ↑ 横浜DeNAの番長 三浦大輔が“超ゆる球論争”に終止符
- ↑ 第96回全国高校野球:スローボールを、もう一球 西嶋投手、熟慮の投球 東海大四敗退「これからも」迷いなし - 毎日新聞・2014年8月20日
- ↑ Darvish Defends High School Player’s Eephus Pitch