ハプニングバー
ハプニングバーとは、性的にいろいろな趣味を持った男女が集まり客同士で突発的行為を楽しむ、バーの体裁をとった日本の風俗。ハプバーなどと略される。
概要
カップル、レズ、おかま、SMマニア、女装マニア、露出症や窃視症など様々な性的嗜好を持った客が集い、会話を楽しんだり突発的行為を楽しむ。
かつては行為が暴走して乱交パーティ状態となることもあったが、現在では警察の取締りが厳しいため沈静化しつつある。女性従業員がいる場合でも、客に性的サービスをすることはない。
大都市でも店の数はそれほど多くはなく、特殊な業態による周囲への配慮からか、店自体も雑居ビルの一角などの目立たない場所にあることが多い。看板等も無い店が大半で、初めて訪れる場合には場所が分かりにくい場合があるため、あらかじめ電話などで詳しい場所を聞いておくのが賢明。
単独男性からの料金収入に頼って、繁華街で風俗店の多い地域にも多い。老舗なら新宿、新興系なら渋谷、安全性なら上野など地域により違いが見られる。
システム
流れの客対策に会員制を採用しているところが多い。入会に際しては規約文の熟読と確認署名、身分証明書の提示、コピーの許可と入会金の支払いを求められるケースが一般的である。日中から営業している店も多い。対象とする客層は男女カップル、単独女性がメイン。単独男性が入店できる店もある。料金は単独女性<男女カップル<単独男性と格差がつけられる。ドリンク類は一般的なバーやスナックと同様であったり、均一料金の場合やソフトドリンクはフリーであったりと、店ごとにシステムが違う。
店によってカップルデーを設けたりして単独男性(または女性)が入店できる場合は日時を制限している場合もある。常にカップルでの入店を求められる業態はハプニングバーではなくカップル喫茶となる。
店内の様子
一見すると普通のバーのような公共スペースとプレイする場所が明確に分かれている。カップルはどこでも自由に移動できるが、単独男性はカップルや単独女性から誘われない限りプレイスペースに入場できない場合が多い。のぞき穴や窓でプレイスペースが鑑賞可能となっている店もある。照明は全体的に暗く、プレイルームで相手の顔が分かりにくいことがある。シャワーを設置している店もある。
客は名称のとおり、何らかの特に性的なハプニング(他のカップルとの絡みフェラチオ、クンニリングス、3P、SMプレイなど)を期待して来店するわけであるが、店側が何らかのイベントを企画しない限り、あくまでもそれは客同士の合意の上で自然発生するものであり、来客の数、構成、雰囲気によっては一晩中何事も無く、普通のバーとなる場合がある。
単独男性の場合、運良くハプニングに遭遇しても、当事者からの勧誘が無ければ参加できない。それ故にハプニング発生前のコミュニケーションが重要な要素となる。
自らが参加することはせず、他人の秘め事に興味がある人の入店も多い。大半のハプニングバーではSMをテーマにしているが、SMをテーマにしていない店も存在する。
2年弱で売り上げ3億。摘発されたハプニングバーはどんな店か
警視庁保安課は2014年5月16日までに、台東区上野のハプニングバー「KUNKUN」を経営する平松秀土(36歳)ら3人を、公然わいせつほう助で逮捕した。容疑者らは5月14日、同店内で客の28~56歳の男女4人にわいせつ行為をさせ、不特定多数の客に鑑賞させた。
同店は2012年8月にオープン。以来、ネットや口コミを中心に集客をはかり、これまでに計3億3000万円を売り上げていた。そのような店の中はどのような光景だったのだろうか。同店に通っていた元客が語る。
「ニュースが出たときは、『やっぱりか』という印象でしたね。というのも、この店は都内でもかなり“イケイケ”の部類で、大学生からおじちゃん、おばちゃんまで、毎晩かなりの人数が集まって騒ぎまくっていた」
店のなかにはソファー席と長いカウンターがあり、かなり広い造りだったとか。
「100人くらい入れそうな広さでしたよ。受付でカラーバンドを巻かれて、その色で『単独で来た男性』『単独で来た女性』『カップル』を判別し、当然、『単独女性』には男性たちが大量に群がるわけです。入店した後はロッカールームで着替えるんですが、男はパンツ一丁になるのが暗黙のルールで、服を着ていたら『やる気あるの?』と常連客に笑われました。女もほとんどがランジェリー姿で、着替え用のコスチュームが何十着と用意されていましたね。男性のチャージ料金は1万5000円ほどですが、飲み放題なので、下着姿の男女が皆でテキーラをガンガン飲んでいた。冷静に考えると異様な光景なんですが、店内に数時間いると不思議と慣れてくるんです」
また、問題となった性行為の鑑賞に関しては、「オープンスペースとは別に“プレイルーム”があり、部屋の壁の隙間からみんなで覗き見できるようになっていた」という。
「3畳くらいのプレイルームがあって、そこに入った男女をみんなで覗くんですけど、たいして広い部屋じゃないから週末なんかは十何人がギュウギュウ詰めになって、みんな狭苦しそうにしていましたよ(笑)。で、他の客がそれをお酒片手に見ている。まぁ、プレイルーム以外では“しちゃいけない”ことになっていたけど、その外でもペッティングまでならしている人がけっこういましたね。けど、客はそんな光景に慣れているから『あぁ、やってんなぁ』くらいにしか思わない。あと、オーナーが緊縛師なのでたまに緊縛教室も開いていた。そのときは外国人のお客さんもけっこう来ていて、なんともカオスな状況になっていましたね」