明石市ポテトチップス大量投棄事件
明石市ポテトチップス大量投棄事件(あかししぽてとちっぷすたいりょうとうきじけん)とは、2014年5月に兵庫県明石市で発生した、不法投棄事件。特典商法の在り方にも一石を投じるものとなったことで知られる。
概要
2014年5月4日から、同月23日にかけて、明石市や神戸市の山林に、大量のポテトチップスがダンボール箱ごと、投棄されていることが発見された。 このポテトチップスはいずれもカルビー社が販売する、ポテリッチシリーズのものであった[1]。不法投棄された商品は、購入者を対象とした抽籤で当籤者を 同年8月に横浜スタジアムで行なわれる予定の水樹奈々のライブの楽屋に招待する[2]というキャンペーンが行なわれていた。キャンペーンの応募条件は対象商品の袋に印刷された応募券を9枚集めると、1口として応募できるというものであり、1人当たりの応募点数の制限は設けられていなかった[1]。
このため明石市在住の会社員福元一輝は、水樹奈々に会いたいという一心[2]で、30万円相当、ダンボール箱にして89箱となる、208kgもの大量のポテトチップスを購入し、多数点の応募をした。しかし1人では到底食べきれないほどのポテトチップスが残り、パッケージに直接印字された応募券を切り取っている以上、開封済みの商品となるため、売却や寄贈などができず処理に困ったために、自宅周辺の要出典雑木林にこれを投棄した。
逮捕
近隣住民が、大量のダンボール箱の投棄に気付き兵庫県警に通報した。県警では不法投棄されたポテトチップスがいずれもコンビニエンスストア限定で発売されている商品であったことから、周辺コンビニエンスストア店舗の販売履歴を調べ、住所登録式のポイントカードから大量のポテトチップスを購入した福元を割り出し、6月10日廃棄物処理法違反の疑いで逮捕した[3]。
事件の影響
仮面ライダースナックやビックリマンチョコといった過去のヒット商品でも、食品のおまけとして付いてくる、特典目当てで大量に購入し 食品を投棄する事件が社会問題となっていたが、これをさらに卑劣にした商法(ファンクラブ会員が4万人いる声優のライブで10人だけを楽屋に招待し、応募口数を無制限として大量の購入を促す)を行なった、水樹奈々やカルビー社に対する非難が起こった。また、一個人の不法投棄事件であり、投棄量も100kgに満たない(硫酸ピッチの投棄などに比べれば環境への負荷は格段に小さい)被疑者の実名報道を行なうことは妥当であるかという疑問の声も聞かれた。
この事件の翌日、水樹は事件に関して「物凄く悲しい」という談話を発表した[4]。なお、水樹自身はまるごみという環境プロジェクトにも参加している[4]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 プレゼントキャンペーン応募要項(カルビー 2014年6月13日閲覧)
- ↑ 2.0 2.1 ポテチ1000袋を不法投棄容疑 水樹さんに会いたくて(朝日新聞デジタル 2014年6月10日)
- ↑ 水樹チケット欲しい…菓子1000袋不法投棄(日刊スポーツ 2014年6月11日)
- ↑ 4.0 4.1 水樹奈々がポテチ大量投棄にコメント(東スポWeb 2014年6月11日)
関連項目
外部リンク
- 不法投棄について(明石市)