裸絞

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裸絞(はだかじめ)は柔道総合格闘技プロレスなどで使用される絞め技の一種である。

格闘技の種目や絞める部位によって様々な名称が存在する(#名称と分類についてを参照)。

名称と分類について[編集]

裸絞という名称は柔道での正式名称。現代仮名遣いにより裸絞めと表記するのが一般的。他にスリーパーホールドバックチョークチョークスリーパーホールドリアネイキッドチョークフロントストラングルホールドなどの名称が使用されている。

裸絞めはチョークスリーパースリーパーホールドなどと呼称されるが、気管を絞める技であるチョークと、頸動脈を絞めるスリーパーホールドとは本来別のものを指す言葉であり、「チョークスリーパー」という言葉は「気管を頸動脈絞めする」というかのような矛盾した表現である。「チョーク」と呼ぶべきであるのだが、すでに「チョークスリーパー」という呼称が広まっているので、本項でも「チョークスリーパー」の呼称を使用する。

格闘技の種類や団体によってこれらを同一の技として扱うものと、それぞれを別の技として区別するものが存在する。前者は柔術や総合格闘技興業、後者はプロレスパンクラスなどプロレスを源流とする総合格闘技団体を中心に認識されており、後者において、どちらも腕を相手の首に巻きつける一見して全く同じ技に見えるこれら2つの技の違いは、圧迫する部位に違いがあるとされている。

チョークスリーパーでは気管を重点的に絞め付け呼吸を妨げる。多くのプロレス団体においてチョーク=気管を圧迫する行為は反則(ただし反則カウントが5カウント入るまでに技を解けば反則負けにはならない)とされており、反則裁定なしなどの特別ルールでない限り決め技となることは少ない。

それに対しスリーパーホールドは主に頚動脈に重点をおいて絞め付ける技である。脳への血流を止め相手の意識を奪うことを目的とした技であり反則にはならず、バリエーションも含め多くのプロレスラーによって使用されている。

概要[編集]

格闘技の試合で見られる裸絞めのほとんどはバックチョーク(リアチョーク)である。バックチョークは相手の背後から両掌を合わせる形で両手を組んで手首や前腕を相手の喉にあて絞め上げる。首に片腕を回してもう一方の片腕の肘の裏もしくは上腕のあたりを掴み、もう一方の手で相手の後頭部を押してそのまま絞めるタイプもある。

大きくわけて前腕部を相手の首下に引っ掛けて気道潰しの痛みによるタップ狙いと、肘関節内側を相手の首下に引っ掛けて自分の腕をV字にして絞め両サイドからの頚動脈絞めによるタップ狙いとがある。

対処法は形が完成する前に相手の片手を掴んで腕を潜って防いだり、しのいでる間にフックされている足を何とか外して向かいあったり、立ち姿勢で背後から不用意に前傾でかけてくる相手は背負い投げで前に落としたりだが、どれも出来ずに形に入られてしまった場合は最後の抵抗として即座に顎を引いて相手の腕を首下に入れさせない方法などがある。ただし顎を絞め手の内側に挟んでも、慣れた者はそのまま顎絞めに繋いだり顔を上げさせる方法を心得たりしているため、形に入られたまま顎を引いてしのぐというのは、主に短時間膠着で「待て」がかかる競技での対処となる。

総合格闘技における概要[編集]

この技が極まるとなかなか逃げられず、特に両脚が胴体にフックした形で極まると脱出することはほぼ不可能であると評価されている。急所である気管や喉仏を強力に圧迫されたら、もがき苦しむことになるが、喉仏や気管を絞めずに綺麗に頚動脈洞だけを圧迫した場合は、苦痛はほとんどなく耐えることも可能である。しかし、頚動脈洞反射が起こるため[1]、約7秒で失神し、戦闘不能状態に陥ってしまう。いわゆる、「落ちる」という状態である[2]。また、綺麗に頚動脈洞だけを絞めた場合は、後遺症が少ないことから、相手にダメージを与えずに行動不能に陥らせるにはきわめて効率的な方法であり、シンプルにして究極のフィニッシュ・ホールドとされると言われている。柔術や総合格闘技ではメジャーな極め技である。総合格闘技の初期の強豪ヒクソン・グレイシーは、「テイクダウンマウントポジションマウントパンチ→相手が背を向けたところをチョーク」を必勝パターンとしており、バーリ・トゥード・ジャパン・オープン 1995では、すべての試合をこのパターンで勝利している。頭部で相手の顔面を強打したり、眼球睾丸を狙う攻撃を行えば逃げることが出来る可能性も高まるが、それら有効な行動は考え得る限りほぼ全てが現代の競技上では反則である。また、初期のUFCでは目への攻撃と噛み付き以外の反則が存在しなかったが、それらの手段でチョークから脱出したケースも皆無である。完全にバックチョークをとられた場合、反撃する手段がないことが大きい。持ち上げて背中から投げればいいという指摘もあるが、バックをとられた状態から立ち上がるのはよほど体格差がないと困難である。UFC1の決勝戦でジェラルド・ゴルドーはホイス・グレイシーのチョークに対し噛み付いて抵抗したが失敗に終わっている。詳細はジェラルド・ゴルドーの項目を参照。

プロレスにおける概要[編集]

プロレスにおいてはつなぎ技としてスリーパーホールドが使用されるほか、バーン・ガニアマーク・ルーインロディ・パイパーらがフィニッシュ・ホールドとして使用した。アントニオ猪木は格闘技ブームの影響で、キャリア後期にはフィニッシュ・ホールドとして使用するようになった。格闘技においては脱出不可能といわれる裸絞だが、プロレスの場合はロープブレイク、タッグパートナーのカットなどにより脱出できる場合もある。三沢光晴は「チョークスリーパーをかけられたら、持ち上げて背中から体重をかけて叩きつければいい」という、上記の通りよほどの体格差がないと非現実的な脱出方法を述べている。

バックチョーク以外の裸絞[編集]

サイドチョーク
背後ではなく真横から腕を回して絞める。
フロントストラングルホールド
縦四方固めから片腕を枕にして相手の後頭部の下におき、その肘あたりをもう一方の手で掴み、その前腕部で相手の喉を絞める。リングスウィリー・ピータースが多用。
グラウンドチョーク
横四方固めや縦四方固めの体勢からスリーパーホールドの様に両腕を組み、上の腕の前腕部で喉や頚動脈を絞める。

派生技、関連技[編集]

フロントチョーク
他にもギロチンチョーク、フロントスリーパーホールド等、名称が多く存在する。相手の頭を正面から抱え込むような体勢から腕を回して絞める。裸絞に含まれるかは確認がとれていない。
詳細は フロントチョーク を参照
片手絞(かたてじめ)
ワンハンド・チョークともいう。仰向けの相手の上から腕を気管に押し当てて潰すようにして絞める。技の形態がギロチンを連想させるため、しばしばこの技をギロチンチョークであると誤解されることがあるが、元来ギロチンチョークはフロントチョークのことを指す。ただし、「片手絞」には他の形のバリエーションもある。
片羽絞(かたはじめ)
脇の下から腕を通し、相手の片腕をとった状態でもう片方の腕を首に回し抱え込むように絞める変型の裸絞。
スピニングチョーク(アナコンダチョーク)
がぶりの体勢から、自らの身体をひねり倒しながら相手の首に腕をねじ込んでいく。アゴをひいてフロントチョークを防御している相手にも有効な攻撃。裸絞に含まれるかは確認がとれていない。
詳細は スピニングチョーク を参照
ドラゴン・スリーパーホールド
ドラゴンスリーパー
飛龍裸絞めとも呼ばれる。尻餅をついた相手の後方から脇で抱え込むように首をロックし、さらにもう片方の腕で相手の片腕をロックして脱出を困難にさせる変型のスリーパーホールド。正確にはスリーパーホールドではなくフェイスロックの派生技である。藤波辰爾が開発し、ドラゴン・スープレックス封印後のフィニッシュ・ホールドとして使用している。WWEジ・アンダーテイカーもTCB(Take Care of Business)の名称で一時期使っていた。
コブラクラッチ(ジャパニーズ・スリーパー)
別名は毒蛇式裸絞め。後方から相手の片腕を取り、相手自身の首に巻きつけ、さらに相手の脇の下から腕を通して頚動脈を絞める変型のスリーパーホールド。マッドドッグ・バションブラックジャック・ランザマスクド・スーパースターサージェント・スローターテッド・デビアスなどヒールの得意技として使用される傾向にある。

その他[編集]

横浜市出身のミクスチャーロックバンド

テンプレート:柔道の技