JKリフレ
JKリフレとは、女子高生やメイド服などの衣装を着た店員が、リフレクソロジーのサービスを行うマッサージ店のことである。
目次
概要
東京・秋葉原や大阪・日本橋などを中心に増加している。マッサージだけでなく会話や膝枕、耳かき等もサービスに含まれているが、店外を観光案内するサービスを行っている店舗やメイドカフェを併設している店舗もある。
風俗店ではないため18歳未満の者も雇用可能となっており、店員が実際の女子高生であることを売りの一つとしている店舗もある。客に馬乗りになったり添い寝したりするサービスが18歳未満の店員に「有害」とされ、東京都条例により2013年1月に当該サービスを行っていた店舗が摘発されたこともある。
現役女子高生がマッサージ、ハグ…“オタクの聖地”に増殖中の「リフレ」
オタクの街、大阪・日本橋(にっぽんばし)(通称「ポンバシ」)に「メイドリフレ」「JKリフレ」なる店が増えている。
リフレとは簡易マッサージ、JKとは女子高生のこと。つまりメイドや女子高生の格好をした女の子がマッサージをしてくれる店で、コスプレかと思いきや、18歳以下のリアル(本物の)女子高生もいるから驚きだ。風俗店ではないが、「ハグ」や「ダッコ」といったオプションもあり、そのサービス内容や彼女たちの路上で客引きが今問題となっている。
メイドや女子高生が「オタロード」で客引き
「リフレどうですか~」「現役(の女子高生)です。私が担当しますので寄っていってくださ~い」
メイド喫茶が集まる日本橋のオタロード(日本橋筋西通商店街)。最近目立つのは「リフレ」の店への勧誘だ。夕方ともなれば、メイド姿や学校帰りの女子高生風の女の子があちこちに立ち、通行人に声をかけ、チラシを配って客引きを始める。足を止めて話を聞き、そのまま店に連れていかれる客もいる。
リフレとはリフレクソロジーの略で、本来は手や足のつぼのマッサージのことだが、ここでは簡単なマッサージといった意味で使われている。店では女の子が背中や腕、足などを押したり、もみほぐしてくれる。風俗のヘルスやファッションマッサージとは違うが、個室で2人きりで会話が楽しめ、マッサージの際の密着感が“売り”になっているようだ。
「ビンタ」「踏みつけ」のオプションも
時間・料金は30分4,000円とか、60分6,000円とか、店によってまちまちだが、“付加価値”がある分、通常のマッサージ店などより高め。数千円の追加料金を払うと、女の子が10秒程度抱きついてくれる「ハグ」、女の子を抱っこできる「ダッコ」、さらにビンタされたり、体を踏みつけてもらうSMっぽいオプションもあるという。
中でも人気なのは「散歩」というオプション。店の子と1~2時間程度、日本橋を文字通り散歩する。途中で映画を見たり、喫茶店に寄ったりできるが、オプション代も含めてすべて客持ち。おねだりされて客が買い物させられるケースもあるという。
そんなリフレ店の人気について、日本橋の情報通の飲食店関係者はこう説明する。「日本橋に来るのは、まともに女の子と付き合ったことのないオタクの子が多い。だから店で女の子と1対1で話せ、しかも体を触ってもらえるのがうれしいんでしょう。女の子もそんなオタクを相手に楽して稼げるので普通のアルバイト感覚で来る。それで店が流行る」
マユひそめる地元の商店主ら
しかし、トラブルも増えている。ボッタクリではないが、女の子にオプションを次々とねだられ、知らぬ間に高額料金になっていたり、気の弱いオタクが腕などをつかまれて店へ誘い込まれたり…。
地元の古くからの商店主らで構成する日本橋筋商店街振興組合の事務所には、路上でのしつこい勧誘などに対する苦情がよく届くという。女の子に1日の客引きのノルマを与えている店もあり、それが強引な勧誘につながっているとの指摘もある。
メイドリフレやJKリフレは6、7年前、東京・秋葉原などでメイド喫茶に代わる業態、またはそのバリエーションとして誕生し、増えていった。日本橋には2年前ごろから見かけるようになった。
風俗店や飲食店ではないので基本的にそちら方面の届け出は必要ない。マッサージ店を開業する場合は資格が必要だが、メイドリフレのような店でのサービスは本来的なマッサージ行為といえるかどうかはあいまいで、従業員が資格なしで行っている。いわばグレーゾーンにあり、18歳以下の女子高生の従業員でも今のところ「喫茶店でのアルバイト」などと同じ“扱い”になっているようだ。
変わるポンバシ
電気街として栄え、オタクの街として人気の日本橋だが、ここ数年は悪質な店が目につくようになった。2009年10月には客を脅して服を無理やり買わせたとして恐喝の疑いで衣料品店が、2010年9月には女子中学生を働かせたとして労働基準法違反(最低年齢)の疑いでメイドカフェが摘発されるなど、店がらみの事件も起きている。また地元関係者によると、メイドカフェでのボッタクリ被害の訴えなども増えているという。
先述の飲食店関係者によると、あるメイドカフェでは客1人に数人の女の子がつき、「1杯いただいていい?」などと言って千円前後のソフトドリンクや軽食を次々と注文。女の子1人と5分話せば500円など変な“取り決め”もあり、30分もいれば3~5万円をボッタくられる仕組み。客が「金がない」と言えば、従業員に連れ添われて近くのコンビニに行き、カードで現金を引き出すよう命じられることもあるという。
この関係者は実際、メイド数人に両脇をガードされ、コンビニで現金を引き出している客の姿を目撃。知り合いが客引きのメイドにひっかかり店に入ろうとしたところに偶然出くわし、入店を“阻止”して連れ戻したこともあったという。
日本橋の“メイド産業”は最近、東京資本や大阪のキャバクラ・風俗営業系列の店が増えており、それが過激な客引きやサービスをあおっているともいわれる。
そこで同振興組合をはじめ地元の商店会は9月、浪速署と協力し、「日本橋まちづくり安全協議会」を結成。パレードなどを通じ防犯啓発活動に取り組んでいる。日本橋筋西通商店会の幹部は「迷惑な営業の店も増え、街のイメージが悪くなり、まじめに商売をしている人たちは困っている。安全協議会の取り組みを通じきれいな街づくりを目指したい」と話す。
キタやミナミとは違う独自の文化を発信してきたポンバシ。このまま“風俗化”が進むのか、それとも…。
女子高生が接客する「JKリフレ」の摘発相次ぐ 客も罪に問われるのか?
制服姿の女性が客に密着してマッサージなどを行う「JK(女子高生)リフレ」と呼ばれる店が問題になっている。2013年2月には、18歳未満の少女に個室でマッサージさせたとして、警視庁は都内にあるJKリフレ4店舗の経営者ら4人を労働基準法違反の疑いで逮捕した。
JKリフレは、数年前から東京・秋葉原を中心に次々と出店。制服姿の女性が男性客の背中に馬乗りになってマッサージをしたり、ひざ枕で耳かきをするサービスで反響を呼んでいる。中には、「本物」の18歳未満の少女が、添い寝やハグのほか、性風俗まがいの「裏オプション」で接客する店もあるという。
このような状況の中、警視庁では2013年4月に入ってから、JKリフレで働く18歳以下の少女を「補導」の対象とする方針とした。4月4日には、秋葉原のJKリフレ店で働いていた少女らが補導されている。では、少女が18歳未満であることを知りながらサービスを受けた客が、なんらかの罪に問われることはないのだろうか。元検事で、刑事事件に詳しい落合洋司弁護士に聞いた。
JKリフレで、「本物」の女子高生から接客を受けた客はどうなる?
「摘発にあたり、警察が根拠としたのは、労働基準法にある『危険有害業務』の禁止規定です」。このように法的な根拠を指摘しながら、落合弁護士は次のように説明する。
「18歳未満の少女を客との添い寝などの有害な業務に就かせたことが、禁止規定に違反したものとされていますが、この禁止規定は『使用者』に向けられたもので、添い寝された客は、労働基準法上の処罰対象にされていません。
したがって、たとえば客が少女の身体を無理やりさわったりすれば、『強制わいせつ罪』(刑法176条)などに問われる可能性はありますが、そうでなければ、一般的には処罰の対象になっていません」
落合弁護士によると、このように、接客の相手(客)が処罰対象になっていないケースは、「売春防止法」における売春の客や、「風営法」における違法営業の店を利用した客など、よく見られれることだという。
「悪質な客は刑法の共犯規定が適用され処罰されることもありえる」
このようにJKリフレで、少女から「通常」の接客を受けた客は、無理やりキスしたり、胸を触ったりしない限り、原則として処罰されないということだ。一方で、落合弁護士は次のようにも警鐘を鳴らす。
「ただ、一般的には処罰しないとされていても、関わり方が執拗であるなど、類型的に『処罰しない』とされている範囲を逸脱し、悪質だといえる場合は、個別的に刑法の共犯規定(幇助犯など)が適用され、処罰されることもあり得ます。だから、違法なサービスの相手方に安易にならないよう注意すべきでしょう」
女子高生を意味する「JK」という用語は、「JKリフレ」の摘発がマスコミで大きく報道されたことによって、一気に有名になった感もある。しかし、摘発や補導があいつげば、「JKリフレ」とは名ばかりで、実際には20歳以上の女性が接客する「JKリフレもどき」の店が増えていくのかもしれない。