トヨタ・カレン
カレン (CURREN) は、トヨタ自動車がかつて生産していた乗用車である。セリカの姉妹車で、セリカに統合される形で一代限りで生産を終了した。
概要
日本で販売されていたハッチバッククーペの6代目セリカ(T200型)をベースにした、2ドアノッチバッククーペのセリカが「セリカノッチバック」として北米市場向けに生産されていた。異形4灯ヘッドライトを搭載するST200系セリカの特徴的なフロント周りを、コロナクーペを彷彿とさせるオーソドックスなスタイルに変更したモデルである。型式はST206(ZS、XS―ただしXSツーリングセレクションを除く、FS)、ST207(XSツーリングセレクション)、ST208 (TS) の3種類。
エンジンは直列4気筒エンジンで、XSおよびFSには経済性を重視したハイメカツインカムの3S-FEが、走行性能にこだわったZSにはスポーツツインカムの3S-GEが、TSには1.8Lエンジンの4S-FEが搭載された。XSには4WS仕様のXSツーリングセレクション、ZSにはスーパーストラットサスペンション仕様のZSスポーツセレクションの設定があった。いずれのエンジンにも5速MTまたは4速ATが組み合わされた。駆動方式はFFのみで、セリカでいうGT-FOUR (4WD) に相当するグレードはないが、TRDよりTRDsportsモデルも販売されている。3S-GEが搭載されており、300台の販売台数限定で1995年10月から1996年3月までの6ヶ月間に販売されている。
カレンのメカニズムはT200型セリカと同一であり、同等グレードと比較した場合カレンの方が30kg軽く、剛性面で有利となっている。また、オプションパーツもセリカ用の多くが流用できる。とは言え、スペシャルティカー寄りの車という見方が強かったのか、3S-FE搭載のXSが販売の中心を担っていた。
歴史
初代 T200型(1994年-1998年)
- 1994年1月26日
- トヨタビスタ店(現・ネッツ店)で販売開始。
- 1995年1月
- 特別仕様車としてXSリミテッドを発売。
- 1995年10月
- マイナーチェンジ。運転席エアバッグ標準装備、フロントバンパーの意匠変更、テールランプのスモーク化、リヤワイパーの設定、アルミホイールの切削光沢化、ベーシックグレードのFSがTSに置き換えられるなどの変更が行われた。
- 1996年
- 300台限定車としてTRDスポーツを発売。
- 一部改良。ABSおよび助手席エアバッグ標準装備、ウィンドーガラスを紫外線カットタイプのものに変更。
- 1997年12月
- XSツーリングセレクション販売終了。
- 1998年7月
- 生産・販売終了。一代限りの生産となった。実生産台数は44,686台。
車名の由来
「現代の」「時流に乗った」という意味の英語 current をもとに作られた造語。
取扱販売店
ただし、沖縄県にはビスタ店がなかったため、トヨタオート沖縄(現・ネッツトヨタ沖縄)にて取り扱っていた。
関連項目
- トヨタ自動車
- トヨタ・セリカ
- トヨタ・カリーナED
- トヨタ・コロナEXiV
- トヨタ・コロナクーペ(実質的な先代モデル)