京都朝鮮学校公園占用抗議事件

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京都朝鮮学校公園占用抗議事件(きょうとちょうせんがっこうこうえんせんようこうぎじけん)は、2009年12月4日在日特権を許さない市民の会(以下、在特会)と主権回復を目指す会のメンバーが、京都朝鮮第一初級学校(以下、初級学校)が京都市南区勧進橋児童公園を不正占拠していることに対して抗議をおこない、初級学校側と対立した事件。

事件の背景[編集]

公園の管理者である京都市南部みどり管理事務所などによると、公園は設置の2年後、隣接地に開校した初級学校が間もなく使用し始めたとされる。

2004年、朝鮮学校は高速道路建設によって公園が使用できなくなりそうになった際に、日本共産党の衆議院議員穀田恵二に相談を持ちかけるなどしていた。この時、朝鮮総連は、50年以上に渡って地元住民の承認と協力のもとで、公園を運動場として使用していたと機関誌『朝鮮新報』を通じて主張していた。

2009年2月、京都市は地域住民から「校庭として公園を使うのはおかしい」との指摘を受けて、公園内にあるサッカーゴールや朝礼台などを同校の所有物と確認。都市公園法に基づく設置許可をとっていないため撤去するよう指導していた。

事件の経過[編集]

2009年12月4日、在特会は、その後も物品が置かれた状態が続いているとして公園で抗議集会をおこない、約10人が初級学校の校門前にて抗議活動をおこなった。この時、在特会側が公園に置かれていた初級学校の朝礼台を校内に搬入しようとして、初級学校側と争いになった。

その後、初級学校側は在特会のその際の発言行為などを、名誉棄損威力業務妨害などで京都府警に告発した。在特会側も京都朝鮮学校を都市公園法違反で告発し、京都府警が当時の学校長らから聴取をおこなった。

関係者の逮捕と起訴[編集]

2010年8月10日京都府警は在特会のメンバー・西村斉、川東大了、他2人を威力業務妨害容疑などで逮捕し、同会会長・桜井誠宅の家宅捜索もおこなった。8月27日には、他のメンバー7人についても組織犯罪処罰法違反(組織的威力業務妨害)などの疑いで書類送検した。また、朝鮮学校が無許可で公園を占用していたとして、初級学校の前校長も都市公園法違反容疑で書類送検した。なお、朝鮮学校関係者からは逮捕者は出ていない。

8月31日京都地検は、在特会メンバーのうち、逮捕された4人を威力業務妨害などの罪で起訴し、書類送検された7人については起訴猶予処分などとした。

9月9日付けで、京都簡裁は、京都市の許可なく児童公園にサッカーゴールなどを設置したとして、都市公園法違反罪で略式起訴された京都朝鮮第一初級学校(京都市南区)の前校長に対し、罰金10万円の略式命令を出した。

2011年4月21日、京都地裁は西村に対し威力業務妨害で懲役2年・執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。他の3人も執行猶予付の有罪判決。

備考[編集]

  • 事件の模様は在特会自身によってYouTubeなどの動画サイトに投稿された。在特会会員が逮捕された際にはその動画が警察によって証拠として使われた。
  • 在特会代表の桜井誠は後日の集会で、この集会で朝鮮学校からの公園の奪回に成功し、マスコミに事件の模様が報道されたことで全国に在特会の名と活動状況が知れ渡り多くの人が去っていったものの、それと同時に大勢の在特会の会員が集まったとスピーチしていた。
  • 在特会の行為を支持している団体は外国人犯罪追放運動排害社など複数存在しており、関連するデモを在特会と共同で行っている。

脚注[編集]

産経新聞電子版は掲載期間経過で削除されているものが多いため検証は困難。

外部リンク[編集]

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