東京大学合唱団あらぐさ
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東京大学合唱団あらぐさ(とうきょうだいがくがっしょうだんあらぐさ、the University of Tokyo Chorus Aragusa、略称:あらぐさ、ぐさなど)は、主に東京大学、お茶の水女子大学、聖心女子大学の学生により構成されている混声合唱団である。名前に合唱団とあるが、軽音楽とミュージカルの活動も精力的に行う総合音楽サークルである。
目次
概要
原則として12月の土曜日に年1回の定期演奏会を行い、その他に年2回東京大学の学園祭(五月祭・駒場祭)で開催される合唱祭に参加、年6回のライヴを開いている。 顧問は鈴木英夫東京大学総合文化研究科教授。団員数は年によって変動するものの、全在団生(入団1~4年目の学生)の規模としては60~100名程度である。
サークルの特性上、在団中から本来の活動以外に有志で合唱・バンド・ミュージカルないし演劇の各活動に従事する者も多い。その延長線上で平松混声合唱団[1]や演劇エンターテインメント集団るぼわーる[2]など、合唱や演劇を中心とした様々なプロフェッショナルを輩出している。もちろん、少数ではあるもののプロのバンドマンを目指す人もいる。
団員同士を内輪向けのあだ名のようなもので呼び合う習慣が根付いており、この名前のことをサークルネーム(CN)と呼ぶ。サークルネームは植物名や架空の人名から専門用語、オリジナリティ溢れるものまで実に多様であるが、しばしばシリーズ化され(例:豆シリーズなど)、各学年間で受け継がれる。
沿革
名前の由来は「雑草」と書いて「あらぐさ」である。この名前には「雑草魂でいろいろな音楽をやろう!」 すなわち、(「バンド・合唱・ミュージカルと幅広い音楽のジャンルに挑戦するので初心者が多いが、それでも練習して頑張ろう」という思いが込められている。[3]
1956~57年頃に設立され、反戦の合唱やバンドを主軸として左派の学生運動を行う音楽サークルであった。 はっきりとした記録が残っていないため正確な経緯は不明であるものの、こういった多岐に亘る音楽活動やサークルネームなど、現在のあらぐさの根幹と言える部分は当時から既にあったものと思われる。
年間行事
- 4月
- 諸手続・サークルオリ・健康診断での新歓活動
- 新歓合唱祭・新歓ライヴ
- デモプレイ
- 新入生を対象に、合唱・バンド・ミュージカルの各活動を少しずつ紹介するイベント。五月祭の新入生バンドの結成もこの日に行う。
- 新歓レク
- 5月
- 新歓合宿
- 五月祭(合唱祭・模擬店・ライヴ)
- 7月
- サマーライヴ
- 8月
- キャンプ
- 夏合宿
- 9月
- 月見ライヴ
- 10月
- 情報宣伝会
- 姉妹サークル(後述)と一堂に会し、定期演奏会の宣伝と演奏曲の一部を披露し合う会。
- 11月
- 駒場祭(合唱祭・模擬店・ライヴ)
- 舞台稽古
- 12月
- 直前合宿
- 定期演奏会
- クリスマスパーティー
- 2月
- レギュラーライヴ
- 3月
- 春合宿
- 卒団式
普段の活動
基本的な活動日は火曜日と土曜日であり、この活動のことを特に例会と呼ぶ。
例会は基本的に正,副指揮者による合唱・ミュージカルの時間の3部構成+連絡の時間からなる。
合唱
常任指揮者はおらず、指揮者・伴奏者は2年生と3年生から原則としてそれぞれ1名ずつ、計4名が選出される(伴奏者が複数名いる学年もある)。3年生の学生指揮者が正指揮者、2年生の学生指揮者が副指揮者と合唱責任者を兼務する。
団員間ではC(Chorusの頭文字)と称される。
バンド
バンド責任者1名と数名の副責任者の下で活動している。演奏される曲は日本の曲やオリジナルが中心ではあるが、オールジャンルの音楽をどのように披露しても良く、時にはこのサークルの特色を生かした合唱・ミュージカルとバンド演奏を組み合わせたものなども登場する。団員間ではB(Bandの頭文字)と称される。
1年間の主要なライヴとしては以下の6つのライヴがある。
- 4月 新歓ライヴ
- 新歓期のイベントの一環として行われるライヴで、前年度のレギュラーライヴから出演バンドが組まれることが多い。
- 5月 五月祭ライヴ
- 2~3月 レギュラーライヴ
- 「1年間の集大成」と言われるライヴ。その年度で卒団する4年生が多く出演する傾向があるため、自分にとっての重要なバンドを月見ライヴに持ってくる2・3年生も多い。
ミュージカル
ミュージカル責任者1名と数名の副責任者の下で活動している。団員間ではM(Musicalの頭文字)と称される。
普段の例会では、定期演奏会で上演するミュージカルの練習を行う。脚本・音楽・ダンスなど全ての構成要素が全くのオリジナルミュージカルであり、それらを団員が協力して0から創り上げていく。原則として一貫した作品創りを目指すために脚本家が演出家を兼ねる。
団員各々の活動形態によって大まかには表方・裏方に分かれるが、さらに細かく分けると6つのセクションがある。さらにそのどちらにも属さない作曲セクションがある。
以下ではそのそれぞれについて説明していく。
表方セクション
基本的には副ミュージカル責任者のうち1名が表方のリーダーとなる。
役者
役を演じる。
アンサンブル
いわゆる「モブ」的な役割を果たす、歌に合わせてダンスを踊る集団。近年ではアンサンブル一人ひとりに役名が与えられることが多くなった。担当はアンサンブルヘッド。
裏方セクション
基本的には副ミュージカル責任者のうち1名と舞台監督が裏方のリーダーとなる。 1年次から裏方の人に加え、表方経験者が上級生になったときにこれらのいずれかのセクションに所属することが多い。
音響
ミュージカルの音響の他、ライヴのPAも担当するセクション。担当は音響ヘッド。
照明
ミュージカルの照明の他、ライヴの照明も担当するセクション。担当は照明ヘッド。
衣装
ミュージカルと合唱の衣装を製作する他、メーク・小道具を担当するセクション。担当は衣装ヘッド。
大道具
ミュージカルの大道具の他、ライヴの舞台設営や看板製作を担当するセクション。担当は大道具ヘッド。
作曲セクション
ミュージカルで流す歌曲やBGMを製作するセクション。担当は音楽監督。
定期演奏会について
12月の土曜日に行われる年1回の公演である。近年の構成は3部構成であり、正・副それぞれの合唱ステージとミュージカルステージの2つに大別される。
役職一覧
廃止されたものも含めて記す。 原則として、定期演奏会実行委員会・正指揮者・正伴奏者・五月祭関係は3年生が、駒場祭関係は1年生が、残りの役職は全て2年生が担当する。
なお、「~責任者」という役職は基本的に~責と略称で呼ばれることがほとんどである。 ここに特に記した以外にも、便宜を計らって副職を設置する場合がある。
事務職
- CAP
- SUBCAP
- マネージャー
- 会計監査
- 2009年度より新設。名誉職となりつつある。
- 庶務
- 2011年度より新設。
- IT責任者
- 記録責任者
- 2007年度までは1人だったが、2008年度より静画と動画の担当者を分けている。
- 広報責任者
- 2008年度に職務をIT責任者・記録責任者に再配分して廃止。
- 宣伝美術責任者
- 文集責任者
- 2010年度に廃止。
- 編集長
- 2010年度に文集責任者の職務を引き継いで新設。
- 渉外責任者
- 企画責任者
- コミュニケーションプラザ議員
- 2009年度に新設。
- コミュニケーションプラザ・本郷第2食堂ホール活動部屋管理責任者
- 2011年度に新設。
- キャンパスプラザ責任者( ← 部室責任者)
- 職掌範囲をより的確に指示することを狙いとして、2008年度に部室責任者から改称。
- オリエンテーション責任者(正・副)
合唱系
- 指揮者(正・副)
- 伴奏者(正・副)
- 合唱責任者(正・副)
- 副指揮者が自動的に合唱責任者を兼業する。副責任者は2010年度に廃止。
- 発声責任者
- 2010年度に新設。
- 合唱団連絡委員
- 2010年度に副責任者の職務を引き継いで新設。
- パートリーダー(ソプラノ・アルト・テナー・バス)
- サブパートリーダー(ソプラノ・アルト・テナー・バス)
バンド系
- バンド責任者(正・副)
- 2008年度までは副責任者は無意味な役職だったが、2009年度より名誉職ではなくなった。
- 転換ヘッド
- 2011年度より新設。ライヴにおいてバンド間の転換を迅速化するために設置された転換セクションのリーダー。
ミュージカル系
- ミュージカル責任者(正・副)
- 表方ヘッド
- 舞台監督
- 音楽監督
- アンサンブルヘッド(正・副)
- 音響ヘッド
- 照明ヘッド
- 衣装ヘッド
- 大道具ヘッド
学園祭系
- 五月祭模擬店責任者(正・副)
- 五月祭ライヴ責任者(正・副)
- 駒場祭模擬店責任者(正・副)
- 駒場祭ライヴ責任者(正・副)
定期演奏会実行委員会
- 実行委員長
- 実行委員
- 事務局長
- 事務局員
招待トレーナー
- 家田紀子:ソプラノ歌手
- 笠置英史:指揮者・合唱指導者
- 岩崎雄大:劇団員
OB
略歴
姉妹サークルについて
中央大学の「中央大学理工合唱団あらぐさ」、専修大学の「専修大学混声合唱団カッパコーラス部」が姉妹サークルである。
参考文献・脚注
外部リンク
- [ttp://aragusa.aikotoba.jp/ 東京大学合唱団あらぐさ公式ページ]
- [ttp://www.iedanoriko.com/ ソプラノ歌手 家田紀子オフィシャルウェブサイト]