Scarlett

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Scarlettスカーレット)はねこねこソフトによるアダルトゲーム。初回版は2006年5月26日、通常版は同年7月21日発売。

ねこねこソフトの第10作にして最終作。Scarlettを最後にして、ねこねこソフトはその活動を停止する事をあらかじめ宣言していた。そのため従来の、『White ~セツナサのカケラ~』『みずいろ』『ラムネ』などに見られる、『普通の町を舞台にした普通の物語』とは一線を画した作品になっている。

曰く、「剣や魔法やロボットが出る訳でもなく、かといって、普通の街を舞台にした普通の物語りでもない。渋めのエンタメを目指して

概要

物語の舞台は現代社会。所謂諜報員やスパイなどともと呼ばれ、自身が属する国が国際的に有利になるように、裏社会で暗躍する職業を焦点に当てている。

しかしながら、007シリーズなどにも見られる、なんだかんだで銃と暴力が物を言うような展開はほとんどなく、むしろ『殺してしまったほうが放っておくよりもはるかに厄介』とされる『高級諜報家』と呼ばれる一族を設定し、彼らを動かすことによる謀略策略をメインにしている。

作品のテーマは『日常と非日常』。ねこねこソフトがこれまでこだわり抜いてきた『日常』について、ついに結論を出している。

なお、同社にしては珍しく男性キャラクターにも音声が付いている。初回版では付いていないが、ねこねこソフトホームページにアップされている修正パッチを当てることで、男性ボイスを追加することが可能である。

また、このゲームのOPテーマ「Escarlata」はスカーレットを意味するスペイン語である。歌詞も日本語や英語のパートは全くなく、全てスペイン語で歌われている。

キャラクター

大野明人(おおの あきと)
主人公その1。普通の高校生の17歳。日常に退屈し、非日常世界に憧れを持つ少年。高校を中退し、日本全国を旅するも彼が望むよな非日常的な出来事は何もなく、旅の最終地点として沖縄を訪れ、そこでしずかと出会う。そして一夏の思い出チックに非日常の一端を垣間見るもそのまま普通の人生を過ごす……はずが、復学した高校でしずかと偶然再会し、彼女を通して九郎に出会う。そしてついには自分も非日常の世界に飛び込んでいく。
別当和泉九郎スカーレット(べっとう いずみくろう すかーれっと)
主人公その2。諜報一家である別当家とスカーレット家の間に生まれ、世界に数少ない高級諜報家の29歳。金髪碧眼に無精ヒゲ。私服はいつもアロハである。高級情報家の立場を利用しまくり、今も昔もわりとやりたい放題(『有名大学を受験もなしに入学し、学びたいことだけ学んで退学』を繰り返したり)だが、基本的にはクールで面倒見のいい兄貴分である。しかしながら、何事もない平穏な日常にひそかに憧れており、その感情も手伝って、明人やしずかを何かと気にかける。
別当和泉しずかスカーレット(べっとう いずみしずか すかーれっと)
ヒロイン。九郎の妹で、金髪碧眼。しかし胸の成長が止まっているのが悩みのタネ。微ツンデレの17歳。特技は乗り物全般の操縦、趣味はガンプラジオン公国好きで、連邦嫌い。九郎には甘えた声を出しつつも、明人には何かと厳しい。それというのも、普通の日常というものに、彼女が一番こだわっているからに他ならない。その辺は彼女の出生には、何か大きな理由がある。
葉山美月(はやま みつき)
ヒロイン。九郎とは随分長い付き合いの29歳。もとは華族のお嬢様だが、大学時代やりたい放題の九郎と出会い、興味を持ってしまった事から、人生が180度変わってしまう。現在の所属は自衛隊。結婚したい年頃だが、九郎がはっきり答えを出さないため、後には退けない模様。酒癖が悪い。
アメリア・ウィークス(Amelia Weeksite)
ヒロイン。別当和泉八郎の庇護下で、スイスで純粋培養された15歳。微ポンコツ。極度の世間知らず。本人は知らないが、高名な学者の一人娘であり、数学、物理、コンピューター関連には、非常に高い能力を見せる。ある事件で九郎が保護し、それ以来九郎に懐き、事件が終わっても九郎チームのコンピューター関連担当に居座る。
別当和泉八郎スカーレット(べっとう いずみはちろう すかーれっと)
九郎の父親。現在の所属はEUの特別顧問。下手な国の最高権力者を凌ぐ強権を持っていたり、個人で衛星を所有したりしている。
レオン・ハイルマン(leon Heilmann)
主人公その3。明人や九郎には直接はかかわらないが、あるヒロインの出生に大きく関わる人物。ドイツの東西が分断されていた時代、東ドイツの町医者の一人息子として生まれた。少年時に出会ったエレナと出逢ったことで、自らも医者を志す。医師としての自信が芽生え始めた頃、エレナと再会し、同時にイリカと出会う。しかしエレナの生命を救えなかったことで医師を辞め、今度はイリカの治療のために研究職につき、新たな治療法を探す毎日を送っていた。
エレナ(Elena)
ある日、レオンの父が連れて帰ってきた来た少女。明るく淑やかで母性に富むので、母を早くに亡くしひねくれ気味だったレオンに大きな影響を与えた。が、元来抱えていた難病の治療のため、程なくしてレオンと別れてしまう。その時、レオンは医者になると決意する。十数年後、彼女はイリカと共に、医者となったレオンと再会する。しかしレオンの努力もむなしく彼女は病死し、後には一人娘のイリカが残された。
イリカ・ハイルマン(Irika Heilmann)
エレナの一人娘。エレナの死後、レオンに引き取られる。母エレナの生き写しで、母性が非常に強い。同時に、母親の病も受け継いでしまっている。先天性の病身とはいえ、元気で人並みに好奇心もあるため、あまり外に出られないのが悩みのタネ。決まった曜日の通院日が楽しみで、ある日若かりし日の別当和泉八郎と出会う。

スタッフ

  • オープニングテーマ:「Escarlata」
    (作詞:片岡とも 作・編曲:藤間仁(Elements Garden) スペイン語訳詞 Dominguillo 歌:木連)

外部リンク

テンプレート:ねこねこソフト