アーロン・ロザンド

アーロン・ロザンド（Aaron Rosand, 1927年3月15日 - 2019年7月9日）は、アメリカ合衆国出身のヴァイオリン奏者。

インディアナ州ハモンドにてアーロン・ローゼン(Aaron Rosen)として生まれる。父アレンはハモンド近郊キャルメット・シティのキャバレーの歌手で、母アイダは無声映画のピアノ奏者であった。３歳の頃からヴァイオリンを始めたが、この頃には一家でシカゴに移住していた。1935年から1939年までマリヌス・パウルセン、1940年から1944年までレオン・ザメティーニの薫陶を受けた。1944年から1948年までカーティス音楽院でエフレム・ジンバリストの許で研鑽を積んだ。初舞台はシカゴ市民歌劇場で歌手のジャン・ピアースと共演した９歳の時であり、その翌年にはフレデリック・ストックの指揮するシカゴ交響楽団とフェリックス・メンデルスゾーンのホ短調のヴァイオリン協奏曲を演奏したのがオーケストラとの初共演であった。1948年にニューヨーク・タウン・ホールでリサイタルを開いて改めてデビュー。また、師のジンバリストやナタン・ミルシテインの助言を受けて1955年にヨーロッパへの演奏旅行を行い、コペンハーゲンでヨーロッパ・デビューを飾った。1957年にはパウル・コハニスキの使用していたグァルネリ・デル・ジェスの名器を10年ローンで購入している。1981年から母校のカーティス音楽院で教鞭を執り、1986年からマネス音楽大学でもヴァイオリンを教えた。2019年にカーティス音楽院から退職し、音楽院から名誉博士号を授与された。

ニューヨーク州ホワイト・プレインズの病院にて腎不全により死去。