台風
[[Image:台風1.jpg|400px|thumb|台風]] [[Image:台風2.jpg|400px|thumb|台風]] [[Image:台風3.jpg|400px|thumb|台風]] [[Image:台風4.jpg|400px|thumb|台風]] '''台風'''(たいふう、颱風)は、[[太平洋]]や[[南シナ海]]([[赤道]]以北、[[東経]]180度以西100度以東)に存在する[[熱帯低気圧]]のうち、[[風速|最大風速]](10分間平均)が34[[ノット]](17.2m/s)以上のものを指す。主に北緯2度~北緯40度付近の海上で発生(熱帯低気圧が発達して呼び名が「台風」に変わる)する。 == 名前の由来 == [[Image:台風5.jpg|400px|thumb|台風]] [[日本]]では、古くは野の[[草]]を吹いて分けるところから、'''野分'''(のわき、のわけ)といい、[[11世紀]]初頭の『[[枕草子]]』『[[源氏物語]]』などにもその表現を見ることが出来る。[[沖縄県|沖縄]]の[[ウチナーグチ]]では「カジフチ(風吹き)」または「テーフー(台風)」と称する。[[フィリピン]]では「バギョ(bagyo)」と呼ばれる。 江戸時代には熱帯低気圧を中国にならって'''颶風'''(ぐふう)と訳した文献([[伊藤慎蔵]]によってオランダ語から翻訳された日本初の気象学書「颶風新話」)があるが、明治の初めには'''タイフーン'''または'''大風'''(おおかぜ)などと表していた。 現在の'''台風'''という名は、[[1956年]]の[[同音の漢字による書きかえ]]の制定にともなって、'''颱風'''と書かれていたのが'''台風'''と書かれるようになったものであるが、その由来には諸説がある。主な説としては、以下のものが挙げられる。 # [[ギリシャ神話]]に登場する恐ろしく巨大な怪物[[テュポン]] ({{Unicode|τυφων}},Typhon) に由来する「typhoon」から「颱風」となった。 # [[アラビア語]]で、嵐を意味する「tufan」が東洋に伝わり、「颱風」となった。また、英語では「typhoon」(タイフーン)となった。 # 中国[[広東省]]で、激しい風のことを'''大風'''(タイフン)といい、その後、西洋に伝わり、ギリシャ神話の[[テュポン]]の影響でギリシャ式の"typhoon"というつづりで書かれるようになり、東洋に逆輸入され「颱風」となった。 # [[沖縄諸島|沖縄]](当時は琉球)でつくられた言葉とする説:[[久米村]]の気象学者[[蔡温]]の造語であるといわれる。 [[英語]]の「typhoon」は、古くは「touffon」と綴り、[[16世紀]]には文献に登場しているため、中国語の「大風」が由来とする説は不自然とされており、アラビア語起源、[[ギリシャ語]]起源の二つの説は無力である。 == 呼称 == [[Image:台風6.jpg|400px|thumb|台風]] [[世界気象機関|WMO]]による国際分類の定義では、日本の台風とは異なり、最大風速(1分間平均)が64ノット以上のものを'''タイフーン'''(typhoon)と呼ぶ。 同様の気象現象は世界各地にあり、それぞれの地方により呼び名が違う。国際分類では、大西洋北部・太平洋北東部・太平洋北中部では、'''[[ハリケーン]]'''(Hurricane)と呼び、インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部では、'''[[サイクロン]]'''(Cyclone)と呼ぶ。 台風が、国際分類上、熱帯低気圧をハリケーンやサイクロンと呼ぶ区域に進んだ場合には、台風ではなくそれぞれの区域の名称で呼ばれることになる。[[経度|東経]]180度より東([[経度|西経]])に進んだ場合、最大風速(1分間平均)が64ノット以上のものは'''ハリケーン'''と呼ばれ、34ノット以上64ノット未満のものを'''[[トロピカルストーム]]''' (Tropical Storm) と呼ばれる。また、[[マレー半島]]以西に進んだ場合、'''サイクロン'''と呼ばれる。 例えば、[[1970年]]の台風13号は西経域で発生し、一時、東経域に移動したものの、すぐに西経域に去ってしまったために、特に勢力が衰えたわけではないものの、台風ではなくなった。また、[[1972年]]の台風29号はマレー半島を抜けて[[ベンガル湾]]に抜けたことにより台風ではなくなった。 逆に、西経域で発生したものが[[経度|東経]]180度以西に進んだ場合は、台風となる。 例えば、[[2002年]]に西経域で発生したハリケーン・エーレとハリケーン・フーコは、ともに東経180度より西に進んで、それぞれ台風17号と台風24号となった。また[[2006年]]にもハリケーン・イオケが東経180度を越えたため、[[平成18年台風第12号|台風12号]]になった。この場合、これらの台風につけられる名前は下述するアジア名ではない。 == 台風の分類 == [[Image:台風7.jpg|400px|thumb|台風]] 台風の勢力を分かりやすく表現する目的等から、台風は「強さ」と「大きさ」によって分類されている。 強さによる分類は、国際的にはWMOが規定する分類法が使用されているが、それに準じた多少差異のある分類法もいくつか使用されていて、同じ台風でも気象機関によって異なるレベルに分類される場合がある。具体的には、米軍の[[合同台風警報センター]](JTWC)では1分間平均の最大風速、日本の[[気象庁]]では10分間平均の最大風速によって分類する。例えば同じ台風の同時刻の観測において、米軍の合同台風警報センターがtyphoonの強度に達したと判断しても、日本では強い台風の強度に達せず並の強さと判断する場合も生じる(1分間平均風速は10分間平均風速よりも1.2〜1.3倍ほど大きく出る傾向にある)。 なお現在日本では、観測員や設備・運用等の負担が大きい台風の航空機観測は行っておらず、過去の観測データの蓄積により確立された[[ドボラック法]]に基づいて、台風の衛星画像から台風の位置、中心気圧、最大風速、大きさの数値を算出している。また、現在は最大風速で強さを分類しているが、以前は中心気圧が用いられており、その慣習から日本では台風情報に中心気圧も併せて発表される。 {| class="wikitable" border="1" !rowspan=2|最大風速 (m/s)!!rowspan=2|最大風速 (knot)!!rowspan=2|国際分類!!colspan=4|日本の分類 |- !colspan=2|(旧)!!colspan=2|(新) |- |< 17.2||≤ 33||Tropical Depression (TD)||colspan=2|弱い熱帯低気圧||colspan=2|熱帯低気圧 |- |17.2 - 24.5||34 - 47||Tropical Storm (TS)||rowspan=5|台風||弱い||rowspan=5|台風||rowspan=2|― |- |24.6 - 32.6||48 - 63||Severe Tropical Storm (STS)||並の強さ |- |32.7 - 43.7||64 - 84||rowspan=3|Typhoon (T)||強い||強い |- |43.7 - 54.0||85 - 104||非常に強い||非常に強い |- |≥ 54.0||≥ 105||猛烈な||猛烈な |} また日本の気象庁は、大きさによる分類も行っている。風速15m/s以上の[[強風域]]の大きさによって分類する。15m/s以上の半径が非対称の場合は、その平均値をとる。なお、以前は1,000[[ミリバール]](現在使用されている単位系では[[ヘクトパスカル]]に相当)等圧線の半径で判断していた。 {| class="wikitable" border="1" !rowspan=2|風速15m/s以上の半径!!colspan=2|大きさの階級 |- !(旧)!!(新) |- |< 200 km||ごく小さい||rowspan=3| |- |200 - 300 km||小型(小さい) |- |300 - 500 km||中型(並の大きさ) |- |500 - 800 km||大型(大きい)||大型(大きい) |- |≥ 800 km||超大型(非常に大きい)||超大型(非常に大きい) |} これらを組み合わせて、かつては「大型で並の強さの台風」というような言い方をしていた。しかし、組み合わせによっては「ごく小さく弱い台風」となる場合もある。[[1999年]](平成11年)[[8月14日]]の[[玄倉川水難事故]]を契機に、このような表現では、危険性を過小評価した人が被害に遭うおそれがあるとして、気象庁は[[2000年]](平成12年)[[6月1日]]から、「弱い」や「並の」といった表現をやめ、上記表の(新)の欄のように表現を改めた。したがって、「小型で『中型で・ごく小さく』弱い『並の強さの』台風」と呼ばれていたものは、単に「台風」、「大型で並の強さの台風」は「大型の台風」と表現されるようになった。 == 台風の構造 == [[Image:台風8.jpg|400px|thumb|台風]] 台風の中心が最も天気が荒れていると考えがちだが、中心付近は暴風が吹き荒れるものの風向きが乱れているために互いに打ち消し合い、最も荒れているわけではない。台風の中心付近の下降気流となっている風や雲がほとんどない区域を'''[[台風の目]]'''と呼び、勢力が大きい台風ほど明瞭に表れるが、勢力が衰えると判然としなくなる。 台風の目の周囲付近は中心に向かって周囲から吹き込んだ風が強い上昇気流をつくっており積乱雲が壁のように取り囲んでいる('''内側降雨帯''')。そして、その外周には'''外側降雨帯'''が取り囲んでいる。また、台風本体から数百キロ程度離れた場所に'''先駆降雨帯'''が形成されることがあり、さらに、この位置に前線が停滞していると前線の活動が活発になり大雨となる。 なお、台風は一般的にその中心よりも進行方向に対して'''右側(南東側)'''のほうが風雨が強くなる。これは、台風をめがけて吹き込む風と台風本体を押し流す気流の向きが同じであるために、より強く風が吹き荒れるためである。気象学上では台風の右側半分を'''危険半円'''と呼ぶ。逆に台風の左側半分は吹き込む風と気流の向きが逆になるために比較的風は弱く、'''可航半円'''と呼ぶ。しかし、「可航半円」はかつて帆船が台風の進路方向の左側に入っている場合には右舷船尾に追い風を受けながら避航できたこと(帆船が台風の進路方向の右側に入っている場合には右舷前側に向かい風を受けながら中心に引き込まれないように保針しなければならなくなる)の名残であり、あくまでも右側半分と比較して風雨が弱いだけであり、可航半円の範囲といえども風雨は強いため警戒を要する。 現在、台風の観測では気象衛星[[ひまわり_(気象衛星)|ひまわり]]が重要な役割を果たしており、雲画像の連続的な解析により台風の中心や風速などの観測がなされる。日本付近に接近あるいは上陸した台風については気象レーダーやアメダスも利用される。 == 台風の命名 == [[Image:台風9.jpg|400px|thumb|台風]] 日本では、気象庁が、台風が発生した順に'''台風番号'''を付けており、台風は通常はこの台風番号で呼ばれる。気象庁では、情報文等においては[[元号]]年と組み合わせて「昭和60年台風第10号」のように表記し、天気図等においては[[西暦]]年の下2桁と組み合わせて「台風8510」、「T8510」のように表記している(いずれも1985年(昭和60年)に発生した10番目の台風の例)。しかし、後者の4桁の番号では、[[2000年問題|100年後には番号が重複することになるという問題]]がある(例:2000年の台風1号と2100年の台風1号はともに「台風0001」と呼ばれる)。民間では、「第」を省略するとともに、特定する必要がない場合には年号も省略して「台風10号」のように呼ぶことが多い。 特に災害の大きかったものについては上陸地点などの名前を付けて呼ぶこともある([[伊勢湾台風]]など)。戦後、気象庁によって命名された台風は以下の8つである。「[[気象庁が命名した自然災害の一覧#台風]]」も参照。 {{気象庁命名台風}} *[[第二次世界大戦]]後の[[アメリカ軍|米軍]]占領下では、アメリカ式の女性名が台風に付けられたが([[カスリーン台風]]など、[[#アメリカでの名称|後述]])、[[日本国との平和条約|サンフランシスコ講和条約]]発効後の1953年の台風3号以降は番号順とされている。 *あくまで俗称であるが、著名なものとして「五輪台風」がある。これは、1960年の8月23日15時から翌日3時([[日本標準時|JST]])にかけて天気図上に台風14(Bess)・15(Carmen)・16(Della)・17(Elaine)・18(Faye)号が天気図上に並び、この年が[[ローマオリンピック|ローマ五輪]]の開催年だった事などからマスコミなどからこう名づけられた。このうち、台風17号について台風7号であるとする文献もあるが、台風7号が発生していたのは7月25日-30日(JST)であり、誤りである。 === アジア名 === [[Image:台風10.jpg|400px|thumb|台風]] [[2000年]]からは、台風の国際的な呼称としてアジア名が使用されている。(外部リンク参照)アジア名は、米国とアジア各国で構成された台風委員会によって定められたもので、国外では広く使用されている。 例えば、[[2003年]]9月[[大韓民国|韓国]]南部に大被害をもたらした[[平成15年台風第14号|台風マエミー(Maemi)]](平成15年台風第14号)は、地元では有名である。この名前はたまたま[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]の命名で、「マエミー」は[[セミ]]を意味する[[朝鮮語]](実際の発音は「メミ」)である。 しかし、日本国内では、台風番号による呼び方が一般的であり、台風番号のみ使用している報道機関が大多数である。(台風番号とアジア名を併用している報道機関も一部存在する。) なお、フィリピンでは、アジア名よりフィリピン独自の名称(フィリピン名)の方が一般的に使用されている。。例えば、フィリピンに大きな被害をもたらした[[平成20年台風第6号]]については、地元ではアジア名「フンシェン(Fengshen)」よりフィリピン名「フランク(Frank)」の方が広く使用された。 東経180度以東で発生したハリケーン等の[[熱帯低気圧]]が東経180度以西に進んで台風となったものには、アジア名は命名されず、発生地点で命名された名称がそのまま使用される。 ==== アジア名一覧 ==== [[Image:台風11.jpg|350px|thumb|台風の実況]] [[Image:台風12.jpg|350px|thumb|台風ではしゃぐ子供たち]] [[Image:台風13.jpg|350px|thumb|台風]] [[Image:台風14.jpg|350px|thumb|台風]] [[Image:台風15.jpg|350px|thumb|台風]] アジア名は全部で140個あり、140番目の「サオラー」まで使用されると最初の「ダムレイ」に戻るループ。名称の順番は、2009年現在2周目に入っている。 後節で詳説するように、甚大な被害をもたらした台風は、加盟国の要請に基づく台風委員会の決定によって名称が変更される。2周目からは、以下の12個が変更されている。<br /> (49)Vamei→[[#List-49|Peipah]]、(55)Chataan→[[#List-55|Matmo]]、(64)Rusa→[[#List-64|Nuri]]、(73)Pongsona→ [[#List-73|Noul]]、(74)Yanyan→[[#List-74|Dolphin]]、(80)Imbudo→[[#List-80|Molave]]、(87)Maemi→[[#List-87|Mujigae]]、 (95)Sudal→[[#List-95|Mirinae]]、(102)Tingting→[[#List-102|Lionrock]]、(107)Rananim→[[#List-107|Fanapi]]、 (132)Matsa→[[#List-132|Pakhar]]、(137)Nabi→[[#List-137|Doksuri]]。<br /> また、3周目からは、以下の名前が変更されている。<br /> (2)Longwang→[[#List-2|Haikui]]、(7)Chanchu → [[#List-7|Sanba]]、(10)Bilis → [[#List-10|Maliksi]]、(11)Kaemi → [[#List-11|Gaemi]]、(14)Saomai → [[#List-14|Son Tinh]]、(20)Xangsane → [[#List-20|Leepi]]、(25)Chebi → [[#List-25|Jebi]]、(26)Durian → [[#List-26|Mangkhut]]、(53)Noguri → [[#List-53|Neoguri]]、(67)Changmi → [[#List-67|Jangmi]]、(81)Koni → [[#List-81|Goni]]。 {| class="sortable wikitable" style="font-size:95%; line-height:1.4em; margin-right:0px;" |-style="line-height:1.25em; white-space:nowrap;" !順番<br />!!命名した国と地域<br />!!呼名<br />!!片仮名読み<br />!!意味<br /> |- |{{Anchors|List-1}}1||カンボジア||Damrey||ダムレイ||{{Display none|そう/}}象 |- |{{Anchors|List-2}}2||中国||Haikui||ハイクイ||{{Display none|いそきんちやく/}}イソギンチャク |- |{{Anchors|List-3}}3||北朝鮮||Kirogi||キロギー||{{Display none|かん/}}がん(雁) |- |{{Anchors|List-4}}4||香港||Kai-tak||カイタク||{{Display none|けいとく/}}啓徳(旧空港名) |- |{{Anchors|List-5}}5||日本||Tembin||テンビン||てんびん座 |- |{{Anchors|List-6}}6||ラオス||Bolaven||ボラヴェン||{{Display none|こうけん/}}高原の名前 |- |{{Anchors|List-7}}7||マカオ||Sanba||サンバ||{{Display none|まかお/}}マカオの名所 |- |{{Anchors|List-8}}8||マレーシア||Jelawat||ジェラワット||{{Display none|たんすいきよ/}}淡水魚の名前 |- |{{Anchors|List-9}}9||ミクロネシア||Ewiniar||イーウィニャ||{{Display none|あらし/}}嵐の神 |- |{{Anchors|List-10}}10||フィリピン||Maliksi||マリクシ||{{Display none|はやい/}}速いを表すフィリピン語 |- |{{Anchors|List-11}}11||韓国||Gaemi||ケーミー||あり(蟻) |- |{{Anchors|List-12}}12||タイ||Prapiroon||プラピルーン||{{Display none|あめ/}}雨の神 |- |{{Anchors|List-13}}13||米国||Maria||マリア||{{Display none|しよせい/}}女性の名前 |- |{{Anchors|List-14}}14||ベトナム||Son Tinh||ソンティン||{{Display none|へとなむ/}}ベトナム神話の山の神 |- |{{Anchors|List-15}}15||カンボジア||Bopha||ボーファ||{{Display none|はな/}}花 |- |{{Anchors|List-16}}16||中国||Wukong||ウーコン||{{Display none|そんこくう/}}(孫)悟空 |- |{{Anchors|List-17}}17||北朝鮮||Sonamu||ソナムー||{{Display none|まつ/}}松 |- |{{Anchors|List-18}}18||香港||Shanshan||サンサン||{{Display none|しようしよ/}}少女の名前 |- |{{Anchors|List-19}}19||日本||Yagi||ヤギ||やぎ座 |- |{{Anchors|List-20}}20||ラオス||Leepi||リーピ||{{Display none|らおす/}}ラオス南部の滝の名前 |- |{{Anchors|List-21}}21||マカオ||Bebinca||バビンカ||{{Display none|ふりん/}}プリン |- |{{Anchors|List-22}}22||マレーシア||Rumbia||ルンビア||{{Display none|さやこし/}}サゴヤシ |- |{{Anchors|List-23}}23||ミクロネシア||Soulik||ソーリック||{{Display none|てんとう/}}伝統の酋長称号 |- |{{Anchors|List-24}}24||フィリピン||Cimaron||シマロン||{{Display none|やせいのうし/}}野生の牛 |- |{{Anchors|List-25}}25||韓国||Jebi||チェービー||つばめ(燕) |- |{{Anchors|List-26}}26||タイ||Mangkhut||マンクット||{{Display none|まんこすちん/}}マンゴスチン |- |{{Anchors|List-27}}27||米国||Utor||ウトア||{{Display none|すこおるらいん/}}スコールライン |- |{{Anchors|List-28}}28||ベトナム||Trami||チャーミー||{{Display none|はな/}}花の名前 |- |{{Anchors|List-29}}29||カンボジア||Kong-rey||コンレイ||{{Display none|てんせつ/}}伝説の少女の名前 |- |{{Anchors|List-30}}30||中国||Yutu||イートゥー||{{Display none|みんわ/}}民話のうさぎ |- |{{Anchors|List-31}}31||北朝鮮||Toraji||トラジー||{{Display none|ききよう/}}桔梗 |- |{{Anchors|List-32}}32||香港||Man-yi||マンニィ||{{Display none|かいきよう/}}海峡の名前 |- |{{Anchors|List-33}}33||日本||Usagi||ウサギ||うさぎ座 |- |{{Anchors|List-34}}34||ラオス||Pabuk||パブーク||{{Display none|おおきな/}}大きな淡水魚 |- |{{Anchors|List-35}}35||マカオ||Wutip||ウーティップ||ちょう(蝶) |- |{{Anchors|List-36}}36||マレーシア||Sepat||セーパット||{{Display none|たんすいきよ/}}淡水魚の名前 |- |{{Anchors|List-37}}37||ミクロネシア||Fitow||フィートウ||{{Display none|はな/}}花の名前 |- |{{Anchors|List-38}}38||フィリピン||Danas||ダナス||{{Display none|けいけん/}}経験すること |- |{{Anchors|List-39}}39||韓国||Nari||ナーリー||{{Display none|ゆり/}}百合 |- |{{Anchors|List-40}}40||タイ||Wipha||ウィパー||{{Display none|しよせい/}}女性の名前 |- |{{Anchors|List-41}}41||米国||Francisco||フランシスコ||{{Display none|たんせい/}}男性の名前 |- |{{Anchors|List-42}}42||ベトナム||Lekima||レキマー||{{Display none|くたもの/}}果物の名前 |- |{{Anchors|List-43}}43||カンボジア||Krosa||クローサ||{{Display none|つる/}}鶴 |- |{{Anchors|List-44}}44||中国||Haiyan||ハイエン||うみつばめ |- |{{Anchors|List-45}}45||北朝鮮||Podul||ポードル||やなぎ |- |{{Anchors|List-46}}46||香港||Lingling||レンレン||{{Display none|しようしよ/}}少女の名前 |- |{{Anchors|List-47}}47||日本||Kajiki||カジキ||かじき座 |- |{{Anchors|List-48}}48||ラオス||Faxai||ファクサイ||{{Display none|しよせい/}}女性の名前 |- |{{Anchors|List-49}}49||マカオ||Peipah||ペイパー||{{Display none|さかな/}}魚の名前 |- |{{Anchors|List-50}}50||マレーシア||Tapah||ターファー||なまず |- |{{Anchors|List-51}}51||ミクロネシア||Mitag||ミートク||{{Display none|しよせい/}}女性の名前 |- |{{Anchors|List-52}}52||フィリピン||Hagibis||ハギビス||すばやい |- |{{Anchors|List-53}}53||韓国||Neoguri||ノグリー||たぬき |- |{{Anchors|List-54}}54||タイ||Rammasun||ラマスーン||{{Display none|らいしん/}}雷神 |- |{{Anchors|List-55}}55||米国||Matmo||マットゥモ||{{Display none|おおあめ/}}大雨 |- |{{Anchors|List-56}}56||ベトナム||Halong||ハーロン||{{Display none|わん/}}湾の名前 |- |{{Anchors|List-57}}57||カンボジア||Nakri||ナクリー||{{Display none|はな/}}花の名前 |- |{{Anchors|List-58}}58||中国||Fengshen||フンシェン||{{Display none|ふうしん/}}風神 |- |{{Anchors|List-59}}59||北朝鮮||Kalmaegi||カルマエギ||かもめ(実際の発音は「カルメギ」) |- |{{Anchors|List-60}}60||香港||Fung-wong||フォンウォン||{{Display none|ほうおう/}}鳳凰(おおとり) |- |{{Anchors|List-61}}61||日本||Kammuri||カンムリ||かんむり座 |- |{{Anchors|List-62}}62||ラオス||Phanfone||ファンフォン||{{Display none|とうふつ/}}動物 |- |{{Anchors|List-63}}63||マカオ||Vongfong||ヴォンフォン||すずめ蜂 |- |{{Anchors|List-64}}64||マレーシア||Nuri||ヌーリ||{{Display none|おうむ/}}オウム |- |{{Anchors|List-65}}65||ミクロネシア||Sinlaku||シンラコウ||{{Display none|てんせつ/}}伝説上の神 |- |{{Anchors|List-66}}66||フィリピン||Hagupit||ハグピート||むち打つこと |- |{{Anchors|List-67}}67||韓国||Jangmi||チャンミー||{{Display none|はら/}}ばら |- |{{Anchors|List-68}}68||タイ||Mekkhala||メーカラー||{{Display none|かみなり/}}雷の天使 |- |{{Anchors|List-69}}69||米国||Higos||ヒーゴス||いちじく |- |{{Anchors|List-70}}70||ベトナム||Bavi||バービー||{{Display none|へとなむ/}}ベトナム北部の山の名前 |- |{{Anchors|List-71}}71||カンボジア||Maysak||メイサーク||{{Display none|き/}}木の名前 |- |{{Anchors|List-72}}72||中国||Haishen||ハイシェン||{{Display none|かいしん/}}海神 |- |{{Anchors|List-73}}73||北朝鮮||Noul||ノウル||{{Display none|ゆうやけ/}}夕焼け |- |{{Anchors|List-74}}74||香港||Dolphin||ドルフィン||{{Display none|しろいるか/}}白いるか。香港を代表する動物の一つ。 |- |{{Anchors|List-75}}75||日本||Kujira||クジラ||くじら座 |- |{{Anchors|List-76}}76||ラオス||Chan-hom||チャンホン||{{Display none|き/}}木の名前 |- |{{Anchors|List-77}}77||マカオ||Linfa||リンファ||はす(蓮) |- |{{Anchors|List-78}}78||マレーシア||Nangka||ナンカー||{{Display none|くたもの/}}果物の名前 |- |{{Anchors|List-79}}79||ミクロネシア||Soudelor||ソウデロア||{{Display none|てんせつ/}}伝説上の酋長 |- |{{Anchors|List-80}}80||フィリピン||Molave||モラヴェ||{{Display none|き/}}木の名前 |- |{{Anchors|List-81}}81||韓国||Goni||コーニー||{{Display none|はくちよう/}}白鳥 |- |{{Anchors|List-82}}82||タイ||Morakot||モーラコット||{{Display none|えめらると/}}エメラルド |- |{{Anchors|List-83}}83||米国||Etau||アータウ||{{Display none|あらし/}}嵐雲 |- |{{Anchors|List-84}}84||ベトナム||Vamco||ヴァムコー||{{Display none|へとなむ/}}ベトナム南部の川の名前 |- |{{Anchors|List-85}}85||カンボジア||Krovanh||クロヴァン||{{Display none|き/}}木の名前 |- |{{Anchors|List-86}}86||中国||Dujuan||ドゥージェン||つつじ |- |{{Anchors|List-87}}87||北朝鮮||Mujigae||ムジゲ||{{Display none|にし/}}虹 |- |{{Anchors|List-88}}88||香港||Choi-wan||チョーイワン||{{Display none|さいうん/}}彩雲 |- |{{Anchors|List-89}}89||日本||Koppu||コップ||{{Display none|こつふ/}}コップ座 |- |{{Anchors|List-90}}90||ラオス||Ketsana||ケッツァーナ||{{Display none|き/}}木の名前 |- |{{Anchors|List-91}}91||マカオ||Parma||パーマァ||{{Display none|まかおりようり/}}マカオ料理の名前 |- |{{Anchors|List-92}}92||マレーシア||Melor||メーロー||{{Display none|しやすみん/}}ジャスミン |- |{{Anchors|List-93}}93||ミクロネシア||Nepartak||ニパルタック||{{Display none|せんし/}}戦士の名前 |- |{{Anchors|List-94}}94||フィリピン||Lupit||ルピート ||{{Display none|れいこく/}}冷酷な |- |{{Anchors|List-95}}95||韓国||Mirinae||ミリネ||{{Display none|あまのかわ/}}天の川 |- |{{Anchors|List-96}}96||タイ||Nida||ニーダ||{{Display none|しよせい/}}女性の名前 |- |{{Anchors|List-97}}97||米国||Omais||オーマイス||{{Display none|はいかい/}}徘徊 |- |{{Anchors|List-98}}98||ベトナム||Conson||コンソン||{{Display none|れきし/}}歴史的な観光地の名前 |- |{{Anchors|List-99}}99||カンボジア||Chanthu||チャンスー||{{Display none|はな/}}花の名前 |- |{{Anchors|List-100}}100||中国||Dianmu||ディアンムー||{{Display none|かみなり/}}雷の母 |- |{{Anchors|List-101}}101||北朝鮮||Mindulle||ミンドゥル||たんぽぽ(実際の発音は「ミンドゥルレ」) |- |{{Anchors|List-102}}102||香港||Lionrock||ライオンロック||{{Display none|やま/}}山の名前 |- |{{Anchors|List-103}}103||日本||Kompasu||コンパス||{{Display none|こんはす/}}コンパス座 |- |{{Anchors|List-104}}104||ラオス||Namtheun||ナムセーウン||{{Display none|かわ/}}川の名前 |- |{{Anchors|List-105}}105||マカオ||Malou||マーロウ||めのう(瑪瑙) |- |{{Anchors|List-106}}106||マレーシア||Meranti||ムーランティ||{{Display none|き/}}木の名前 |- |{{Anchors|List-107}}107||ミクロネシア||Fanapi||ファナピ||{{Display none|さんこ/}}サンゴ礁を形成する小さな島々 |- |{{Anchors|List-108}}108||フィリピン||Malakas||マラカス||{{Display none|つよい/}}強い |- |{{Anchors|List-109}}109||韓国||Megi||メーギー||なまず |- |{{Anchors|List-110}}110||タイ||Chaba||チャバ||{{Display none|はいひすかす/}}ハイビスカス |- |{{Anchors|List-111}}111||米国||Aere||アイレー||{{Display none|あらし/}}嵐 |- |{{Anchors|List-112}}112||ベトナム||Songda||ソングダー||{{Display none|へとなむ/}}北西ベトナムにある川の名前 |- |{{Anchors|List-113}}113||カンボジア||Sarika||サリカー||さえずる鳥 |- |{{Anchors|List-114}}114||中国||Haima||ハイマー||{{Display none|たつのおとしこ/}}タツノオトシゴ |- |{{Anchors|List-115}}115||北朝鮮||Meari||メアリー||やまびこ |- |{{Anchors|List-116}}116||香港||Ma-on||マーゴン||{{Display none|やま/}}山の名前(馬の鞍) |- |{{Anchors|List-117}}117||日本||Tokage||トカゲ||とかげ座 |- |{{Anchors|List-118}}118||ラオス||Nock-ten||ノックテン||{{Display none|とり/}}鳥 |- |{{Anchors|List-119}}119||マカオ||Muifa||ムイファー||すもも |- |{{Anchors|List-120}}120||マレーシア||Merbok||マールボック||{{Display none|とり/}}鳥の名前 |- |{{Anchors|List-121}}121||ミクロネシア||Nanmadol||ナンマドル||{{Display none|いせき/}}遺跡の名前 |- |{{Anchors|List-122}}122||フィリピン||Talas||タラス||{{Display none|するとさ/}}鋭さ |- |{{Anchors|List-123}}123||韓国||Noru||ノルー||のろしか(鹿) |- |{{Anchors|List-124}}124||タイ||Kulap||クラー||{{Display none|はら/}}ばら |- |{{Anchors|List-125}}125||米国||Roke||ロウキー||{{Display none|たんせい/}}男性の名前 |- |{{Anchors|List-126}}126||ベトナム||Sonca||ソンカー||さえずる鳥 |- |{{Anchors|List-127}}127||カンボジア||Nesat||ネサット||{{Display none|りようし/}}漁師 |- |{{Anchors|List-128}}128||中国||Haitang||ハイタン||{{Display none|やせい/}}野生リンゴ |- |{{Anchors|List-129}}129||北朝鮮||Nalgae||ナルガエ||つばさ(実際の発音は「ナルゲ」) |- |{{Anchors|List-130}}130||香港||Banyan||バンヤン||{{Display none|き/}}木の名前 |- |{{Anchors|List-131}}131||日本||Washi||ワシ||わし座 |- |{{Anchors|List-132}}132||ラオス||Pakhar||パカー||{{Display none|たんすいきよ/}}淡水魚の名前 |- |{{Anchors|List-133}}133||マカオ||Sanvu||サンヴー||さんご(珊瑚) |- |{{Anchors|List-134}}134||マレーシア||Mawar||マーワー||{{Display none|はら/}}ばら |- |{{Anchors|List-135}}135||ミクロネシア||Guchol||グチョル||うこん |- |{{Anchors|List-136}}136||フィリピン||Talim||タリム||{{Display none|するとい/}}鋭い刃先 |- |{{Anchors|List-137}}137||韓国||Doksuri||ドクスリ||わし(鷲) |- |{{Anchors|List-138}}138||タイ||Khanun||カーヌン||{{Display none|くたもの/}}果物の名前、パラミツ |- |{{Anchors|List-139}}139||米国||Vicente||ヴェセンティ||{{Display none|たんせい/}}男性の名前 |- |{{Anchors|List-140}}140||ベトナム||Saola||サオラー||{{Display none|へとなむ/}}ベトナムレイヨウ |} === アメリカでの名称 === [[アメリカ合衆国]]ではA、B、C順にあらかじめ用意した男女の名前をつける。日本でも敗戦直後から占領解除まではこの命名方法が取られていた。ただし、当時の命名法では女性名のみが使われていたので、日本での台風の命名もすべて女性名であった([[カスリーン台風]]、[[ジェーン台風]]など)。この命名法は、[[性差別]]につながるなどとして、1979年に男女の名前を交互につける方法に改められた。このリストは大西洋海洋気象研究所のサイトなどで見ることができる。 === 引退 === 大西洋北部などの他海域においては、顕著な影響を与えたものの国際名については、名前リストから削除されて、次回以降から別の国際名が使用される「引退」という慣例がある。例えば、[[2004年]]に[[カリブ海]]の国々や[[アメリカ合衆国]]に顕著な影響を与えた[[ハリケーン・アイバン|ハリケーンIvan]]は、この年で「引退」し、次回の[[2010年]]にはIgorという国際名が使用されることが決まっている。この慣例の目的は、将来、顕著な影響を与えたものと同じ国際名が使用されないことを保証することにより、異なる年の同じ複数の国際名の中からどの年のものか特定しにくくなるという曖昧性を減らすことにある(例えば、大西洋北部において、Arleneという国際名は過去に9回も使用されている。しかし、これらの中に特に顕著な影響を与えたものがないため、現在のところは「引退」扱いとなっていない)。 太平洋北西部においても同様に、「引退」が適用されることがある。例えば、[[1991年]]に日本に大きな被害を与えた[[平成3年台風第19号|台風19号]]の国際名Mireilleは、この年限りで使用中止となり、Melissaという国際名に変更された。この慣例は、[[2000年]]に台風の国際名がアジア名に変更されてからも適用されている。例えば、[[2002年]]に[[朝鮮半島]]に大きな被害を与えた台風15号の国際名Rusaは、次回はNuriに変更になることが決まっている。また、[[2003年]]にRusaと同様に[[朝鮮半島]]に大きな被害を与えた[[平成15年台風第14号|台風14号]]の国際名Maemiも、次回はMujigaeに変更になることが決まっている。一方、顕著な影響を与えても、この慣例が適用されない場合もある。例えば、[[1959年]]の[[伊勢湾台風]](昭和34年台風第15号)の国際名Veraは、「引退」扱いとならず、以降も何度か使用された。 == 台風の発生と発達 == 詳細は[[熱帯低気圧#発生から消滅まで]]を参照 ほとんどの台風は[[夏]]から[[秋]]にかけて発生する。最盛期のコースを例にとると、発生当初は貿易風の影響で西寄りに北上しつつ、[[太平洋高気圧]]の縁に沿って移動し、[[転向 (気象)|転向]]した後は[[偏西風]]の影響で東寄りに北上し、[[ジェット気流]]の強い地域に入ると速度を速めて東進し、海水温や気温の低下、上陸によって勢力を弱めていく。ただこのような教科書的なコースを辿るものはそれほど多くなく、西進し続けたり、停滞したりと、複雑な経路をとるものもしばしば現れる。日本列島や[[フィリピン]]諸島、[[台湾]]、[[中国]][[華南]]・[[華中]]沿海部、[[朝鮮半島]]などに大きな被害を与える。コースによっては[[ベトナム]]や[[マレーシア]]、[[マリアナ諸島]]、[[ミクロネシア]]などを通ることもある。稀ではあるが冬季にも、海水温の高い低緯度で発生する。コースの北限はジェット気流であり、その流路変化に伴って暖かくなるにつれコースは北に移り、夏を過ぎると南に下がってくる。日本へのコースの詳細は、[[#日本へのコース]]を参照。 === 颱風の発生メカニズム === 台風やハリケーン・サイクロンなどの熱帯低気圧発生の機構については様々な説が唱えられてきた。[[熱帯]]の強い日射により海面に生じた上昇気流によるという説、[[熱帯収束帯]](赤道前線)上に発生するという説などが出されたが、どれも不完全であった。 現在では、「偏東風[[波動]]説」が多くの支持を集めている。南北両半球の北緯(南緯)30度付近には、[[赤道]]で上昇して北上(南下)した[[空気]]が上空に滞留して下降し、「[[亜熱帯高圧帯]]」が形成される。[[太平洋高気圧|北太平洋高気圧]]もその例であるが、これらの高気圧から赤道方向に向けて吹き出した風は[[コリオリの力]]を受けて恒常的な東風になる。これが偏東風で、この風の流れの中にうねり(波動)ができると渦度が生じ、熱帯低気圧となるという考えである。なぜ波動が出来るのかはまだはっきりしないが、実際の状況には最もよく合致した説である。 ただし、そうして発生した波動の多くは発達せずにつぶれてしまう。1万メートル以上の上層に高気圧を伴う場合には高気圧の循環による上昇気流の強化により台風に発達すると思われる。また海水の温度が26度以上であることも重要な条件であり、高温の海面から蒸発する水蒸気が放出する[[潜熱]]が原動力になっている。 === 台風の発達 === 台風の発達過程はかなり詳しくわかっている。台風の原動力は凝結に伴って発生する熱である。温暖な空気と寒冷な空気の接触等による[[対流有効位置エネルギー|有効位置エネルギー]]が変換された運動エネルギーが発達のエネルギー源になっている[[温帯低気圧]]との大きな違いはここにある。 上昇気流に伴って空気中の水蒸気は凝結し、熱(潜熱)を放出する。軽くなった空気は上昇する。すると地上付近では周囲から湿った空気が中心に向かい上昇し、さらに熱を放出しエネルギーを与える。このような条件を満たすときに台風は発達する。このような[[対流雲]]の発達の仕方をシスク(CISK、[[第2種条件付不安定]])という。 なお、台風が北半球で反時計周りの渦を巻くのは、風が中心に向かって進む際に[[コリオリの力]]を受けるためである。 2個の台風が1,000km以内にある場合、互いに干渉し合って複雑な経路をたどることがある。これを提唱者の名前をとって[[藤原の効果]]と呼ぶ。 一般に、台風は日本の南海上で発達し日本列島に接近・上陸すると衰える傾向がある。これは、南海上では海水温が高く、上述した台風の発達に必要な要素が整っているためで、日本列島に近づくと海水温が26℃未満(真夏〜初秋は日本列島付近でも26℃以上の場合があり、台風が衰えない場合もある)になることにより台風の発達は収束傾向になる。初夏および晩夏〜秋に日本列島へ近づく台風は高緯度から寒気を巻き込んで[[前線 (気象)|前線]]が形成されるようになり、徐々に温帯低気圧の構造へと変化する。温帯低気圧化が進んだ台風は南北の温度差により運動エネルギーを得るため、海水温が25℃以下の海域を進んだり上陸してもほとんど衰えない場合がある。さらに高緯度へ進み、前線が中心部にまで達すると温帯低気圧化が完了となる。 純粋な台風の場合、上陸すると山脈や地上の建物などによる摩擦によって台風はエネルギーを消費し、急速に勢力が衰えるようになる。これが日本に近づく台風の特徴といえよう。 日本列島に上陸せず[[対馬海峡]]を通過し日本海南部に入った場合、または台風が日本列島に一端上陸し、勢力が衰えた後に日本海南部へ出た場合は、暖流である[[対馬海流]](海水温が26℃以上の場合のみ)の暖気が台風へエネルギーを供給し、且つ高緯度から上空に流れる寒気の影響を受けるために、台風は勢力が衰えるどころか再発達し、普段は台風による被害を受けにくい北海道、東北地方に甚大な被害を与える場合もある(日本海北部は[[リマン海流]](寒流)の影響で海水からのエネルギーが供給できないために台風自体は衰えるが、寒気の影響を受けて台風から温帯低気圧に変わった後に再発達する場合がある)。1954年の[[洞爺丸台風]](昭和29年台風第15号)や1991年の[[平成3年台風第19号|台風19号]](りんご台風)、2004年の[[平成16年台風第18号|台風18号]]などがその例である。 === 台風の上陸と通過 === 日本の気象庁の定義によれば、台風の'''上陸'''とは、台風の中心が[[北海道]]、[[本州]]、[[四国]]、[[九州]]の海岸に達することをいう。したがって、台風の中心が上記4島以外の島の海岸に至っても上陸とは言わないため、[[沖縄県]]に台風が上陸することはない。台風の中心が、小さい島や半島を横切って、短時間で再び海上に出ることは、台風の'''通過'''と呼ばれる。 === 日本へのコース === 台風が日本本土を襲う経路は様々であり、類型化は難しいが、典型的な台風として、北緯15度付近のマリアナ諸島近海で発生して西寄りに時速20キロメートル程度で進み、次第に北寄りに進路を変えて北緯25度付近、沖縄諸島の東方で転向し、北東に向けて加速しながら日本本土に達するというパターンが考えられる。台風の経路として書籍にもしばしば掲載される型であるが、実際にはこのような典型的な経路を取るものは少なく、まれには南シナ海で発生してそのまま北東進するもの、日本の南東海上から北西進するもの、あるいは[[狩野川台風]](昭和33年台風第22号)のように明確な転向点がなく北上するものなどもある。さらに、盛夏期で台風を流す上層の気流が弱く方向も定まらないような時期には、[[複雑な動きをする台風]]も見られる。 日本には、平均して、毎年10個前後の台風が接近し、そのうち3個くらいが日本本土に上陸する。[[2004年]]には10個の台風が上陸し、上陸数の記録を更新した([[2004年の台風集中上陸]]参照)。その一方で[[2008年]]、[[2000年]]、[[1986年]]、[[1984年]]のように台風が全く上陸しなかった年もある。 台風が日本本土に上陸するのは多くが7月から9月であり、年間平均上陸数は8月が最も多く、9月がこれに次ぐ。8月は、太平洋高気圧が日本付近を覆い、台風が接近しにくい状況ではあるが、台風発生数も最も多く、また高気圧の勢力には強弱の周期があるため、弱まって退いた時に台風が日本に接近・上陸することが多い。無論、西に進んでフィリピン・台湾・中国に上陸したり朝鮮半島方面に進んだりするものも少なくない。6月や10月にも数年に1度程度上陸することがある。最も早い例では[[1956年]][[4月25日]]に[[昭和31年台風第3号|台風3号]]が鹿児島県に上陸したことがあり、最も遅いものとしては、1990年11月30日に[[平成2年台風第28号|台風28号]]が紀伊半島に上陸した例がある。 台風が過ぎ去ったあとは、空が晴れわたってすがすがしい天候となることがある。このことを「台風一過(たいふういっか)」と呼ぶ。 == 台風の影響 == === 台風による被害 === 台風が上陸、あるいは接近すると、暴風(強風)、[[高潮]]、高波による看板や標識、樹木などの倒壊や、落雷、建物の損壊(屋根が飛んだりするなど)のほか、大雨による[[洪水]]、浸水や道路、橋などの流出、土砂崩れ、[[地すべり]]などの被害が発生する。 * 雨 ** 渦性降雨 - 台風の中心付近では激しい雨となる。 ** 地形性降雨 - 台風により山地に向かって気流を生じるような地形では大雨となりやすい。 ** 前線の発達 - 台風の接近により時期によっては秋雨[[前線 (気象)|前線]]や梅雨前線を刺激して大雨をもたらし、これによる被害が発生することも多い(このことを、[[日本放送協会|NHK]]などでは「'''台風+前線=大雨'''」という式を用いて表すことが多い)。 * 風 : 台風により暴風・強風を生じる。[[塩害]]を生じることもある。 * 波 : 台風により高波やうねりを生じる。波の高さが10mを超えることもある。 * 高潮 : 強風による吹き寄せと気圧低下によって高潮を生じることがある。 * 雷 : 雲が発達する割には台風本体接近時には雷を伴うことは少ない。台風による間接的な雷雨が発生することがある。 * その他 ** 竜巻 - 関連性は解明されていないが、台風の接近による[[竜巻]]も発生することがある。 台風が日本海側を通った時接近時の日本海側や、台風が太平洋側を通った時の離れていく時の太平洋側で、台風による[[フェーン現象]]が発生しやすく(特に前者)乾燥した熱風による火災や急激な気温上昇による[[雪崩]]なども起こりやすい。 なお、雨による被害が大きな台風を'''雨台風'''([[カスリーン台風]]など)、風による被害が大きな台風を'''風台風'''([[平成3年台風第19号]]など)と呼ぶが、勢力が強い台風の場合は、雨と風の両方で甚大な被害が出ることも多い。 日本における台風の被害は、記録が明確な20世紀中盤以降、確実に減少してきている。これには、学術面では台風研究の発展、行政では予報の充実や経験等をもとにした防災体制の構築、民間では災害記録の伝承や自主防災活動による効果と考えられる。上陸時勢力が日本史上稀に見る強さであった[[伊勢湾台風]]以降、[[災害対策基本法]]制定をはじめ、伊勢湾台風クラスあるいは「スーパー伊勢湾台風」クラスの台風に耐えられるような防災体制が目標とされてきた。しかし、現在においても大きな被害が出て、さらなる防災の強化が行われている地域もある。また、日本の周辺諸国、特に[[東南アジア]]では防災体制やインフラ等がまだ成熟していないため、地すべりや洪水等により多数の死者を伴う甚大な被害が発生することがある。 === 台風による社会的な影響 === * [[交通]]機関の乱れ ** 特に[[航空]]や[[フェリー]][[航路]]の場合、暴風を伴うと大変危険なこと、また航空の場合は機体の遣り繰りがつかない(行ったまま、台風通過まで戻って来られない)事等から台風が通過した後も運休するケースが多い。 ** また[[鉄道]]・[[バス (交通機関)|バス]]・[[道路|自動車道路]]([[高速道路]]・[[国道]]など)も一定の風速または雨量をオーバーすると運休や通行止め、あるいは速度徐行がなされる場合もある。近年鉄道においては影響が予想される場合はあらかじめ長距離列車の運休や間引き運転・全列車の各駅停車運転などが行われ、事前事後のダイヤの混乱防止と輸送手段の確保の両立を図るケースが多い。 * 公衆施設(自治体の公共施設・サービス受付、レジャー施設、[[百貨店]]・[[スーパーマーケット]]など)の営業休止・または早期打ち切り * スポーツ・コンサートイベントの中止・延期 * 屋内施設([[ドーム球場]]や[[体育館]]、コンサートホールなど)で開かれるイベントであっても、交通機関のマヒによる関係者の現地入り不能や、観客の安全などを考慮してイベントを中止する事例がある(プロ野球でのドーム球場の中止事例は[[ドーム球場#ドーム球場での試合中止事例]]参照)。 === 台風と水資源 === 被害という視点で語られることの多い台風も、日本では、[[梅雨]]以後夏期の水瓶(各地の[[ダム]]や山間部の川)への重要な水源にもなることから、来なければそれでいいというものでもない。2005年の[[平成17年台風第14号|台風14号]]は大きな被害を生んだが、それまで渇水によって貯水率0%となっていた[[早明浦ダム]]を、たった一日で一気に100%まで回復させた。2007年の[[平成19年台風第4号|台風4号]]も同様である。 === 台風と生物学的自然 === 台風は災害ではあるが、定期的に襲来するものであり、それなりに地域の自然の中で位置づけを持つものでもある。たとえば沖縄では台風の降水は地域住民にとっては水確保の上で重要な意味を持つ。同様に、沖縄における[[森林]]の[[物質循環]]を考える場合、[[落葉]]量に関しては、台風時のそれを無視することが出来ない。 また、台風に乗って移動する動物もある。定着している分布域ではないところに見つかる[[チョウ]]を[[迷蝶]]というが、日本では熱帯域の種が本土で見つかる例があり、往々にして台風の後である。たとえば[[メスアカムラサキ]]や[[カバマダラ]]などが、このようにして出現し、冬までに世代を重ねる例が知られる。それらは冬を越せない[[死滅回遊]]の例でもある。[[ウスバキトンボ]]などもこの例である。同様に、沖縄以南で繁殖し、本州付近ではまれにしか観察されない[[野鳥]]が[[迷鳥]]として台風の後に観察されることがある。 また、台風が太平洋上の生物を日本沿岸に吹き寄せる例もある。台風通過後に砂浜にそれらが打ち上げられる場合があり、[[カツオノエボシ]]や[[カツオノカンムリ]]などのクラゲ類、[[アサガオガイ]]や[[ルリガイ]]、あるいは[[ササノツユ]]や[[マルカメガイ]]などの[[翼足類]]などが見られることがあり、貝類採集家などがこれをねらう。 == 日本における記録的な台風 == === 明治以前 === * 永祚の風:989年9月([[永祚 (日本)|永祚]]元年8月)近畿地方。「夜、天下に大風。皇居の門・高楼・寝殿・回廊及び諸々の役所、建物、塀、庶民の住宅、寺社仏閣まで皆倒れて一軒も立つもの無く、木は抜け山は禿ぐ。又洪水高潮有り、畿内の海岸・河岸・人・畑・家畜・田この為皆没し、死亡損害、天下の大災、古今にならぶる無し、云々」(『[[扶桑略記]]』、原文は漢文) * 弘安の役台風:1281年8月([[弘安]]4年閏7月)西日本。[[弘安の役]]で日本に来襲した[[元 (王朝)|元]]・[[高麗]]連合軍14万人のうち約10万人溺死。(これが後に[[神風]]として言い継がれることとなる。) * [[シーボルト台風]]:1828年9月([[文政]]11年8月)西日本。九州西岸を北上したと考えられる。9月17日(旧暦8月9日)、[[ドイツ]]人[[フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト|シーボルト]]が[[出島]]で、自宅が倒壊する直前に952hPaの気圧を観測した記録が残っている。この台風で難破した[[オランダ]]船から流れ着いた荷物の中から[[日本地図]]が発見され、[[シーボルト事件]]の発端となった(ただしこの出来事は創作であることが判明。詳しくはシーボルト事件参照)。後に[[気象学者の一覧|気象学者]]の[[根本順吉]]によって「シーボルト台風」と命名された。また、気象学者の[[高橋浩一郎]]の推定によれば、九州来襲時の中心気圧は900hPa、最大風速50m/s、総雨量300mmで、過去300年間に日本を襲った台風の中では最強のものとされている。[[有明海]]で[[高潮]]が発生し、[[佐賀藩]]だけで死者が約1万人に達する被害が出た。 *安政3年の台風:1856年9月23日([[安政]]3年8月25日)から24日にかけての夜間に関東地方を襲ったもの。伊豆半島付近から江戸のすぐ北を通過したと考えられる。猛烈な暴風と高潮で江戸をはじめ関東の広い範囲に大被害が起き、「近世史略」は死者10万人余りとしている。 === 1890年代 === * 1890年9月16日の台風:[[オスマン帝国]]の軍艦エルトゥールル号が、[[和歌山県]][[大島村 (和歌山県)|大島村]]沖で遭難([[エルトゥールル号遭難事件]])。 === 1900年代 === * [[足尾台風]] ([[1902年]][[9月28日]]) * 1906年10月24日の台風:九州近海でサンゴ採り漁船が多数遭難、死者行方不明630名余り。 === 1910年代 === * 1917年10月1日の台風(東京湾台風):フィリピン東方から北東に進んで10月1日未明に東京北方を通過した台風で、東京湾に高潮発生、死傷者およそ3,000人、全半壊流失家屋6万戸。東京で記録した952.7ヘクトパスカルの最低気圧記録は2007年6月現在も破られていない。 === 1920年代 === * 1921年9月26日の台風:本州南方をゆっくり東進していた台風が急に北上し、不意打ちの形で紀伊半島から日本を縦断。そのため警報発表が遅れ、富山県下で漁船の遭難多数。当時の伏木測候所長が世間の糾弾のため自殺した事件で知られる台風。ただし、測候所長の自殺の裏には気象観測施設に関する県と国のいさかいがあったようである。 * 新高台風(にいたかたいふう、1922年8月26日):8月24日関東地方を通過した台風が北上して26日にはカムチャツカ半島付近に達し、その近海にいた日本帝国海軍の[[新高型軽巡洋艦|巡洋艦新高]]が沈没した。高緯度であったので、事故発生時には台風は温帯低気圧に変わっていた可能性もある。初めて固有名(ただし非公式)が付いた台風。 === 1930年代 === * 屋島丸台風(1933年10月20日):石垣島付近から西日本に進んだ台風は、上陸時には衰えていたが、瀬戸内海で定期旅客船屋島丸が沈没、犠牲者69名。 * [[室戸台風]] ([[1934年]][[9月21日]]) === 1940年代 === * [[枕崎台風]] (昭和20年台風第16号) * [[阿久根台風]](昭和20年台風第20号) * [[カスリーン台風]] (昭和22年台風第9号・Kathleen) * [[アイオン台風]] (昭和23年台風第21号・Ione) * [[デラ台風]](昭和24年台風第2号・Della) * [[ジュディス台風]] (昭和24年台風第9号・Judith) * [[キティ台風]] (昭和24年台風第10号・Kitty) === 1950年代 === * [[ジェーン台風]] (昭和25年台風第28号・Jane) * [[ルース台風]] (昭和26年台風第15号・Ruth) * [[昭和27年台風第2号]] (Dinah) * [[昭和28年台風第13号]] (Tess) * [[昭和29年台風第12号]] (June) * [[洞爺丸台風]] (昭和29年台風第15号・Marie) * [[狩野川台風]] (昭和33年台風第22号・Ida) * [[昭和34年台風第7号]] (Georgia) * [[宮古島台風]] (昭和34年台風第14号・Sarah) * [[伊勢湾台風]] (昭和34年台風第15号・Vera) === 1960年代 === * [[第2室戸台風]] (昭和36年台風第18号・Nancy) * [[昭和40年台風第24号]] (Trix) * [[昭和40年台風第29号]] (Carmen) * [[第2宮古島台風]] (昭和41年台風第18号・Cora) * [[昭和41年台風第24号]] (Helen) * [[昭和41年台風第26号]] (Ida) * [[昭和43年台風第7号]] (Polly) * [[第3宮古島台風]] (昭和43年台風第16号・Della) === 1970年代 === * [[昭和49年台風第8号]] (Gilda) * [[昭和51年台風第17号]] (Fran) * [[沖永良部台風]] (昭和52年台風第9号・Babe) * [[昭和54年台風第20号]] (Tip) === 1990年代 === * [[平成2年台風第19号]] (Flo) * [[平成3年台風第19号]] (Mireille) * [[平成5年台風第13号]] (Yancy) * [[平成11年台風第18号]] (Bart) === 2000年代 === * [[平成15年台風第14号]] (Maemi) * [[平成16年台風第18号]] (Songda) * [[平成16年台風第23号]] (Tokage) === 2010年代 === * [[平成23年台風第12号]](Talas) == 台風の統計 == *統計の基準について **日時-すべて[[日本標準時]] (JST) 。([[世界標準時]] (UTC) で観測されたものを日本標準時 (JST) に直している。) **接近-'''台風の中心が日本の[[海岸#海岸線|海岸線]]から300km以内に入った場合'''を「日本に接近した台風」としている。ただし、現在は[[気象官署]]からの距離で算出してある。 **上陸-'''台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合'''を「日本に上陸した台風」としている。ただし、沖縄本島などの離島や小さい半島を横切り短時間で再び海に出る場合は「通過」としている。 === 台風の[[平年値]] === *[[1970年]]〜[[2000年]]までのデータを基にした平均値。 *年間発生数:26.7個 *年間日本接近数:10.8個 *年間日本上陸数:2.6個 === 台風の記録 === (統計資料がある[[1951年]]からの統計。'''[[2005年]][[11月26日]]現在'''の記録) ==== 数に関する記録 ==== {{台風の年間発生数}} {{台風の年間日本接近数}} {{台風の年間日本上陸数}} ==== 時期などに関する記録 ==== {{発生日時が早い台風}} {{発生日時が遅い台風}} {{日本上陸日時が早い台風}} {{日本上陸日時が遅い台風}} {{長寿台風}} ==== 規模に関する記録 ==== {{台風の中心気圧 (海上)}} {{台風の中心気圧 (陸上)}} {{台風の中心気圧 (上陸時)}} {{台風の最大風速}} {{台風の最大瞬間風速}} {{台風の強風域}} ==台風の原因などについて== *仏教では、風害(台風も風害の一つである)は三毒の一である愚痴が原因で起こされる災害で、災害を防ぐには戒定慧を勤修し、三毒を息滅することが必要だと教えている。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} <div class="references-small"><references/></div> == 関連記事 == * [[パンチラ]] * [[台風情報]] * [[自然災害]] * [[八朔]] - [[二百十日]] - [[二百二十日]] * [[気象学]] * [[台風の目]] * [[気象庁が命名した自然災害の一覧#台風]] * [[豆台風]] === 著名な台風○号 === それぞれ各項目を参照されたい。 {{col| * [[台風第1号]] * [[台風第2号]] * [[台風第3号]] * [[台風第4号]] * [[台風第5号]] * [[台風第6号]] * [[台風第7号]] * [[台風第8号]] * [[台風第9号]] * [[台風第10号]] | * [[台風第11号]] * [[台風第12号]] * [[台風第13号]] * [[台風第14号]] * [[台風第15号]] * [[台風第16号]] * [[台風第17号]] * [[台風第18号]] * [[台風第19号]] * [[台風第20号]] | * [[台風第21号]] * [[台風第22号]] * [[台風第23号]] * [[台風第24号]] * [[台風第25号]] * [[台風第26号]] * [[台風第27号]] * [[台風第28号]] * [[台風第29号]] * [[台風第30号]] | * [[台風第34号]] }} === 各年の台風 === 各年の台風についてはそれぞれ次を参照。 * [[年度別台風記事一覧]] ** [[2005年の台風|2005年]] ** [[2006年の台風|2006年]] ** [[2007年の台風|2007年]] ** [[2008年の台風|2008年]] ** [[2009年の台風|2009年]] ** [[2010年の台風|2010年]] ** [[2011年の台風|2011年]] == 外部リンク == * [http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html 台風の番号と名前] ([[気象庁]]) * [http://www.digital-typhoon.org デジタル台風] * [http://www.eorc.jaxa.jp/TRMM/typhoon/ TRMM台風データベース] * [http://homepage3.nifty.com/typhoon21/ Typhoon21] * [http://www.komazawa-u.ac.jp/~fumio/dat/ty-arekore.htm 熱帯低気圧・台風あれこれ] * [http://severe.worldweather.wmo.int/ 世界の熱帯低気圧・台風のリアルタイム情報]([[WMO]]) * [http://typhoon.ws/ 台湾台風情報センター] {{熱帯低気圧}} {{DEFAULTSORT:たいふう}} [[Category:うず]] [[Category:台風|*]] [[Category:熱帯低気圧]] [[Category:気象災害]] [[Category:秋]] [[Category:夏]] [[Category:画像が多い記事]]