イギリス情報局保安部
イギリス情報局保安部 (-じょうほうきょくほあんぶ、英:Security Service、略号:SS)とはイギリスの国内治安維持に責任を有する情報機関である。職員は約2,400名。MI5(Military Intelligence <section> 5、軍情報部第5課)として良く知られている。
本部:ロンドン・ミルバンク11番、テムズハウス。
司法警察権は有さず、スパイやテロリストの逮捕は、ロンドン警視庁(スコットランドヤード)が担当する。
所管官庁は内務省。
組織
- A Branch - 作戦支援
- B Branch - 人事、教育
- D Branch - 防諜
- G Branch - 国際テロ対策
- H Branch - 他機関との協力の調整
- R Branch - 記録
- T Branch - IRA対策
2003年6月、国際テロの脅威の分析と評価のために、統合テロリズム分析センター(Joint Terrorism Analysis Centre;略称JTAC)が創設された。
MI5は、ドイツ、アメリカ及びキプロスに連絡幹部を有している。
対テロ活動
IRA対策
小説や映画とは異なり、歴史的にMI5は、アイルランドでは活動しておらず、IRA対策は、スコットランドヤードと現地警察の対テロ部署が行っていた。
しかしながら、冷戦終結と共に、テロ対策がMI5の重要な任務となった。1992年10月、F Branch(破壊活動対策)とK Branch(対スパイ)からT Branch(IRA対策)が創設され、IRA対策はMI5が主管することとなった。
国際テロ対策
2003年6月、国際テロの脅威の分析と評価のために、統合テロリズム分析センター(Joint Terrorism Analysis Centre;略称JTAC)が創設された。センターの定員は、100人であり、その内30人がMI5職員である。
JTAC所長は、MI5長官に従属するが、11省庁の職員が働く独立機構として活動している。JTACは、MI5のT Branchと密接に協力している。
JTACは、アメリカの国家テロ対策センター(National Counterterrorism Center;略称NCTC)、オーストラリアの国家脅威評価センター(National Threat Assessment Centre;略称NTAC)、カナダの統合脅威評価センター(Integrated Threat Assessment Centre;略称ITAC)、ニュージーランドの統合脅威評価グループ(Combined Threat Assessment Group;略称CTAG)と共に対テロ・ネットワークを構成している。
歴代長官
- サー・バーノン・ケル陸軍少将
- ディック・ゴールドスミス・ホワイト
- サー・パーシー・シリトー
- ステラ・リミントン(1992-96)
- スティ-ブン・レンダー(- 2002年12月)
- エリザ・マニンガム=ブレア(2002年12月 - 2007年4月):女性
- ジョナサン・エヴァンス(2007年4月 -)
文献
- ドゥシュコ・ポポフ(著)、関口英男(訳)、『ナチスの懐深く 二重スパイの回想』、新潮社、1978年
- Peter Wright(著)、『スパイキャッチャー』、朝日新聞社、1987年
- ジョン・C・マスターマン(著)、武富紀雄(訳)、『二重スパイ化作戦 ヒトラーをだました男たち』、河出書房新社、1987年、ISBN 4-309-22135-1
((組織名「XX」であり、MI5ではない))
関連項目
外部リンク
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