ポケルス

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ポケルス(Pokerus、またはPokemon Virus)とは、ゲームソフト『ポケットモンスター』でポケモンが発症する架空の病気、及びその病原体の「小さな生命体」であるただし、ウイルスとは明言されていない。

便宜上「病気」に分類しているものの、設定上もゲームデータの上でも害になることは全くなく、むしろポケモンの成長を促進させる大変便利なものである。

ポケットモンスター 金・銀』以降から追加された要素であり、ゲームソフト以外の関連作品ではほとんど登場しない。週間ポケモン放送局で放送されたアニメ版のサイドストーリーで触れられた程度である。

概要

ポケルスは野生ポケモンやトレーナーとの戦闘後に、手持ちのポケモンに非常に低い確率で感染する(戦闘から逃げたり、手持ちのポケモンが全滅しゲームオーバーになったりした場合を除く)。感染する確率は色違いポケモンの出現率をもはるかに下回り、ゲームのエンディングを見てポケモン図鑑を完成させるまでプレイしても、大部分のプレイヤーは感染を経験することさえない。そのため、一般にポケルスに感染したポケモンを通信交換で提示すると喜ばれる傾向にある。

ポケルスは『ポケモン』のカートリッジやゲーム機本体の時計機能と連動し、感染してから4日以内の午前0時に自然に消滅してしまうが、かかったときの効果(後述)は残る。ポケルスが消滅したポケモンにはマーク(以下、これを便宜上「免疫」と呼ぶ)が添えられ、これがついた状態のポケモンは二度とポケルスに感染することはなくなり、伝染(後述)力も失われる。ただしごくまれに抗体ができる前に消滅してしまい、マークがつかない(ポケルスにかかっていない状態に戻る)特殊なポケルスが発生することがある。その場合、再び(種類を問わず)ポケルスに再感染できる。

感染した場合、ポケモンのステータスのところに、じょうたい/ポケルスと表示されるが、厳密には状態異常ではないのでどくやまひ、ねむりなどの状態異常にはかかる(通常の状態異常は複数が重なることはない)。

保存

ポケルスに感染したポケモンがボックスに収容されている間、または『ポケモンスタジアム』シリーズ及び、『ファイアレッド・リーフグリーン』・『ポケモンコロシアム』・『ポケモンXD』内に存在している場合は日数がカウントされないためポケルスが消滅・伝染せず、ポケルスに感染したままの状態でポケモンを保存できる。

伝染

感染したポケモンを1体でも手持ちに入れておくと、戦闘後に約1/3の確率でリスト内の隣り合ったポケモンにポケルスが伝染する。ポケモンそのものだけでなく、ポケモンのタマゴに伝染することもある。伝染したポケルスも直接感染したものと伝染力も含めて全く同じである。

効果

ポケルスに感染したポケモン、及び免疫がついたポケモンは、戦闘によって獲得できる隠しステータス・きそポイントが2倍になる(タウリン等の効果のような、道具で獲得できるきそポイントには影響しない)。つまり、結果として「HP」「こうげき」等のステータスの成長が促進されるのである。以上のような効果はゲーム上では一切説明されないため、以下に示すように様々な憶測が飛び交っていた時期がある。

その他

一作目である『赤・緑・青・ピカチュウ』には存在せず、『ファイアレッド・リーフグリーン』・『ポケモンコロシアム』・『ポケモンXD』ではステータス内で表示はされるものの感染・伝染することはない。しかし『ファイアレッド・リーフグリーン』・『ポケモンコロシアム』・『ポケモンXD』には『ルビー・サファイア・エメラルド』から持ち込むことが可能であり、その効果も問題なく発揮される。

『赤・緑』には『金・銀』からポケルスに感染したポケモンを連れて行くことが可能だが、それらにはポケルスに関係するデータ領域が存在しないため、その場合ポケルスは免疫を含めて消え、効果もなくなってしまう。

ゲーム上でも説明があるように全く無害な設定なのだが、『金・銀』発売当初はその特異な性質から憶測による様々なデマ情報が飛び交った。曰く「前作でバグ技を利用したペナルティである」、「感染すると持たせたアイテムの効果が無くなる」、「夜遅くまでプレイしていると感染しやすくなる」、さらには「やがてポケモンが死んでしまう」等の荒唐無稽な話もあった。

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