「背任罪」の版間の差分
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[[横領罪]]は、他人から預かって保管している財物を自分のものにすることである。勝手に売却する、自分の懐に入れるなどであるから、行為が限定されている。 | [[横領罪]]は、他人から預かって保管している財物を自分のものにすることである。勝手に売却する、自分の懐に入れるなどであるから、行為が限定されている。 | ||
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2021年10月30日 (土) 17:27時点における最新版
背任罪(はいにんざい, Offense)は財産犯のひとつである。
目次
概要[編集]
適用法[編集]
- 刑法第247条
- 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
構成要件[編集]
背任罪の構成要件は次の4つである。
- ① 他人のために事務処理をする者
- ② 自己・第三者の図利または相手への加害
- ③ 任務違背行為
- ④ 財産上の損害
刑罰[編集]
五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金が科せられる。
他人のために事務処理をする者とは[編集]
行為主体の限定である。事務処理をする者とは、財産管理に関連する仕事として与えられていることが条件となる。
自己・第三者の図利または相手への加害[編集]
図利加害目的が必要である。自分自身または第三者に利益を図る目的または損害を与えようとする目的を含む。
任務違背行為[編集]
任務違背行為とは定められた任務に背く行為をいう。任務とは法令・通達、会社の定款・内規、契約などを基準とする。役割や地位からして、当然になすべきことであると法的に期待される行為を行わないことも任務違背行為となる。信任関係に違背して、裏切ることである。
財産上の損害[編集]
既存の財産が減少したこと、または、当然に得られるべき利益が得られなかった場合の両方を含める。
横領罪との違い[編集]
横領罪は、他人から預かって保管している財物を自分のものにすることである。勝手に売却する、自分の懐に入れるなどであるから、行為が限定されている。 背任罪では行為の種類は問われない。任されている権限の範囲を越えていれば任務違背となる。