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'''内閣人事局'''(ないかくじんじきょく)は、[[内閣官房]]に置かれる[[内部部局]]の一つ。[[2014年]](平成26年)[[5月30日]]に設置された。
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<nowiki>'''内閣人事局'''(ないかくじんじきょく)は、[[内閣官房]]に置かれる[[内部部局]]の一つ。[[2014年]](平成26年)[[5月30日]]に設置された。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==

2020年1月8日 (水) 04:10時点における版

'''内閣人事局'''(ないかくじんじきょく)は、[[内閣官房]]に置かれる[[内部部局]]の一つ。[[2014年]](平成26年)[[5月30日]]に設置された。 == 概要 == 内閣人事局は、[[内閣法]]に基づき、内閣官房に置かれる内部部局の一つである(内閣法21条1項)。[[2013年]](平成25年)の第185回国会(臨時会)に内閣が提出し、翌2014年(平成26年)の第186回国会(通常会)で可決・成立した「国家公務員法等の一部を改正する法律」(平成26年4月18日法律第22号)による内閣法改正で、同年5月30日に設置された。 [[国家公務員]]の人事は、最終的には、すべて[[内閣 (日本)|内閣]]の権限と責任の元で行われる([[日本国憲法第73条|日本国憲法73条4号]])。ただ、すべての国家公務員の具体的な人事を内閣が行うのは現実的でないので、内閣総理大臣が[[国務大臣]]の中から「各省の長」(行政機関の長)である[[各省大臣]]を命じ([[国家行政組織法]]5条1項)、各省大臣が各行政機関の職員たる国家公務員の任命権を行使するに当たっては、各行政機関の組織と人員を駆使して個々人の適性と能力を評価し、末端に至る人事を実施することになる([[国家公務員法]]55条1項)。そのため、内閣総理大臣や国務大臣などの政治家が実際に差配できる人事は、同じく政治家を登用することが多い[[副大臣]]や[[大臣政務官]]、[[内閣官房副長官]]や[[内閣総理大臣補佐官]]などに限られ、各省の[[事務次官]]を頂点とする一般職国家公務員(いわゆる事務方)の人事については、事務方の自律性と無党派性(非政治性)にも配慮して、政治家が介入することは控えられてきた。もっとも、各省の人事を全て事務方に牛耳られては、政治家は官僚の傀儡となりかねず、[[縦割り行政]]の弊害も大きくなってしまう。そこで、各省の幹部人事については、[[内閣総理大臣]]を中心とする内閣が一括して行い、政治主導の行政運営を実現することが構想された。[[2008年]](平成20年)に制定された[[国家公務員制度改革基本法]]では、「政府は…内閣官房に内閣人事局を置くものとし、このために必要な法制上の措置について…この法律の施行後一年以内を目途として講ずるものとする。」と定めていた(11条)。同法では「この法律の施行後一年以内を目途」としていたものの、その後の紆余曲折を経て、施行後6年となる2014年(平成26年)に内閣人事局は設置された。 内閣人事局は、「国家公務員の人事管理に関する戦略的中枢機能を担う組織」と位置付けられ、(1)幹部職員人事の一元管理、(2)全政府的観点に立った[[国家公務員]]の人事行政を推進するための事務、(3)行政機関の機構・定員管理や級別定数等に関する事務などを担当する<ref>{{Cite news |title= 内閣人事局|author= 内閣官房|url= http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/|accessdate= 2014-06-04}}</ref>。 ==歴代国家公務員制度担当大臣・歴代内閣人事局長== === 歴代国家公務員制度担当大臣 === 2014年公務員制度改革担当大臣廃止([[国家公務員制度改革基本法]]参照)。 {| class="wikitable" !代数!!氏名!!在任期間!!前職!!後職 |- |1||[[稲田朋美]]<ref>[http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201405/27_a.html 「内閣人事局の発足について」]首相官邸平成26年5月27日(火)午前</ref>||2014.5.30 - 2014.9.3||[[国務大臣]](公務員制度改革担当)||[[自由民主党政務調査会]]長 |- |2||[[有村治子]]||2014.9.3 - ||[[参議院議員]]|| |} === 歴代内閣人事局長 === {| class="wikitable" !代数!!氏名!!在任期間!!前職!!後職 |- |1||[[加藤勝信]]<ref>[http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201405/27_a.html 「内閣人事局の発足について」]首相官邸平成26年5月27日(火)午前</ref>||2014.5.30 - ||[[内閣官房副長官]](政務)|| |} == 沿革 == {{更新|date=2014年6月|section=1}} === 福田政権 === ==== 内閣人事庁の創設を提言 ==== [[ファイル:Fukuda Yasuo 1-3.jpg|thumb|120px|[[福田康夫]]]] 安倍政権にて、[[内閣総理大臣]]の下に設置(2007年7月12日)された「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」は、国家公務員の人事制度の課題について検討を重ねてきた。政権が福田内閣に変わり、[[2008年]][[2月]]、同懇談会は、国家公務員人事の一元管理を謳い「'''内閣人事庁'''」の創設を提言する報告書を策定し<ref>「『内閣人事庁』創設――公務員改革懇が報告書決定」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080131/plc0801311800007-n1.htm 「内閣人事庁」創設 公務員改革懇が報告書決定 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2008年]][[1月31日]]。</ref>、[[内閣総理大臣]][[福田康夫]]に提出した<ref name=sankei20080205>「内閣人事庁創設など盛り込む――公務員制度改革懇が報告書」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080205/plc0802052322012-n1.htm 内閣人事庁創設など盛り込む 公務員制度改革懇が報告書 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2008年]][[2月5日]]。</ref>。 この報告書にて、内閣人事庁は、国家公務員の人事管理について、国民に対し説明責任を負う機関として位置づけられた<ref name=kondankai20080205>『[http://www.kantei.go.jp/jp/singi/koumuinkaikaku/pdf/houkoku1.pdf 「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」報告書]』[[2008年]][[2月5日]]、12頁。</ref>。内閣人事庁の業務として、[[総合職]]の採用や配属のみならず幹部候補育成や管理職以上人事の調整、指定職の適格性審査などが盛り込まれ、総務省[[人事・恩給局]]と人事院の関連機能の内閣人事庁への統合が明記された<ref name=kondankai20080205/>。また、内閣人事庁の長として国務大臣を置くことも盛り込まれた<ref name=kondankai20080205/>。 ==== 国家公務員制度改革基本法案を閣議決定 ==== [[ファイル:Machimura Nobutaka 1-2.jpg|thumb|120px|[[町村信孝]]]] 同懇談会座長の[[岡村正]]から報告書を受け取り、福田康夫は「志の高い人材が国家公務員のなり手となるような制度にする」<ref name=sankei20080205/>と表明したうえで「具体化に向け、よく検討したい」<ref name=sankei20080205/>と述べた。これを受け、内閣人事庁の設立の具体案が検討されることになった。 しかし、[[内閣官房長官]]の[[町村信孝]]が「閣僚の人事権が弱まる」<ref name=sankei20080310>「『人事庁』構想骨抜きも――閣内で足並みに乱れ」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080310/plc0803102041006-n1.htm 「人事庁」構想骨抜きも 閣内で足並みに乱れ (1/2ページ) - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2008年]][[3月10日]]。</ref>と述べるなど、懐疑的な見方も指摘された。行政改革担当大臣と公務員制度改革担当大臣を兼任する[[渡辺喜美]]は「首相と私との間では改革の基本線で合意している」<ref name=sankei20080310/>と述べ、福田も「渡辺氏の考えと私の考えは一致する」<ref name=sankei20080310/>との発言を行い、最終的に内閣人事庁の新設を盛り込んだ[[国家公務員制度改革基本法]]案の提出で合意した。 2008年[[4月3日]]に[[与党]]からの諒承も得たうえで、同年[[4月4日]]、[[福田康夫内閣]]は内閣人事庁新設を含む国家公務員制度改革基本法案を[[閣議決定]]した<ref>「公務員制度改革法案――4日に閣議決定」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080404/plc0804040033000-n1.htm 公務員制度改革法案 4日に閣議決定 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2008年]][[4月4日]]。</ref>。 ==== 国家公務員制度改革基本法案の成立 ==== 国家公務員制度改革基本法案は、[[第169回国会]]に政府提出法案として提出された。[[参議院]]の議席が[[野党]]優位であることに加え、与党の中にも国家公務員制度改革基本法への異論が根強いとされ、当初は第169回国会での成立が疑問視されていた<ref name=sankei20080606>「公務員制度改革基本法が成立――幹部人事を一元管理」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080606/stt0806061151002-n1.htm 公務員制度改革基本法が成立 幹部人事を一元管理 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2008年]][[6月6日]]。</ref>。しかし、福田が成立への強い意向を示したうえ<ref name=sankei20080606/>、与党と民主党との間で法案の修正協議が合意に達したことから、[[2008年]][[6月6日]]に与野党の賛成多数で成立した。この修正により、新たに創設される機関の名称は「内閣人事庁」ではなく、内閣官房の内部組織である「'''内閣人事局'''」とされた。法律は2008年[[6月13日]]に公布・施行された。 === 麻生政権 === ==== 内閣人事局の設置の見送り ==== [[ファイル:Koki Chuma-200610.jpg|thumb|120px|[[中馬弘毅]]]] 国家公務員制度改革基本法では、法律施行後一年以内に内閣人事局設置に関する法整備を行うよう定めており、[[2009年]]度中の発足を予定していた。[[福田康夫内閣改造内閣|福田改造内閣]]総辞職に伴い後任の内閣総理大臣となった[[麻生太郎]]も、自由民主党行政改革推進本部の本部長である[[中馬弘毅]]との間で、2009年度中の設置で合意していた<ref>「『内閣人事局』来年度設置で一致」『[http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20081029AT3S2802D28102008.html NIKKEI NET(日経ネット):政治ニュース-政策、国会など政治関連から行政ニュースまで]』[[日本経済新聞社]]、[[2008年]][[10月28日]]。</ref>。しかし、[[2008年]]11月、[[麻生内閣]]は2009年度中の内閣人事局の設置を断念し先送りすることを決定した<ref>「内閣人事局来年度見送り」『[http://www.oita-press.co.jp/worldPolitics/2008/11/2008112201000320.html 内閣人事局来年度見送り【全国・海外ニュース/ 政治】- 大分合同新聞]』[[大分合同新聞社]]、[[2008年]][[11月22日]]。</ref>。[[2008年]][[11月28日]]、行政改革担当大臣・公務員制度改革担当大臣の[[甘利明]]は緊急記者会見にて「(内閣人事局設置を)強引に21年度予算に間に合わせるのは必ずしも適切ではない」<ref>今堀守通・田中靖人「3つ巴のバトル――攻める渡辺氏、苦渋の甘利行革相――内閣人事局めぐる舞台裏」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/081130/stt0811301945002-n1.htm 3つ巴のバトル 攻める渡辺氏、苦渋の甘利行革相 内閣人事局めぐる舞台裏 (1/2ページ) - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2008年]][[11月30日]]。</ref>と発言し、正式に見送りを表明した。 ==== 議論の混乱 ==== [[ファイル:Amari Akira 1-3.jpg|thumb|120px|[[甘利明]]]] [[麻生内閣]]成立後のこれらの公務員制度改革に対し、政府や与党からも批判する者が現れた。国家公務員制度改革推進本部顧問会議の[[顧問]]である[[屋山太郎]]は、「首相はこの公務員制度改革を甘利明行革相に丸投げした」<ref name=yayama20090109>[[屋山太郎]]「【正論】屋山太郎――消費税の前に公務員改革がある」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090109/stt0901090255001-n1.htm 【正論】屋山太郎 消費税の前に公務員改革がある - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2009年]][[1月9日]]。</ref>と指摘したうえで「麻生氏は問題の本質を理解せず、甘利氏は逃げている。これでは日本は救われない」<ref name=yayama20090109/>などと批判する論文を公表した。[[2009年]][[1月15日]]の国家公務員制度改革推進本部顧問会議の会合の席上、甘利が「改革を前進させた自負がある。どこが逃げているのか」<ref name=iza20090116>「屋山氏VS甘利氏――公務員改革でバトル」『[http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/212964/ 「屋山氏VS甘利氏 公務員改革でバトル」:イザ!]』[[産経デジタル]]、[[2009年]][[1月16日]]。</ref>と屋山を問い詰め、屋山が麻生内閣の問題点を列挙し「行革担当相が黙っているのは納得がいかない。逃げている」<ref name=iza20090116/>と反論するなどの混乱が生じている。 ==== 改革工程表の決定 ==== [[ファイル:Aso Taro 1-2.jpg|thumb|120px|[[麻生太郎]]]] 2009年[[2月3日]]、麻生太郎が本部長を務める国家公務員制度改革推進本部は、新しい公務員人事制度についての改革工程表を決定した。この改革工程表では、新たに創設される機関に[[人事院]]の機能だけでなく総務省[[行政管理局]]を一括して移管することになり、その組織のの名称は「内閣人事局」から「'''内閣人事・行政管理局'''」に変更され、さらに仮称であることが明記された<ref name=sankei20090203>「人事院反対のまま『工程表』決定――政府公務員制度改革本部」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090203/plc0902031111007-n1.htm 人事院反対のまま「工程表」決定 政府公務員制度改革本部 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2009年]][[2月3日]]。</ref>。また、内閣人事・行政管理局の長は[[内閣官房副長官]]兼任案も議論されたが、この規定は削除された<ref name=sankei20090203/>。その後、内閣人事・行政管理局の長は[[大臣政務官]]級とする組織案がまとめられた<ref>塙和也「内閣人事局長:政務官級に格下げ――漆間氏らが働きかけ」『[http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090313k0000m010105000c.html 内閣人事局長:政務官級に格下げ 漆間氏らが働きかけ - 毎日jp(毎日新聞)]』[[毎日新聞社]]、[[2009年]][[3月13日]]。</ref>。 この工程表について、[[人事院総裁]]の[[谷公士]]は「政府案は[[国家公務員制度改革基本法|公務員制度改革基本法]]の範囲を超えている。(公務員は全体の奉仕者とする)[[日本国憲法第15条]]に由来する重要な機能が果たせなくなり、[[労働基本権]]制約の代償機能も損なわれると強く懸念する」<ref name=sankei20090203/>と指摘し、[[人事院]]の意見が取り入れられなかったことに対し遺憾の意を表明した<ref name=sankei20090203/>。 ==== 与党からの反発 ==== 工程表によると、総務省行政管理局が内閣人事・行政管理局に移管されるため、公務員人事だけでなく[[個人情報保護]]や[[情報公開]]制度も所管するとされていた。しかし、この案を与党に提示したところ、内閣人事・行政管理局の肥大化が問題視され、自由民主党行政改革推進本部から異論が相次いだ。自由民主党行政改革推進本部では、総務省行政管理局の全局移管の撤回と、新組織の長を内閣官房副長官級にすることを要求している<ref name=sankei20090313>「公務員改革政府案見直しを要求へ――自民」『[http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090313/plc0903132308031-n1.htm 公務員改革政府案見直しを要求へ 自民 - MSN産経ニュース]』[[産経デジタル]]、[[2009年]][[3月13日]]。</ref>。また、新組織の名称も「内閣人事局」に戻すよう要求した<ref name=sankei20090313/>。 しかし、新組織の長を内閣官房副長官級にするとの案に対しては、内閣官房副長官の[[漆間巌]]が「公平な立場で[[政権]]と関係なく(公務員人事を)見るとなると、[[政治家]]でいいのか」<ref>「内閣人事局長『政治家でいいのか』=漆間副長官」『[http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009031600786 時事ドットコム:内閣人事局長「政治家でいいのか」=漆間副長官]』[[時事通信社]]、[[2009年]][[3月16日]]。</ref>と指摘するなど、政府側からも反論がなされた。 === 民主党政権 === [[2009年]]8月の[[第45回衆議院議員総選挙]]によって[[政権交代]]が起こり、[[民主党 (日本 1998-)|民主党]]を中心とした[[民社国連立政権]](翌[[2010年]]5月以降は[[民国連立政権]])が誕生した。 政権交代によって、従来の[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]政権が推進していた内閣人事局構想は一時的に頓挫した。 === 第2次安倍政権 === ==== 法案提出と野党の抵抗 ==== [[ファイル:Yoshihide Suga-1.jpg|thumb|120px|[[菅義偉]]]] [[2012年]]の[[第46回衆議院議員総選挙]]により政権復帰した自民党・[[第2次安倍内閣]]は、翌[[2013年]]秋の[[臨時会]]に内閣人事局を新設する法案を提出することを指示し<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS22034_S3A520C1PP8000/| title = 首相、公務員改革で提言受ける| newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2013-05-22| accessdate = 2015-05-10}}</ref>、2013年6月の国家公務員制度改革推進本部の会合で、内閣総理大臣の[[安倍晋三]]は[[2014年]]の設置を明言した<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2800O_Y3A620C1EB1000/| title = 内閣人事局の制度設計先送り 来春設置方針を決定 | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2013-05-28| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。 11月5日、国家公務員制度改革関連法案が閣議決定され、内閣人事局の人事対象を審議官級以上の幹部職600人とし、局長には[[内閣官房副長官]]を任命することが決定した<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS05009_V01C13A1MM0000/| title = 幹部人事、官邸主導に 公務員改革法案を閣議決定 | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2013-11-05| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。11月22日に法案が[[衆議院]]に審議入りするが、民主党・[[日本維新の会]]・[[みんなの党]]が「行政機関が増え機能不全になる」と批判し、[[事務次官]]廃止を柱とする幹部国家公務員法案を共同提出して政府案に対抗した<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS22034_S3A121C1PP8000/| title = 公務員法案が衆院で審議入り 野党が対案、会期内成立は不透明 | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2013-11-22| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。自民党は野党との修正協議を行うが合意出来ず、28日には臨時会での法案成立を断念し継続審議とし[[2014年]]の法案成立に方針を転換した<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2803E_Y3A121C1PP8000/| title = 国家公務員制度改革法案、今国会の成立断念へ | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2013-11-28| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。 ==== 法案成立と内閣人事局設置 ==== [[ファイル:Katsunobu Kato cropped 2 Shinzo Abe Mike Penning Katsunobu Kato and Keiichi Hayashi 20130616.jpg|thumb|120px|[[加藤勝信]]]] 12月3日、自民党・公明党・民主党は国家公務員制度改革関連法案の修正に合意。合意文書を交わし、2014年の[[常会|通常国会]]での法案成立について確認した<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS03003_T01C13A2EB1000/| title = 公務員改革修正案で合意文書 | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2013-12-03| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。これを受けて、2014年1月24日に規制改革担当大臣の[[稲田朋美]]は内閣人事局を5月までに設置する方針を示した<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2400A_U4A120C1EB2000/| title = 行革相、内閣人事局「5月までに設置」 | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2014-01-24| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。 3月、法案が可決されたことを受け、5月30日に内閣人事局が発足した<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS30009_Q4A530C1EAF000/| title = 内閣人事局が発足 幹部人事を一元管理 | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2014-05-30| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。当初、初代局長には官僚の[[杉田和博]]が内定していたが、直前に撤回され[[衆議院議員]]の[[加藤勝信]]が任命された<ref>{{Cite news | url = http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS20004_Q4A520C1MM0000/| title = 初代内閣人事局長に加藤官房副長官 政治主導鮮明に | newspaper = | publisher = 日本経済新聞| date = 2014-05-20| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。元内閣参事官の[[高橋洋一 (経済学者)|高橋洋一]]によると、直前になっての人事変更は政治主導を推し進めるために官房長官の[[菅義偉]]が主導したとされる<ref>{{Cite news | url = http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150508/dms1505080830008-n1.htm| title = 財務官僚が怯える7月人事 増税でミスリードした幹部 官邸の胸三寸で…| newspaper = ZAKZAK| publisher = [[夕刊フジ]]| date = 2015-05-08| accessdate = 2015-05-10}}</ref>。 == 関連法令 == ;内閣法(昭和22年1月16日法律第5号) :第12条 内閣に、内閣官房を置く。 :2 内閣官房は、次に掲げる事務をつかさどる。 ::七 国家公務員に関する制度の企画及び立案に関する事務 ::八 国家公務員法(昭和22年法律第120号)第18条の2(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第54条の2第1項において準用する場合を含む。)に規定する事務に関する事務 ::九 国家公務員の退職手当制度に関する事務 ::十 特別職の国家公務員の給与制度に関する事務 ::十一 国家公務員の総人件費の基本方針及び人件費予算の配分の方針の企画及び立案並びに調整に関する事務 ::十二 第七号から前号までに掲げるもののほか、国家公務員の人事行政に関する事務(他の行政機関の所掌に属するものを除く。) ::十三 行政機関の機構及び定員に関する企画及び立案並びに調整に関する事務 ::十四 各行政機関の機構の新設、改正及び廃止並びに定員の設置、増減及び廃止に関する審査を行う事務 :第21条 内閣官房に、内閣人事局を置く。 :2 内閣人事局は、第12条第2項第7号から第14号までに掲げる事務をつかさどる。 :3 内閣人事局に、内閣人事局長を置く。 :4 内閣人事局長は、内閣官房長官を助け、命を受けて局務を掌理するものとし、内閣総理大臣が内閣官房副長官の中から指名する者をもつて充てる。 ;国家公務員制度改革基本法(平成20年6月13日法律第68号) :(内閣人事局の設置) :第11条 政府は、次に定めるところにより内閣官房に事務を追加するとともに、当該事務を行わせるために内閣官房に内閣人事局を置くものとし、このために必要な法制上の措置について、第4条第1項の規定にかかわらず、この法律の施行後1年以内を目途として講ずるものとする。 ::一 内閣官房長官は、政府全体を通ずる国家公務員の人事管理について、国民に説明する責任を負うとともに、第5条第4項に掲げる事務及びこれらに関連する事務を所掌するものとすること。 ::二 総務省、人事院その他の国の行政機関が国家公務員の人事行政に関して担っている機能について、内閣官房が新たに担う機能を実効的に発揮する観点から必要な範囲で、内閣官房に移管するものとすること。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist|3}} == 関連項目 == * 以下の「'''内閣○○局'''」の長官・総裁に「'''[[内閣書記官長]]'''」を加えた4職を指して「'''内閣4長官'''」と呼ばれた。 ** '''[[内閣法制局]]''' ** [[企画院]](「'''内閣調査局'''」が拡充されて「企画院」を経て再び「'''内閣調査局'''」となった) ** [[情報局]](一般に「'''内閣情報局'''」と呼ばれた) * [[公務員庁]]構想 == 外部リンク == * [http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/ 内閣官房内閣人事局] - 内閣官房 * [http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201405/30jinjikyoku.html 内閣人事局看板掛け・訓示(平成26年5月30日)] - 首相官邸 * [http://www.gyoukaku.go.jp/ 行政改革推進本部事務局・国家公務員制度改革推進本部事務局] - 行政改革推進本部事務局 * [http://www.kantei.go.jp/jp/singi/gyokaku/ 行政改革推進本部] * [http://www.kantei.go.jp/jp/singi/koumuinkaikaku/ 公務員制度の総合的な改革に関する懇談会] {{中央省庁}} {{Gov-stub}} {{DEFAULTSORT:ないかくしんしきよく}} [[Category:日本の内閣官房]]