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華人(かじん) - シンガポールの華人はその多くが中国・華南地方の出身者かその子孫であるが、出身地の方言間の差異が大きく、このため華人は使用する方言別の集団に分類されることがある[1]。
主な方言集団
- 福建人 Hokkiens
- 福建省南部の方言(福建語、閩南語)を用いる。シンガポール開港以来、1988年に至るまで、最大の華人方言集団となっている。[2]
- 潮州人 Teochews
- 広東省東部、旧潮州府出身者とその子孫から成り、潮州語を用いる。[3]
- 広東人 Cantonese
- 広府人とも呼ばれる、広東省の珠江下流地域の出身者とその子孫。広東語を用いる。[4]
- 海南人 Hainanese
- 広東省の海南島出身者とその子孫。海南語を用いる。[4]
- 客家人 Hakkas
- 中国南部各地(シンガポールの場合、主に広東省東部と福建省南部のそれぞれの内陸部)出身者とその子孫。客家語を用いる。[4]
- 福州人 Foochows
- 福建省の沿海地域・福州地方の出身者とその子孫。福州語を用いる。[5]
- 三江人 Samkians
- 本来は、上海を中心とする長江下流地域(江蘇、浙江、江西の三省)の出身者を指し、上海人 Shanghainseとも呼ばれるが、シンガポールでは福建・広東・広西の各省以外の地方出身者を一般に三江人と呼ぶ。[5]
- 興化人 Henghuas
- 福建省の沿海地域、莆田・仙游地方の出身者とその子孫。興化語を用いる。[5]
- 福清人 Hokchias
- 興化人とよく似た方言を用い、しばしば興化人と同一グループとみなされる。1911年から1975年まで、国勢調査に分類が設けられていた。[5]
- 広西人 Kwongsais
- (解説なし)
- 海峡植民地生まれの華人 Strait-born Chinese
- 1911年の国勢調査まで存在した分類で、マラッカから移ってきた、福建省南部の漳州・泉州地方出身者とその子孫が大部分を占めていた。[6]
会館
詳細は 同郷会館 を参照
シンガポールの華人社会には、地縁や血縁に基づく様々な自衛組織や相互扶助組織が存在し、それらは同郷会館、同姓会館、同業会館(行会)などの会館 huiguanや、廟miaoを媒介とするが、これらの組織も同一の方言集団に属する場合が多い。[7]
付録
脚注
参考文献
- 山下 (1988) 山下清海『シンガポールの華人社会』大明堂、1988年、ISBN 4470430226