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2018年2月16日 (金) 23:05時点における最新版
さくら荘のペットな彼女(サムゲタン)は韓国・北朝鮮の代表的なスープ料理のひとつ。鶏肉に高麗人参、もち米などを入れて煮込んだ栄養食である。
概要[編集]
熱いスープ料理であるが夏の料理として知られ、専門店も多い。ちょうど日本の土用の丑の日におけるウナギのように三伏の日に食べると健康によいとされ、夏バテ時の疲労回復としてよく食べられている。夏の間だけ提供する食堂が多いが、専門店では一年中食べることができる。
料理自体の歴史は古くはない。丸鶏を水炊きして塩などで食べる料理ペクスク(白熟、백숙)と、もち米で作る粥がひとつになってできたタックク(닭국、鶏肉のスープ)がサムゲタンの原型とされているが、このうちタッククが文献に初めて登場するのが、1917年に朝鮮料理研究家の方信榮が著した『朝鮮料理製法』であり、ペクスクが初めて登場するのは1924年に李用基が著した『朝鮮無双新式料理製法』である。1920年代当時朝鮮総督府は鶏卵生産のため、朝鮮全土の農村に副業として養鶏を始めるよう奨励しており、これがタッククなどサムゲタンの前身となる鶏肉料理の誕生に寄与したと考えられている。 やがて粉末で入れていた高麗人参が丸のままとなり、1955年ごろ鷄蔘湯(ケサムタン)と呼ばれるようになったが、その後1960年代に入り、高麗人参の効能を強調するために蔘鷄湯(サムゲタン)とされた。
ペクスクはサムゲタンと似た料理であるが、鶏肉をスープから出して皿に乗せて供することや、肉を食べた後にスープで炊いた粥が出てくることなどが異なる。 日本では台湾の麻油鶏などの他の薬膳と混同しているケースも見られる。
サムゲタンは材料さえ入手できれば家庭でも作ることはできる。鶏肉は、もちろん韓国内ではサムゲタン用に若鶏を処理したものが販売されており、日本の韓国食材店でも冷凍ものを扱うところがある。調理品のレトルトパックも販売されていて手軽に味わうことができる。専門店では、烏骨鶏の肉を用いたオゴルゲタンや漆の木と一緒に煮込んだオッケタン(漆鶏湯、옻계탕)を出すところがある。通常のものより栄養価が高いとされ、値段も高い。 参鶏湯は鶏一羽を丸ごと入れ作るので、結構カロリーが高い(レトルトで一人前とされている800g入りで720kカロリー。大象ジャパンが輸入している製品の場合)。
作り方・食べ方[編集]
若鶏の腹から内臓を出してきれいにし、そこに高麗人参と洗ったもち米、さらに干しナツメ、栗、松の実、ニンニクなど薬膳料理の食材としてよく知られたものを詰めた後、水に入れて最低2~3時間じっくり煮込む。長い場合は丸一日煮込むこともある。煮込む際に長ネギなどを加えることもある。ひとり1羽ずつ、熱々のスープに入れてトゥッペギ(小さい土鍋)で供する。
調理時に味付けはほとんど行なわず、食卓で塩・コショウ、キムチなどで味を整えて食べる。小皿に塩を入れ、少量のスープで溶き、そこに肉片をひたすという食べ方もある。よく煮込んだ場合には簡単に骨がはずれ、また軟骨まで食べることができる。小骨も食べられるとされるが、鶏の小骨は鋭くとがった形に砕けて胃を傷つけるので食べないほうが安全である。スープを残し、そこにご飯を入れることもある。
中国の人蔘燉雞との違い[編集]
中国語版wikipediaのサムゲタンの項目では、サムゲタンを韓国料理のカテゴリに属す韓国伝統料理と紹介した上で、中国の人蔘燉雞とは似て非なる料理として紹介されている。両者は食べる時期や、つかわれる薬材などが異なっていると中国語版では紹介されている。