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(→熊本女児殺害、二審も無期。福岡高裁判決(2013年3月)) |
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2013年11月20日 (水) 16:04時点における版
山口 芳寛(やまぐち よしひろ)とは、2011年3月、熊本市内のスーパーのトイレで3歳の女の子・清水心(ここ)ちゃんを猥褻行為後に殺害し、リュックサックに入れた、熊本学園大学福祉環境学科の学生(当時)である。熊本市立竜南中学校→文徳高等学校→1浪→熊本学園大学社会福祉学部福祉環境学科中退。
目次
事件概要
2011年3月3日夜、熊本市内のスーパーで家族で買い物に来ていた3歳女児・清水心(ここ)ちゃんが1人でトイレに行った後、行方不明になった。
しばらくたっても心ちゃんが戻らなかったため、両親が心ちゃんを探しにトイレに行ったが心ちゃんはいなかった。家族はスーパー中を探し回ったが心ちゃんは見つからず警察に通報。警察が店の防犯カメラの画像を調べると以下の映像が映っていた。
2011年3月3日の19時半頃、心ちゃんが一人でトイレに入っていき、心ちゃんの後を追うように中が空のような大型のリュックを持った山口がトイレに入って行った。19時45分ごろ、山口は大きく膨らんだリュックを背負って出てきた。山口は、午後4時ごろ店に入り、午後7時半ごろまでのおよそ3時間半にわたって、スーパーのトイレの近くを何度も行き来していた事も防犯カメラで確認されている。
熊本県警は防犯カメラの映像などから山口芳寛を特定。山口は「スーパーのトイレ個室内で殺害し、リュックサックに入れて運び出した遺体は川に捨てた」と供述。
山口の供述通り、同市内を流れる坪井川近くの排水路で心ちゃんの遺体を発見。4日午後、熊本県警は熊本学園大2年の20歳・山口を死体遺棄容疑で逮捕。同22日、殺人容疑で再逮捕した。
熊本地検は、熊本簡裁に鑑定留置を請求し、4月6日、簡裁は請求を認めた。期間は3ヶ月間。熊本地検は、熊本簡裁に鑑定留置延長を請求し、6月27日、簡裁は請求を認めた。期間は8月8日まで。
8月13日、熊本地検は山口を殺人、強制わいせつ致死、死体遺棄罪で熊本地裁へ起訴した。
事件経過
2011年
- 3月3日19時半頃 - スーパーで家族で買い物中、清水心ちゃんがトイレに行く
- 19時31分 - 心ちゃんがトイレに入った後、若い男がトイレに入る
- 19時45分 - 男だけがトイレから出る
- 女児が家族の所に戻らず、20時頃、母親が110番通報
- 20時10分頃、男は坪井川に女児の遺体を遺棄
- 3月4日 - 熊本県警は防犯カメラの映像などから容疑者を特定。自宅で男に任意同行を求める。「女児を殺害して川に捨てた」と供述。男の供述通り市内の川で女児の遺体を発見。熊本県警は、熊本市兎谷の20歳大学生を死体遺棄容疑で逮捕
- 22時20分頃 - 熊本県警は容疑者の自宅を家宅捜索。自転車などを押収。容疑者は「口を片手でふさぎ、片方の手で首を絞めたら女の子が亡くなった。遺体の処理に困って川に捨てた」と供述。
- 3月5日 - 司法解剖の結果、女児の死因は窒息死。目立った外傷は無かった
- 3月6日 - 県警は、死体遺棄容疑で大学2年生の20歳容疑者を熊本地検へ送検
- 3月9日 - 午前、県警は遺体遺棄現場で遺留品などを捜索
- 3月22日 - 熊本県警捜査1課などは、殺人容疑で20歳容疑者を再逮捕
- 4月6日 - 熊本地検は、熊本簡裁に鑑定留置を請求し、簡裁は請求を認める。期間は3ヶ月間
- 6月27日 - 熊本地検は、熊本簡裁に鑑定留置延長を請求し、簡裁は請求を認める。期間は8月8日まで
- 8月13日 - 熊本地検は、20歳の男を殺人と強制わいせつ致死、死体遺棄の罪で起訴
- 2012年10月17日 - 第一審 初公判
- 10月23日 - 第一審 論告求刑公判 検察側は被告に対して無期懲役を求刑
- 10月29日 - 第一審 判決公判 熊本地裁(松尾嘉倫裁判長)は求刑通り無期懲役を言い渡し
- 11月9日 - 21歳被告は、判決を不服として福岡高裁に控訴
- 2013年3月13日 - 福岡高裁にて2審も無期懲役。熊本地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
犯行の計画性
犯行の計画性
- 別の店でも女児狙う?防犯カメラに容疑者。男は3時間余りにわたってトイレ周辺などをうろついていた
犯行態様
- 身障者トイレの中で女児の口を片手でふさぎ、片方の手で首を絞めて窒息死させた
犯行の動機
- わいせつ目的。容疑者の自宅の家宅捜索で、少女への強い興味がうかがわれる証拠品を押収
犯行後の情状
- 死亡した女児をリュックに入れて自転車で運び、遺体を近くの川に遺棄
犯行後の反省
- 容疑者は取り調べで、事件について「申し訳ありませんでした」と供述
遺族の心情
- 「犯人は絶対に許せません」
人物像
山口は事件現場から約1kmしか離れていない自宅に両親と弟の4人暮らし。
近所の人の話では、 「道で会うと必ずあいさつし、町内会の空き缶回収も一緒にやっていた」という。
また母親の 勤務先の話では「(母親の仕事が)夜遅くなると自転車でよく迎えに来ていた」と、母親思いの イメージが浮かぶが、山口が卒業した地元中学校の同級生の話では違った面もあった。
「キレたら怖かった。何を取り出してくるかわからなかった」
2009年に熊本学園大学福祉環境学科に入学するが、同級生は
「会話が全くない。ずっと下を 向いている感じだった。ひと言でいえばネクラ」
「新人歓迎会で好きなタイプの女性の話になった時、『小学生ぐらいの女の子』とかが返ってきた」と話す。
そのためかどうか、月に1度の保育園の実習には 参加していたというが、その年の秋には学校に来なくなっていた。家宅捜索では少女の裸などを描いたポルノ漫画が多数押収された。
3歳女児遺棄直後、友人とゲーム
山口芳寛(20)は、遺体を遺棄したとみられる時間のおよそ40分後には携帯電話のメールで友人をオンラインゲームに誘い、普段どおりに遊んでいた。
「最初、一緒にゲームをやろうと約束がきて、急に家でトラブルがあったらしく、大丈夫?と聞いたら『大丈夫さ、いつものことだから慣れた』っていうメールですね。
(Q.いつもこういう風にゲームを?)そうですね、誘いがきたらやっています。犯行直後にメールがくると思うと怖いですね」(メールを受け取った友人)
また、警察が山口の自宅から押収したものの中には、幼い子どもがモデルとなっている、わいせつな漫画などがあった。
7日正午からは、清水心ちゃんの葬儀が営まれ、多くの参列者が悲しみに包まれた。
「葬儀で心ちゃんの父親は『ビールを両手で注いでくれたことが忘れられない』と話していた。何とも言葉にできないですね、悲しくて・・・」(参列者)
警察は今後、動機などを含め慎重に取り調べを行い、殺人の容疑で再逮捕する。調べに対し、山口は「殺すつもりはなかった」、「自分がやったことがばれたら重い罪に問われると思い、怖くなって遺棄した」と供述。また、水路に遺体を遺棄したことについては「小学生の頃、友人と遊んだ場所」と話している。
「悔やみきれない」自分攻め続ける両親・兄弟―熊本・女児連れ去り殺害で証言(2012年10月)
殺意あったはず
「あの時、なぜ飛び込まなかったか」
父親は今も自責の念に駆られる。熊本市内のスーパーのトイレで3歳の清水心ちゃんを殺害したとして殺人などに問われている元大学生の山口芳寛被告(21)に対する裁判員裁判の第4回公判が、きのう22日(2012年10月)、熊本地裁で開かれ、両親が事件直後の状況について語った。
「あの時、トイレのドアを蹴飛ばして入っていれば救えたのではないか」
事件の起きた昨年(2011年)3月3日、家族と買い物に来ていた心ちゃんは、トイレに行きたいと1人でトイレに向かい行方がわからなくなった。父親の誠一郎さん(41)と母親の真夕さん(39)は手分けして店内を探し回った。
誠一郎さんは多目的トイレの前で「心ちゃん、心ちゃん」と何度も叫んだ。その時、中から「使用しています」という声が返ってきた。それが犯行時の山口の声だったのだ。「あの時、ドアを蹴飛ばして入っていれば命だけは救えたのではないかと思いました」と語る。
真夕さんはその直後の山口とすれ違っていた。トイレからリュックを背負った若い男が出てきたのだ。「もしかしてと思ったのですが、(リュックが)人が入るほどの大きさではなかったので、目線を移してトイレの中を確認しました」
男はうつむいて足早に去った。すぐ後を追ったが見失った。そのリュックの中に心ちゃんがいたと知り、「腰が抜けるほどびっくりした。なぜ捕まえなかったのか。自分を責めました」。両親にとっては、悔やみきれない痛恨事だったに違いない。
誠一郎さんは証言台で「娘は3年半という短い人生。たった42か月のために妻のお腹の中で必死に生きてきた。娘を虫けらのように殺し、その遺体にわいせつな行為をした被告は許さない。死刑でも足りない」と訴えた。
2人の兄「警察官になって悪い人捕まえる」「ぼくが身代わりになっていれば…」
山口は先週の第3回公判で犯行の動機について、「日頃から女の子の体に触りたいという欲求があり、それを実行に移した」といっている。
裁判の焦点は殺意の有無だ。キャスターのテリー伊藤は「山口の最終的な目的は殺していたずらをすること。最初から殺害を考えていたと思う」という。山口は声を出さいないように口をふさいでいた手が首の方にずれて死亡に至ったとして一貫して殺意を否定している。
リポーターの阿部祐二によると、心ちゃんの兄の1人は「ぼくは警察官になって悪い人を捕まえる」といい、もう1人は「ぼくが身代わりになっていれば…」と話しているという。精神科医の香山リカは「犯罪や事故で生き残った者が自分を責める心理がときどき起きる。お兄ちゃんたちがそれを乗り越えて、妹の分まで生きていくための支えが必要かも知れない」と語る。判決は10月29日。
熊本女児殺害遺族「ひな祭りは心の命日」控訴審で陳述(2013年3月)
熊本市のスーパーで清水心ちゃんが殺害された事件から3日で丸2年になる。
「自分がしたことの重さを考えて責任をとってほしい」。
殺人や強制わいせつ致死の罪に問われ、一審で無期懲役の判決を受けた山口芳寛(22)の控訴審第1回公判が1日、福岡高裁(陶山博生裁判長)であり、遺族が法廷で今の心境を語った。
「もうすぐひな祭り。心の命日です。ひな人形を見ると、耐えがたく悲しくなります」。
父の誠一郎さん(41)は意見陳述で語った。事件は、ひな祭りの夜に起きた。自宅には今も、事件の数時間前に心ちゃんが保育園で作ったひな人形が飾ってあるという。
裁判
元大学生に無期懲役判決(2012年10月)
山口芳寛(21)の裁判員裁判で、熊本地裁は29日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
松尾嘉倫裁判長は判決理由で「無差別で身勝手極まりない犯行。遺族の悲しみは大きい」と述べた。
争点は殺意の有無で、検察側は「わいせつ行為をして殺害する目的で被害者をトイレに連れ込み、4~5分にわたって首を絞めた。再犯の危険性がある」と主張。
弁護側は「首付近にはっきりした内出血などの痕はみられず、外見上の変化がないのは不合理だ。反省を深めており、再犯の可能性は高くない」と反論していた。
熊本女児殺害、二審も無期。福岡高裁判決(2013年3月)
殺人や強制わいせつ致死の罪に問われた山口芳寛(22)の控訴審で、福岡高裁(陶山博生裁判長)は13日、裁判員裁判で無期懲役とした一審・熊本地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
控訴審で弁護側は、山口が一審段階で精神鑑定により小児性愛と診断されたことについて、責任能力への影響を考慮すべきだと主張していた。