「線形代数学」の版間の差分

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'''線形代数学'''(せんけいだいすうがく、<em lang="en">linear algebra</em>)は、[[行列]]や[[行列式]]に関する理論を体系化した[[代数学]]の一分野である。
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<nowiki>'''線形代数学'''(せんけいだいすうがく、<em lang="en">linear algebra</em>)は、[[行列]]や[[行列式]]に関する理論を体系化した[[代数学]]の一分野である。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==

2015年10月21日 (水) 23:13時点における版

'''線形代数学'''(せんけいだいすうがく、<em lang="en">linear algebra</em>)は、[[行列]]や[[行列式]]に関する理論を体系化した[[代数学]]の一分野である。 == 概要 == 行列は種々の変数の[[一次関数|一次の関係式]]で表される関係を記述するものであり、もともとは[[線形方程式系|連立一次方程式]]の解法の研究である。行列の記法は、連立方程式の解法に関して[[アーサー・ケーリー|ケーリー]]、[[ジェームズ・ジョゼフ・シルヴェスター|シルヴェスター]]、[[フェルディナント・ゲオルク・フロベニウス|フロベニウス]]、[[フェルディナント・ゴットホルト・マックス・アイゼンシュタイン|アイゼンシュタイン]]、[[シャルル・エルミート|エルミート]]がそれぞれ同時期に提唱した。最も早くこの理論を提唱したのはアイゼンシュタインであるが、皆、学会からはなかなか注目されずケーリーが取り組んでいたものが30年後にシルヴェスターによって再発見されたことで評価され始めるようになった(シルヴェスターが個別に発見したのか、ケーリーの理論を知っていたのかは詳しくは分かっていない)。 連立方程式を一次変換と捉える立場からは、線形代数学は、高次元のまっすぐな空間(現代的にいえば[[ベクトル空間]])の幾何について研究する学問であると言うことができる。このようにベクトル空間とその変換の理論として見るとき、線形代数学はしかし[[高々 (数学)|高々]]有限次元のベクトル空間の理論である。これを無限次元のベクトル空間で対象とするためには、多分に空間の[[位相空間|位相]]とそれに基づく[[解析学]]が必要となる。無限次元の線形代数学は[[関数解析学]]と呼ばれる。これは、無限次元のベクトル空間が、ある空間上の関数全体の集合として典型的に現れるからである。 和算家の[[関孝和]]も現在の行列式に当たるものを独自に開発・研究していた。 線形代数学においては[[線形性]]が一つの重要なファクターであり、それを意味する述語 linear を冠する概念は多いが、その日本語訳については、"線状"、"線形"、"線型"、"一次" などといった揺れが存在する。例えば、線形代数学は'''線型代数学'''と書かれることも多い。 == 用語 == ;[[ベクトル空間]](線形空間)- [[ベクトル (数学)|ベクトル]] - [[線形部分空間]] :[[ユークリッド空間]] - [[アファイン空間]] ;[[内積空間]] :[[内積]] - [[エルミート内積]] - [[直交補空間]] - [[直交射影]] ;[[線形結合]](一次結合) :[[線形従属]](一次従属)- [[線形独立]](一次独立) :[[基底]] - [[標準基底]] - [[次元 (線形代数学)|次元]] - [[グラム・シュミットの正規直交化法]] ;[[行列]] :[[実行列]] - [[複素行列]] :[[正方行列]] - [[正則行列]](GL(n,R), GL(n,C)) - [[逆行列]] - [[単位行列]] ([[スカラー行列]]) - [[零行列]] - [[冪零行列]] :[[対角行列]] - [[三角行列]](上三角行列、下三角行列) :[[転置行列]] - [[随伴行列]] :[[直交行列]](O(n)) - [[特殊直交行列]](SO(n)) - [[ユニタリ行列]](U(n)) - [[特殊ユニタリー行列]](SU(n)) - [[シンプレクティック行列]](Sp(n)) - (行列の)[[指数関数]] :[[対称行列]] - [[反対称行列]](歪対称行列) - [[エルミート行列]] - [[歪エルミート行列]](反エルミート行列) - [[正規行列]] :[[置換行列]] - [[隣接行列]] ;[[行列式]] :[[置換]] - [[小行列式]] - [[余因子展開]] - [[ヤコビアン]] - [[関数行列]] ;[[線形方程式系]](連立一次方程式) :[[行列の基本変形]] - [[クラメールの公式]] - [[シルベスター行列]] ;線形変換(一次変換) :[[線形写像]](線形変換) - [[相似]] - [[成分行列]] :[[行列の階数|階数]] - [[像 (数学)|像]] - [[核 (数学)|核]]([[核空間]]) :[[対角化]] - [[スペクトル分解]] - [[ジョルダン標準形]] - [[特異値分解]] ;[[固有空間]] : [[固有値]] - [[固有値|固有ベクトル]] - [[フロベニウスの定理]] - [[固有多項式]]([[固有方程式]]) - [[最小多項式]] - [[ケイリー・ハミルトンの定理]] - [[縮退]] ;[[テンソル]] :[[双対空間]] - [[双線型形式]] - [[対称形式]] - [[エルミート形式]] - [[テンソル代数]] - [[グラスマン代数]] == 関連項目 == * [[代数学]] * [[環 (数学)]] * [[体 (数学)]] * [[加群]] * [[リー群]] * [[リー環]] * [[関数解析学]] {{DEFAULTSORT:せんけいたいすうかく}} [[Category:線形代数学|*]] [[Category:数学に関する記事]] {{Wikipedia/Ja|線型代数学}}