「戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマーV」の版間の差分

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登場人物のほぼ全員が合体戦士・合体兵士であることも特徴的である。従来のTFで、合体戦士・合体兵士が切り札的決戦兵器といった位置づけで描かれていたことから比べると、画期的であった。この描かれ方の変化は、玩具付属の設定資料「[[テックスペック]]」にも表れている。本作の合体戦士・合体兵士は、従来の合体戦士・合体兵士に比べ、知能が飛躍的に向上している<ref>それまで合体戦士・合体兵士の知能を高めることが困難とされてきたことを考えると、これがいかに驚異的なことであったかがわかる。[[トランスフォーマー (架空の生物)#合体]]参照。</ref>。例えば、本作に登場する最も知能の低い合体兵士'''ダイノキング'''の知能は7だが、これは、本作以前に登場していた最も知能の高い<ref>正確には、『[[戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010|2010]]』に登場する'''[[戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010#テックボット部隊/Technobots|コンピューティコン]]'''が最も知能が高い(知力10)のだが、一人の天才によって誕生した特異点とも考えられ、比較対象としてふさわしくない。</ref>合体戦士'''[[戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー#プロテクトボット部隊/Protectobots|ガーディアン]]'''と同格である。
 
登場人物のほぼ全員が合体戦士・合体兵士であることも特徴的である。従来のTFで、合体戦士・合体兵士が切り札的決戦兵器といった位置づけで描かれていたことから比べると、画期的であった。この描かれ方の変化は、玩具付属の設定資料「[[テックスペック]]」にも表れている。本作の合体戦士・合体兵士は、従来の合体戦士・合体兵士に比べ、知能が飛躍的に向上している<ref>それまで合体戦士・合体兵士の知能を高めることが困難とされてきたことを考えると、これがいかに驚異的なことであったかがわかる。[[トランスフォーマー (架空の生物)#合体]]参照。</ref>。例えば、本作に登場する最も知能の低い合体兵士'''ダイノキング'''の知能は7だが、これは、本作以前に登場していた最も知能の高い<ref>正確には、『[[戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010|2010]]』に登場する'''[[戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010#テックボット部隊/Technobots|コンピューティコン]]'''が最も知能が高い(知力10)のだが、一人の天才によって誕生した特異点とも考えられ、比較対象としてふさわしくない。</ref>合体戦士'''[[戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー#プロテクトボット部隊/Protectobots|ガーディアン]]'''と同格である。
  
このトランスフォーマーVを以て、第一作品から5年間続いていた日本でのTVアニメシリーズのトランスフォーマーは休止する。東映動画制作。尚、メンバー全員が合体戦士で、主人公が2段合体で、パワーアップするとする[[勇者シリーズ]]の黄金パターンもこの作品から生まれた。尚、これまで、安定した視聴率だったトランスフォーマーシリーズであったが、5作も世界観が繋がった作品を作るのは無理があったせいか、Vでは視聴率が振るわず、ビクトリーセイバーの活躍を大して描くことなく終わってしまった。但し、登場人物ほぼ全員が合体戦士あるいは巨大な戦士というコンセプトは、子供達にとっては魅力的であったためか、玩具売り上げ的には大成功といえる成果を上げた。
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このトランスフォーマーVを以て、第一作品から5年間続いていた日本でのTVアニメシリーズのトランスフォーマーは休止する。東映動画制作。尚、メンバー全員が合体戦士で、主人公が2段合体で、パワーアップするとする[[勇者シリーズ]]の黄金パターンもこの作品から生まれた。尚、これまで、安定した視聴率だったトランスフォーマーシリーズであったが、5作も世界観が繋がった作品を作るのは無理があったせいか、Vでは視聴率が振るわず、当初は1年間の放送予定だったのが、89年末で話数短縮となった。(但し90年放送分は総集編の予定だった)結果としてビクトリーセイバーの活躍を大して描くことなく終わってしまった。但し、登場人物ほぼ全員が合体戦士あるいは巨大な戦士というコンセプトは、子供達にとっては魅力的であったためか、玩具売り上げ的には大成功といえる成果を上げた。
  
 
前作・前々作から一転して、アイキャッチ(これは海外アニメを踏襲)やエンディングなどは、(当時流行しつつあった)SDキャラを用いたコミカルなものになっている。また、サブタイトルの前にはその回のハイライト的なアバンが挿入された。
 
前作・前々作から一転して、アイキャッチ(これは海外アニメを踏襲)やエンディングなどは、(当時流行しつつあった)SDキャラを用いたコミカルなものになっている。また、サブタイトルの前にはその回のハイライト的なアバンが挿入された。

2023年11月9日 (木) 20:04時点における最新版

戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマーV(たたかえ!ちょうロボットせいめいたい トランスフォーマービクトリー)は、トランスフォーマーシリーズのアニメ作品第5弾。東映動画(現東映アニメーション)制作。1989年(平成元年)3月~同年12月まで日本テレビ系列で放映。全44話。

概要[編集]

総司令官が名実共に主人公となり、一話完結のエネルギー争奪戦という第一作目への原点回帰を目指した作品に仕上がっている。また、従来のTFは、武器は銃器が多かったのに対し、Vにおいては、剣、ジャベリン、ヌンチャクなど接近戦用の武器を重視しているのも特徴的である。

登場人物のほぼ全員が合体戦士・合体兵士であることも特徴的である。従来のTFで、合体戦士・合体兵士が切り札的決戦兵器といった位置づけで描かれていたことから比べると、画期的であった。この描かれ方の変化は、玩具付属の設定資料「テックスペック」にも表れている。本作の合体戦士・合体兵士は、従来の合体戦士・合体兵士に比べ、知能が飛躍的に向上している[1]。例えば、本作に登場する最も知能の低い合体兵士ダイノキングの知能は7だが、これは、本作以前に登場していた最も知能の高い[2]合体戦士ガーディアンと同格である。

このトランスフォーマーVを以て、第一作品から5年間続いていた日本でのTVアニメシリーズのトランスフォーマーは休止する。東映動画制作。尚、メンバー全員が合体戦士で、主人公が2段合体で、パワーアップするとする勇者シリーズの黄金パターンもこの作品から生まれた。尚、これまで、安定した視聴率だったトランスフォーマーシリーズであったが、5作も世界観が繋がった作品を作るのは無理があったせいか、Vでは視聴率が振るわず、当初は1年間の放送予定だったのが、89年末で話数短縮となった。(但し90年放送分は総集編の予定だった)結果としてビクトリーセイバーの活躍を大して描くことなく終わってしまった。但し、登場人物ほぼ全員が合体戦士あるいは巨大な戦士というコンセプトは、子供達にとっては魅力的であったためか、玩具売り上げ的には大成功といえる成果を上げた。

前作・前々作から一転して、アイキャッチ(これは海外アニメを踏襲)やエンディングなどは、(当時流行しつつあった)SDキャラを用いたコミカルなものになっている。また、サブタイトルの前にはその回のハイライト的なアバンが挿入された。

ストーリー[編集]

宇宙平和連合を結成したサイバトロンは、V惑星に本部を置き、宇宙防衛軍の総司令にスターセイバーを任命。一方デストロンでは破壊大帝デスザラスが実権を握った。かつてスターセイバーによって暗黒星雲に封印された自らの要塞を復活させるため、地球のエネルギーを強奪せんとする。サイバトロンはブレインマスターやマルチ戦隊が、デストロンはブレストフォースや恐竜戦隊が主力となって死闘を繰り広げる。

主な登場人物[編集]

サイバトロン軍団[編集]

ブレインマスター[編集]

乗り物がロボットのボディに変形、操縦者の小型ロボ(ブレイン)を体内に「ブレインセット」することで顔が現れ完成する。宇宙にスターセイバー達4人しか存在しない。

総司令官スターセイバー(声優:田中秀幸
銀河第1方面軍、V戦争での総司令官。歴代シリーズ初のジェット機に変形する総司令官。「勇気のブレイン」を持つ。本体は小型ジェット機に変形するセイバー(アニメではこの状態でもスターセイバーと呼ばれた)、支援メカ・Vスターと合体しスターセイバーとなる(この際に「バトルアップ」として強化マスクをかぶる)。剣の達人で「セイバーブレード」を武器に持つ。普段は物静かだが、戦いでは力の限り正義を貫く。必要以上に敵を追いつめる事はせず、負傷しながらも仲間をかばった恐竜戦隊には「次に戦うまで傷を治しておけ」と言って退いた事もある。出撃時の台詞は「SAY GOセイゴー)!」
次回予告での決め台詞は「さぁ君も一緒にLET'S SAY GO!」
究極総司令官ビクトリーセイバー
究極総司令官。スターセイバーとビクトリーレオが合体した姿。超魂パワーを使えた頃のゴッドジンライに匹敵する強さを持つ。余談だが、彼は国内・海外含めて、初めてテックスペックのデータがオール10になったキャラクターである。
副官騎士ブラッカー(声優:戸谷公次
サイバトロン副官。「力のブレイン」を持つ。レーシングバギーに変形。マルチ戦隊の教官役でもある(それ故彼らを「坊や」と呼ぶ)。スターセイバーにとってブラッカーは部下でもあり、僚友関係である。ロードシーザーに合体する際には上半身に変形する。
デスザラス達との決着をつけた後はラスター・ブレイバーとともに銀河第1方面軍総司令官に栄達する。
技能騎士ラスター(声優:拡森信吾
「技のブレイン」を持つ技術騎士。ランボルギーニ・カウンタックに変形。様々な技を使いこなし、メカにも詳しい技術者でもあり、Vスターの整備やイルミナIIの設計を行っていた。性格は少々皮肉屋。ロードシーザーに合体する際には右手と右脚に変形する。
作戦騎士ブレイバー(声優:掛川裕彦
「知恵のブレイン」を持つ作戦騎士。フェラーリ・F40に変形。知力で相手を倒す事を好む。穏やかな性格で、いつも工作室で新武器を作っている。アメリカのシェイパーエネルギーコンビナートの技術開発プロジェクトのメンバーでもある。ロードシーザーに合体する際には左手と左脚に変形する。
三銃合体騎士ロードシーザー(声優:戸谷公次)
ブラッカー、ラスター、ブレイバーのブレインマスター三銃士が合体して誕生する三銃合体騎士。武器は3人の剣が合体した巨大剣ロードブレード。合体の掛け声は「力と!知恵と!技の合体!!!」。尊敬する地球人は「三矢の教え」で知られる毛利元就。合体時の性格は基本はブラッカーだが、ラスターとブレイバーの意思も残るようである。

マルチ戦隊[編集]

別種の乗り物から変形する2体の小型ロボが上下半身となって中型ロボに合体し、上下を入れ替えることで2種類の姿を持つ(玩具では全員の組み合わせにより30種類のバリエーションがある)。訓練学校を卒業したての新人戦士。「マルチオン」「マルチアウト」の掛け声で合体・分離する。全員が合体してランドクロスになる。

玩具は2003年末、同じコンセプトのシリーズである『トランスフォーマー スーパーリンク』と同時期にマイクロマスターDXとして復刻され、コンビニ限定発売された。

マルチ戦隊リーダー ウイングウェーバー(声優:広中雅志
戦隊長(キャプテン)。ウイングウェーバーが合体した戦士。
風の戦士ウイング(声優:広中雅志
血の気盛んな性格で皆に認められる為に前線に出ようとするが、未熟な為、ブラッカー達にたしなめられることが多い。ジェット機に変形する。ランドクロスに合体する際には胸部に変形する。
水の戦士ウェーバー(声優:平野義和(23話)、里内信夫(31話))
ホバーボートに変形する。ランドクロスに合体する際には腰部に変形する。
陸上戦士ダッシュタッカー(声優:平野義和
ダッシュタッカーが合体した戦士。
太陽の戦士ダッシュ(声優:佐藤浩之)
せっかちな性格。スーパーカー(アニメでのモチーフはトミカスカイライン・シルエットか?)に変形する。ランドクロスに合体する際には右腕に変形する。
火の戦士タッカー
ハーフトラックに変形する。ランドクロスに合体する際には右脚に変形する。
空陸戦士マッハタックル(声優:佐藤浩之
マッハタックルが合体した戦士。
月の戦士マッハ(声優:佐藤浩之)
行動派で目立ちたがり屋。スペースシャトルに変形する。ランドクロスに合体する際には左腕に変形する。
地の戦士タックル(声優:里内信夫
慎重な性格。一度マッハとの考えの違いによりタックルマッハとなったが、経験不足から苦戦を強いられた。4WD(アニメでのモチーフはD21型ダットサントラック)に変形する。ランドクロスに合体する際には左脚に変形する。
マルチ合体戦士ランドクロス(声優:広中雅志)
マルチ戦隊6体が合体して誕生するマルチ合体戦士。武器は剣と6人の武器が合体したハイブリードガン。

レスキュー部隊[編集]

マイクロ星出身の小型戦士マイクロトランスフォーマー。救助活動が任務。玩具は「トランスフォーマーZ」でレスキューパトロールチームとして販売。

救助戦士ホーリー(声優:頓宮恭子
南風ジャンの親友であるマイクロTF。レスキュー部隊のリーダー。少々軽率でお調子者な性格だが、救助活動においては的確な行動を見せる。また、ジャンの反重力ボードを作る等技術者の一面も持つ。パトカーに変形。
救助戦士ファイヤー(声優:丸尾知子
甘えん坊で泣き虫。消火活動が任務。消防車に変形。その消火能力は幾度と仲間のピンチを救っている。
救助戦士ピーポー(声優:金丸日向子
困った人を助けるのが生きがい。負傷者の運搬が任務。救急車に変形。
救助戦士ボーター(声優:久川綾
せっかちでそそっかしい。自分のスピードに自信を持っている。海上救護活動が任務。ポリスボートに変形。

シックスチェンジャー[編集]

隠密戦士グレートショット(声優:池水通洋)
シックス一族出身。一匹狼の流れ者だが、スターセイバーの親友。ロボット、レーザーガンジェット機装甲車戦車怪獣の6つの形態を持つ。劇中では二刀流グレート剣法を奮う。ゴッドジンライ亡き後の第2方面軍総司令官となる。その実力からホーリー達からは信頼されている。
玩具は『ヘッドマスターズ』に登場したシックスショットの仕様変更品。また、シックスショットと声優が同じだけでなく同じ侍口調の為か、シックスショットと同一人物ではないかいう説もある。つまり、ガイホークやクロスフォーマーと組んだのは、シックスショット時代の話で、その後、スターセイバーと友情を結んだ後、グレートショットの姿になったとする解釈である。義に篤い性格が異なるため、一人のトランスフォーマーがシックスショットと彼に分裂したとするサイトもある。

サイバトロン基地[編集]

星間輸送戦士ギャラクシーシャトル(声優:広森信吾
仲間の輸送を主な任務とする巨大戦士。スペースシャトルに変形し、普段はサイバトロン移動基地・ロケットベースにセットされている。ロボットモードは当初はシャトルロボと呼ばれていた

その他のサイバトロン[編集]

最高総司令官ゴッドジンライ(声優:竹村拓
前作『トランスフォーマー 超神マスターフォース』で総司令官を務めた元ゴッドマスターで、今作では第2方面軍司令官。人格と声は人間であった頃のジンライのそれを受け継いでいる。超魂パワーを使えないため、かつての無敵の強さはなくなり、スターセイバーと同等の力しかないが、ライオカイザーを殴りのみで退ける、金属生命破壊砲の直撃に耐え続けるなど、最高総司令官時代を彷彿させるガッツは健在。地球方面をスターセイバーに任せ、前作の最後で独立した悪のロボット生命体となり宇宙に逃れたオーバーロードらを追っていた。その決着をつけるとすぐスターセイバーの応援に駆けつけるが、デスザラスの金属生命破壊砲を受け再起不能な程の重傷を負う。既にゴッドマスターではなくなっているとはいえそのボディは特殊な構造を持つため、現在のサイバトロンの科学力では治療不可能であった事のだが…
武装騎士ビクトリーレオ(声優:竹村拓
デスザラスによって戦闘不能になった4代目総司令ゴッドジンライのスパークとその動力炉であったウルトラマトリクスのみを残し、「ビクトリー計画」によって新たなボディで転生した武装騎士。最初は精神的に不安定で問題をよく起こしていたが、徐々に仲間達になじんでいった。ライオンとジェットブースターに変形し、スターセイバーと合体できる。
漫画版ではビクトリーレオとゴッドジンライは別の人物。
科学者パーセプター(声優:佐藤正治
初代トランスフォーマー』と『2010』に登場した科学者。ファンサービスのためのゲスト出演であり、かつての学者肌は薄くなり、老医師のような風情である。「ビクトリー計画」の第一人者として登場。
技術者ホイルジャック(声優:里内信夫
パーセプターと同じく『初代トランスフォーマー』に登場した技術者。『ムービー』で死亡し、なおかつ同じ立場にあると思われるパーセプターを「先生」と呼ぶ事から初代の彼とは別人という説がある。ムービーの亡骸ともどもクローンであり、生みの親の同僚ゆえ謙ったとも考えられる。
救急看護戦士ミネルバ(声優:丸尾知子
前作『超神マスターフォース』に登場したヘッドマスターJr。恐らくジンライと同様に人間の少女であったミネルバの人格を受け継いでいると思われる。
クリッパー(声優:青羽美代子
居丈高にもなるが信頼関係にある、ホーリーのガールフレンド。デザインの元はスーパーカーパトロールチームのギンガム。
ライクル(声優:阪脩
マイクロ星の支部長。変形モードは不明。

デストロン軍団[編集]

ブレストフォース[編集]

ロボット形態は動物を模した頭部を持つ。胸部(ブレスト)が分離して小型動物メカ及び武器になる。小型動物メカに変形する際は「ブレストアタック」、武器に変形する際は「ブレストチェンジ」と言う。

破壊大帝デスザラス(声優:青野武
デストロン5代目リーダー[3]である破壊大帝。ドラゴンに変形。イーグルタイガー2つのブレストを持つ。このうちタイガーブレストの武器モードは玩具版では他のブレストフォースと同じく銃だがアニメ版では巨大な弓矢である(イーグルブレストも玩具版では銃だがアニメでの武器モードは不明)。スターセイバーとは宿命のライバルで、彼に封印された暗黒要塞を復活させるべく地球のエネルギーを狙う。これまでのデストロンの大帝が地球に固執したため破滅してきた轍を踏まぬよう、銀河の支配を目算する。人間を嫌っているが、子供は可愛がるという一面がある(アニメでは描写されなかったが、漫画作品ではこの設定が活かされた)。メガトロン同様、高笑いが似合う。物語後半から金属生命破壊砲を使い、スターセイバーやゴッドジンライを追い詰めた。最後はスターセイバーとの一騎打ちに敗れ、瀕死の状態で宇宙へ流れていった。
漫画ではスターセイバーとは幼馴染みという設定で、子供好きな面も見せたほか、毛虫を嫌ったり、風邪をひくなどユーモラスな面も見られた。アニメとは違い、スターセイバーとは最終的に和解した。また、ソロンという地球人の義理の息子やエスメラルという妻もいる。
後の「トランスフォーマーZ」の雑誌展開では暗黒大帝として復活している。
攻撃副官レオザック(声優:難波圭一
デストロンの攻撃副官。リーダーの座を狙っているが、若すぎて人望を得られない。やたらと自意識過剰な性格であり、かつてのスタースクリームの相似形であり、ライオカイザーに合体するために合体要員になるブレストフォースを集めに奔走し、ライオカイザーに合体できるようになると部下達に対し根回しを行うとしていたが、デスザラスに先手を打たれて脅されたため、半ば諦める。F-14に変形。ライオンのブレストを持つ。武器は電磁ヌンチャク。ライオカイザーに合体する際には胸部に変形する。
漫画でも野心家な面はあったが、それは自分がリーダーになって家族や仲間を幸せにしてやりたいという思いからくるものだった。また、ライザックという妹がいる。
航空兵士ガイホーク(声優:大塚芳忠
クールな完璧主義者であるエリートのブレストフォース。マイクロ星の刑務所に捕われていたが仲間のブレストフォースの協力により脱獄した。氷の刃を発射する「アイスニードル」という必殺技を持つ。当時の玩具設定の技が取り入れられた稀有な例。かつて、グレートショットとは同僚(ダチ公)でありサイバトロン入りした彼絡みの事になると激昂する。同じブレストフォースの空の戦士であるヘルバットとは性格がぜんぜん違うため2人の掛け合いは漫才のようで本作の見所の一つである。MiG-29に変形。タカのブレストを持つ。ライオカイザーに合体する際には右腕に変形する。
スパイ兵士ヘルバット(声優:塩屋翼
嘘つきで、仲間さえ平気で裏切るお調子者。そのためにレオザックからも信用されていないが彼の野心を看破しており、クロスフォーマーを呼んでの独断専行をとがめられた時はレオザックの野望を叶えるためと言い訳して怒りの矛先を外れさせたり、デスコブラを殺してしまった(当初はレオザックの元に行かないようにと説得しようとするつもりだった)時は偶然その様子を見ていたホーリー達に罪を擦りつけて事なきを得るなど話術が巧み。偵察任務も得意とするスパイ兵士でもある。「催眠睡眠冬眠、ヘルバット」と唱えながら放つ催眠光線が武器。ラファールに変形(ただし、実際のラファールは搭載されているエンジンが2基であるが、ヘルバットが変形する飛行機に搭載されているエンジンは1基のみ)。コウモリのブレストを持つ。ライオカイザーに合体する際は左腕に変形する。
電脳兵士ジャルガー(声優:掛川裕彦)
真面目だが、融通が利かず主体性に欠ける電脳兵士。10点満点のテックスペックはオール8。マルチ戦隊や恐竜戦隊に対しては見下した言動をとることが多い。ミサイルバギーに変形。ジャガーのブレストを持つ。ライオカイザーに合体する際には腰部に変形する。
工作兵士キルバイソン(声優:田中和実
破壊活動が好きな暴れ者の工作兵士。怪力の持ち主。ゲパルト自走対空砲に変形。バッファローのブレストを持つ。ライオカイザーに合体する際には右脚に変形する。
作戦兵士ドリルホーン(声優:岸野幸正(4話)→平野正人、佐藤浩之)
古参の作戦兵士で頑固者。デストロン一の守備力を持つ。肩書き通り作戦立案担当だが、情報収集から行うヘルバットが加わってからはその役割を取られる事が多かった。また、デスザラスに直々に作戦案の提出を求められても、直接の上官であるレオザックを差し置くわけにはいかないと一度は断る(結局は、デスザラスの意向に従うことになるが)など、レオザックに対する忠誠心もある。ドリル戦車に変形。サイのブレストを持つ。ライオカイザーに合体する際には左脚に変形する。
重機動合体兵士ライオカイザー(声優:難波圭一)
レオザックらブレストフォース6体が合体して誕生する重機動合体兵士。構成員が負傷していると合体できないようである。スターセイバー、ゴッドジンライの2人を追い詰めるなど、かなりの実力を持っている。武器は棍棒とストライクミサイルガン。必殺技は一時自爆したかのように見せかけ、超スピードで襲いかかる「バトルエクスプロージョン」戦法。
最終決戦で要塞の大砲にエネルギーを吸い取られ、宇宙の彼方へ飛ばされてしまい、生死不明かと思われたが、後の「トランスフォーマーZ」の雑誌展開ではデスザラスと共に姿を見せている。
デスコブラ(声優:西村知道
19話のみの登場。合体要員としてレオザックに呼ばれた傭兵。誠実な性格であり、レオザックの信頼も篤かったが、自分の立場を脅かされるのを恐れたヘルバットと口論の末に殺されてしまう。Mi-24に変形する。コブラのブレストを持つらしいがアニメでは描写されなかった。

恐竜戦隊[編集]

恐竜サイボーグの中に潜む人型ロボットが分離(トランスアウト)し、二体一組で戦うことができる(ちなみに元の海外玩具では、モンスター型のシェルを持つプリテンダーとして販売された)。人型ロボットの方はモンスター形態にも変形可能だが、アニメの劇中では描写されず。SD頭身でのコミカルな役回りが多く、特にゴウリュウとカクリュウの掛け合いは今作の見所の一つとなっている。鈍重ながら信頼し合う主従関係にある。最後は生き残り、工事現場や遊園地に就職したらしい。

恐竜戦隊長ゴウリュウ(声優:郷里大輔
恐竜戦隊のリーダー。暴れ者だが仲間思いの親分肌。副官ではあるが若く自意識が過剰であるレオザック及びブレストフォースを快く思っておらず、反発しあっている。ティラノサウルスの恐竜サイボーグを持ち、普段からトランスアウトして恐竜に跨っていることが多い。ダイノキングに合体する際には左脚に変形する。
防衛兵ガイリュウ(声優:佐藤浩之)
防御に優れ我慢強い。アンキロサウルスの恐竜サイボーグを持つ。ダイノキングに合体する際には左腕に変形する。
突撃兵カクリュウ(声優:平野正人)
のろまで間の抜けたボケ役だが、努力家。行動が遅れたりドジを踏んではゴウリュウに叱られている。よくEDを口ずさんでいる。トリケラトプスの恐竜サイボーグを持つ。ダイノキングに合体する際には胸部に変形する。
陸王兵ドリュウ(声優:広中雅志、緑川光(31話))
怖い者知らず。ステゴサウルスの恐竜サイボーグを持つ。ダイノキングに合体する際には右脚に変形する。
光速兵ヨクリュウ(声優:掛川裕彦)
根気がなく楽をしたがる。恐竜戦隊の中では唯一飛行可能。プテラノドンの恐竜サイボーグを持つ。ダイノキングに合体する際には右腕に変形する。
海魔兵ライリュウ(声優:里内信夫)
真面目で計算して行動するタイプ。ブロントサウルスの恐竜サイボーグを持つ。ダイノキングに合体する際には腰部に変形する。
恐竜合体兵ダイノキング(声優:郷里大輔)
恐竜戦隊6体が合体して誕生する合体兵士。性格はゴウリュウのものを受け継ぐ。ランドクロスのライバル。リーダー格が頭部、胸部のいずれも構成しないのはデバスター以来。ジャベリンが武器だが、ビクトリーセイバーとの戦いではゴウリュウがエネルギーを密かに横領して作り上げた「ダイノブラスターキャノン」を使用。

クロスフォーマー[編集]

宇宙の暗黒街からデストロンに雇われた傭兵。2人とも残忍な性格で破壊主義者。本体は小型ロボットだが、エネルギーが生む強化ボディ「マイティクロス」と合体する。劇中では17話のみの登場。また、アニメでは本体のロボットモードは描写されなかった。

宇宙ギャング ブラックシャドー(声優:幹本雄之
ジェット機に変形。
宇宙ガンマン ブルーバッカス(声優:田中亮一
ヘリコプターに変形。

デストロン基地[編集]

サンダーアロー
デスザラスが暗黒星雲に封印されたかつての居城を覚醒させるために必要なエネルギー資源を集めるための、飛行艇型デストロン移動基地。
玩具は海外でSKYSTALKERの愛機として発売され、基地にも変形する(アニメでは未登場)。国内では放映中は発売されず、翌年に通販のみで入手可能だった。

地球人[編集]

南風ジャン(声優:遠藤みやこ
幼少時、恐竜戦隊の略奪によって両親(声優:平野正人、小口久仁子)を亡くし、V惑星でスターセイバー達に育てられた日本人とフランス人のハーフの少年。彼らと共に星を渡り歩き、地球に戻ってきた。直球な性格に育つ。自ら作った変形メカ「イルミナII」に乗り活躍した。また、Vスターも操縦出来る。スターセイバーを親のように慕う一方、ゴッドジンライとも仲が良く、ゴッドジンライがビクトリーレオに転生する事には反対していた。
漫画では中盤にパティという姉がビクトリーレオと共に登場。
イルミナ(声優:冬馬由美
学校で知り合った、ジャンのガールフレンド。
ジョイス(声優:久川綾
イルミナのクラスメイト。
ラミ(声優:丸尾知子
イルミナのクラスメイト。
メービル院長(声優:山田礼子
シスターにしてジャンが転入した学校の運営者。

その他[編集]

ナレーター(声優:広中雅志)

サブタイトル[編集]

22、28、39~44話は関東未放映。

  1. 宇宙の勇者スターセイバー
  2. 奇襲!ダイノキング
  3. 襲撃!レオザック
  4. 合体!!マルチ戦隊
  5. 出勤!レスキュー部隊
  6. 潜入…ウラン鉱山
  7. 爆破!!エネルギー基地
  8. 大都会 地下の恐怖
  9. 激突!二大英雄(総集編)
  10. 新兵士 ヘルバット
  11. シャトル基地を狙え!!
  12. タンカー強奪作戦
  13. 出撃!!ブレストフォース(総集編)
  14. ジャンを救出せよ!!
  15. マッハとタックル
  16. 激戦!!アステロイド
  17. マイクロ星 謎の戦士
  18. 奪還!ガイホーク
  19. 合体!ライオカイザー
  1. 勢揃い!合体戦士(総集編)
  2. 復活!?デストロン要塞
  3. 怒りのバトルアップ!!
  4. 死闘!!南極の攻防戦
  5. 危機!砂漠の待ち伏せ
  6. 死を賭けた激闘
  7. ジンライ死す!!
  8. 戦え!!ビクトリーレオ
  9. 絶体絶命!!サイバトロン(総集編)
  10. めざめよ!ビクトリーレオ
  11. 逆転!必殺のビクトリー合体
  12. ジャン 学校を守れ
  13. 謎?!基地爆破の罠
  14. 死を呼ぶ宇宙昆虫!!
  15. 最強!ビクトリーセイバー(総集編)
  16. 巨大津波の恐怖
  17. 巨大要塞怒りの復活!
  18. 激突!要塞VSビクトリー合体
  19. サイバトロンは永遠に(総集編)
  1. 輝け!勝利の星(総集編)
  2. 破壊大帝に勝て!(総集編)
  3. SOS!地球防衛指令(総集編)
  4. マイクロトランスフォーマー!(総集編)
  5. 友情のビクトリーアタック!(総集編)
  6. 銀河にひびけ!愛の鐘!!(総集編)

主題歌[編集]

  • オープニングテーマ
    『トランスフォーマーV(ビクトリー)』歌:茅弘二、森の木児童合唱団
    作詩:藤公之介 作曲:渡辺宙明 編曲:石田勝範
  • エンディングテーマ
    『サイバトロンばんざい』こおろぎ'73、森の木児童合唱団
    作詩:藤公之介 作曲:渡辺宙明 編曲:石田勝範

海外玩具展開[編集]

本年は日本国内と海外とで最もラインナップの異なる展開が行われた。海外では前年から続くプリテンダーと小型TFマイクロマスターが主力となっている。

プリテンダー/Pretender[編集]

  • AutoBots
ピンチャー/Pincher
サソリに変形。
ダブルヘッダー/DoubleHeader
ジェット機。双頭のアウターシェル。
ロングトゥース/LongTooth
装甲車に変形。セイウチに似た獣人のアウターシェル。
  • Decepticons
オクトパンチ/OctoPunch
カニに変形。タコに似た獣人のアウターシェル。
ストラングルホールド/StrangleHold
サイに変形。アウターシェルはレスラー。ちなみにモデルは
ブラジオン/Bludgeon
戦車に変形。髑髏の顔の武者姿のアウターシェルでコミックスでは指揮官として登場。

クラシックプリテンダー/ClassicPretender[編集]

グリムロック/Grimlock
バンブル/BumbleBee
マイスター/Jazz
スタースクリーム/StarScream
初代TFの人気キャラクター。変形モチーフは当時の物と同様。彼らは過去のそれと同一人物という設定である。
また、日本においては本体のみを1つにパッケージングして「ヒーローセット」の名称で販売している

メガプリテンダー/MegaPretender[編集]

アウターシェル自体が変形し、本体と合体する。

ヴルーム/Vroom
自動車に変形。アウターシェルと合体しバイクに変形できるサイバトロン。
クロスブレイズ/CrossBlades
ドラッグスターに変形。合体しヘリコプターになるサイバトロン。仕様変更したものがブルーバッカスである。
サンダーウイング/ThunderWing
ジェット機。異星人型アウターシェルと合体、巨大ジェット機になるデストロン。仕様変更したものがブラックシャドー

ウルトラプリテンダー/UltraPretender[編集]

変形する本体、それを乗せるビークルになるアウターシェル、更にそれを格納出来る大型ビークルのセット。

スカイハマー/SkyHammer
サイバトロン。本体は自動車、アウターシェルはホバージェットに変形。大型ビークルは戦闘艇。
ロ-ドブロック/RoadBlock
デストロン。本体は自動車、アウターシェルは飛行クルーザーに変形。大型ビークルは装甲車。

プリテンダーモンスター/PretenderMonsters[編集]

モンスターに変形するデストロン。、アウターシェルをモンスターから恐竜にに仕様変更したものが恐竜戦隊

スカウル/Scowl
ゴウリュウの本体に岩石怪物のアウターシェル。
ブリスルバック/BristleBack
ガイリュウの本体に四足獣のアウターシェル。
スロッグ/Slog
カクリュウの本体に爪を持つ怪物のアウターシェル。リーダーである。
アイスピック/IcePick
ドリュウの本体に長腕異星人のアウターシェル。
ワイルドフライ/WildFly
ヨクリュウの本体に飛行獣のアウターシェル。
バードブレイン/BirdBrain
ライリュウの本体に飛行獣のアウターシェル。
モンストラクター/Monstructor
6体合体兵士。

マイクロマスター/MicroMaster[編集]

国内では翌年『トランスフォーマーZ』で発売された。詳細はそちらの項にて。

脚注[編集]

  1. それまで合体戦士・合体兵士の知能を高めることが困難とされてきたことを考えると、これがいかに驚異的なことであったかがわかる。トランスフォーマー (架空の生物)#合体参照。
  2. 正確には、『2010』に登場するコンピューティコンが最も知能が高い(知力10)のだが、一人の天才によって誕生した特異点とも考えられ、比較対象としてふさわしくない。
  3. ユニクロン戦争でメガトロンを放逐した後、一時的にリーダーとなっていたスタースクリームをカウントするかにより変わってくるが、メガトロンとガルバトロンが同一人物であるため、厳密には4代目。また、マスターフォース戦争時にオーバーロードブラックザラックが並立していたとすれば、数えるのは無意味となる。


テンプレート:トランスフォーマーシリーズ


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