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大手町駅(おおてまちえき)は、東京都千代田区にある、東京地下鉄(東京メトロ)・東京都交通局(都営地下鉄)の駅である。
東京メトロの駅は大手町に、都営地下鉄は丸の内にそれぞれ所在する。
目次
概要[編集]
JR東京駅の最寄駅として代表的な存在であり、東京の地下鉄の中心的存在の駅。 丸ノ内線には「サンケイ前」の駅名併称がある。なお、三田線でもラッピング開始(後述)から東急目黒線日吉駅延伸まで「読売新聞社前」の駅名併称があり、次駅案内放送でも流れていた。
乗り入れ路線[編集]
以下の5路線が通っており、これは東京の地下鉄の駅では最も多い[1]。東京駅との徒歩連絡が可能であるが、東西線・三田線以外では案内されていない。東西線の乗り換え案内では「JR線」と放送される。
駅番号は、丸ノ内線がM 18, 東西線がT 09, 千代田線がC 11, 半蔵門線がZ 08, 三田線がI 09となっている。
所在地[編集]
- 丸ノ内線・千代田線・半蔵門線:東京都千代田区大手町一丁目6-1
- 東西線:東京都千代田区大手町二丁目1-1
- 三田線:東京都千代田区丸の内一丁目3-1
歴史[編集]
- 1956年(昭和31年)7月20日 - 営団地下鉄丸ノ内線が開業(最初に東京サンケイビル下に開業したのが始まり。丸ノ内線の車内放送では「大手町」の後に「サンケイ前」とアナウンスしている)。
- 1966年(昭和41年)10月1日 - 営団地下鉄東西線が開業(東京駅に近い永代通り地下に駅を建設。東京駅ではなく大手町駅として開業)。
- 1969年(昭和44年)12月20日 - 営団地下鉄千代田線が開業(千代田線と都営地下鉄6号線が当駅 - 日比谷駅間を一体で建設するが、千代田線の駅が先に開業する)。
- 1972年(昭和47年)6月30日 - 都営地下鉄6号線が開業。
- 1978年(昭和53年)7月1日 - 都営地下鉄6号線を三田線に改称。
- 1989年(平成元年)1月26日 - 営団地下鉄半蔵門線開業(丸ノ内線と千代田線との間にホームがあり、これが完成して現在の形態となった。)。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 営団地下鉄民営化に伴い、丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線の駅は東京地下鉄(東京メトロ)に継承される。
- 2008年(平成20年)3月15日 - 小田急ロマンスカーの千代田線への直通運転が開始される。
駅構造[編集]
各路線の駅をつなぎ合わせるとアルファベットの「P」のような配置になっており、左下から時計回りに三田線・千代田線・半蔵門線・丸ノ内線・東西線の順に並んでいる。半蔵門線の駅が開業した当時は「日本一の地下鉄駅」としてNHKのニュース番組などでも取り上げられた。
東京メトロ[編集]
丸ノ内線は相対式ホーム2面2線、その他の路線は島式ホーム1面2線を有する地下駅である。
東京メトロ各線は改札内で連絡しているが、丸ノ内線・半蔵門線と東西線の乗り換え部分は直接の連絡がなく、乗り換える時には一旦改札を出場するほうが至近なため、いずれの乗車券類でも改札外での乗り換えが可能になっている。ただし、遠回りになるが千代田線ホームを経由すれば改札内での乗り換えは可能である。なお、東西線と半蔵門線を乗り換える際に東西線ホーム中野寄りや半蔵門線ホーム渋谷寄りから乗り換える場合は千代田線ホーム経由の方が距離が若干短い。
東西線と半蔵門線、三田線と半蔵門線・丸ノ内線の相互間は乗り換えに時間がかかる。東西線と半蔵門線の場合は九段下駅、三田線と半蔵門線の場合は神保町駅が至便である。
丸ノ内線のホームは、南隣の東京駅に近すぎないようにという理由で、現在の位置に建設された。なお、当駅 - 東京駅間のトンネルの下にも駅施設があるため、東西線ホーム上の改札外通路は丸ノ内線トンネルの部分を掘り下げた構造になっており、また東西線ホームも丸ノ内線トンネルとの交差部分のみ天井が少し低くなっている。
JR東京駅とホームが最も近接している東西線に限り、東京駅への乗り換え案内を行っている。逆に、東京駅では東西線への案内を駅構内のみで行っている。東京駅構内には東西線と丸ノ内線の乗り換え案内があるが、丸ノ内線は東京駅である。
千代田線はもともと当駅が第一期開業区間の終点であったことから、新御茶ノ水駅寄りに渡り線が設置されている。当駅から先への延伸後は緊急時に使用されている。
東西線の改札口からJR東京駅八重洲口・丸の内口への2方向に分かれるが、新幹線は八重洲口(日本橋口を含む)を利用するよう表記されている。
駅務管区所在駅であり、大手町駅務管区として大手町地域、日比谷地域、新木場地域を管理する。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1 | 丸ノ内線 | 銀座・新宿・荻窪方面 |
2 | 丸ノ内線 | 後楽園・池袋方面 |
3 | 東西線 | 西船橋・津田沼・東葉勝田台方面 |
4 | 東西線 | 飯田橋・中野・三鷹方面 |
5 | 千代田線 | 霞ケ関・代々木上原・唐木田方面 |
6 | 千代田線 | 北千住・綾瀬・取手方面 |
7 | 半蔵門線 | 九段下・渋谷・中央林間方面 |
8 | 半蔵門線 | 三越前・押上〈スカイツリー前〉・久喜・南栗橋方面 |
- 当駅のホーム番号は8番線まであり、東京の地下鉄の中では最多である。
- 千代田線では、夜間時間帯に当駅始発の本厚木行特急ロマンスカー「メトロホームウェイ」が2本設定されている。ただし、千代田線内でのダイヤの関係上、湯島駅より回送してから客扱いを行う。
バリアフリー設備[編集]
丸ノ内線ホーム以外は改札口とホームとの間を連絡するエレベーターが設置されている。
トイレは全部で6か所あるが、多機能トイレは東西線中央改札と半蔵門線ホーム直上の渋谷側地下3階の2か所のみの設置である。乳幼児・オストメイト対応設備は後者にのみ併設されている。
リノベーション工事[編集]
2016年の開業60周年に向けて、2013年から丸ノ内線・東西線・千代田線の駅のリノベーション工事を行っている。風格を感じさせる「凛とした駅」をデザインコンセプトとし、コンコースとホームの壁のリニューアルを中心に行っている。丸ノ内線は歴史ある建築物から「煉瓦」、東西線は青く映える高層ビルの壁面のイメージから「ガラス」、千代田線は皇居近辺の豊かな樹木から「木目」をデザインに採用している。
なお、先行して拡幅工事を行った東西線西改札付近のコンコースには、リノベーション工事を紹介するコーナーが設けられている。
東京都交通局[編集]
島式ホーム1面2線を有する地下駅である。
一時期は、コンコースの壁にスタジオジブリ作品や読売日本交響楽団の画像がデザインされたラッピングが施されていた。同様にプラットホームの柱や駅広告には読売ジャイアンツや新聞の意匠のラッピングも施されていた[2]。
2008年(平成20年)1月に東京メトロのものに類似した案内サインシステムに更新されている。これは先に新宿線の新宿三丁目駅で更新されたものと同じである。発車メロディは、南北線のものと共通である。
日比谷側の地上出入口の一部は、千代田線二重橋前駅の出口と共用している。また、2007年に行幸地下通路が完成し、東京駅へ地下道経由でアクセスすることができる。
乗り換え各線が帝都高速度交通営団(営団地下鉄)だった時代は駅到着時の放送で「営団地下鉄線はお乗り換えです」と放送されていたが、東京メトロ発足後は「東西線、千代田線、丸ノ内線、半蔵門線はお乗り換えです」と路線名を案内するようになった。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1 | 都営三田線 | 日比谷・白金高輪・目黒・東急線方面 |
2 | 都営三田線 | 水道橋・巣鴨・西高島平方面 |
利用状況[編集]
- 東京メトロ - 2013年度の一日平均乗降人員は288,037人である[* 1]。東京メトロの駅全体では池袋駅に次ぐ第2位であるが、この値には東京メトロ線内の乗換人員を含まない。
- 東京メトロ線内の乗換人員を含んだ、2012年度の路線別一日平均乗降人員は以下のとおりで、4路線を合算した一日平均乗降人員は762,716人である[* 2]。
- 丸ノ内線:150,104人 - 同線内では池袋駅、新宿駅、赤坂見附駅、東京駅に次ぐ第5位。
- 東西線:263,108人 - 同線内では西船橋駅に次ぐ第2位。
- 千代田線:194,064人 - 同線内では綾瀬駅、北千住駅、代々木上原駅に次ぐ第4位。
- 半蔵門線:155,440人 - 同線内では渋谷駅、表参道駅に次ぐ第3位。
- 東京メトロ線内の乗換人員を含んだ、2012年度の路線別一日平均乗降人員は以下のとおりで、4路線を合算した一日平均乗降人員は762,716人である[* 2]。
- 東京都交通局 - 2012年度の一日平均乗降人員は82,960人(乗車人員:41,143人、降車人員:41,817人)である[* 3]。
年度別一日平均乗降人員[編集]
各年度の一日平均乗降人員は下表のとおりである。
- 東京メトロの値には、東京メトロ線内の乗換人員を含まない。
年度 | 営団 / 東京メトロ | 都営地下鉄[* 4] |
---|---|---|
1999年(平成11年) | 296,354 | |
2000年(平成12年) | 287,714 | |
2001年(平成13年) | 277,422 | |
2002年(平成14年) | 270,486 | |
2003年(平成15年) | 268,462 | 70,407 |
2004年(平成16年) | 269,977 | 71,154 |
2005年(平成17年) | 274,843 | 73,147 |
2006年(平成18年) | 279,061 | 75,518 |
2007年(平成19年) | 294,236 | 79,093 |
2008年(平成20年) | 292,849 | 81,341 |
2009年(平成21年) | 280,381 | 80,846 |
2010年(平成22年) | 274,618 | 80,087 |
2011年(平成23年) | [* 1] 269,848 | 79,234 |
2012年(平成24年) | [* 1] 277,336 | [* 3] 82,960 |
2013年(平成25年) | [* 1] 288,037 |
年度別一日平均乗車人員(1956年 - 2000年)[編集]
各年度の一日平均乗車人員は下表のとおりである。
- 1966年度、1967年度と1976年度以降の丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線の値には、東京メトロ線内の乗換人員を含まない。
年度 | 営団 | 都営地下鉄 | |||
---|---|---|---|---|---|
丸ノ内線 | 東西線 | 千代田線 | 半蔵門線 | ||
1956年(昭和31年) | [備考 1] 4,378 | 未開業 | 未開業 | 未開業 | 未開業 |
1957年(昭和32年) | 5,840 | ||||
1958年(昭和33年) | 11,833 | ||||
1959年(昭和34年) | 19,309 | ||||
1960年(昭和35年) | 21,169 | ||||
1961年(昭和36年) | 26,460 | ||||
1962年(昭和37年) | 29,784 | ||||
1963年(昭和38年) | 33,372 | ||||
1964年(昭和39年) | 37,736 | ||||
1965年(昭和40年) | 37,863 | ||||
1966年(昭和41年) | 35,074 | [備考 2] 12,882 | |||
1967年(昭和42年) | 35,145 | 20,082 | |||
1968年(昭和43年) | 60,476 | 51,546 | |||
1969年(昭和44年) | 69,272 | 72,333 | [備考 3] 15,915 | ||
1970年(昭和45年) | 77,918 | 87,992 | 20,690 | ||
1971年(昭和46年) | 75,579 | 98,549 | 38,538 | ||
1972年(昭和47年) | 72,381 | 102,362 | 44,518 | [備考 4] 11,702 | |
1973年(昭和48年) | 67,277 | 100,036 | 51,542 | 17,315 | |
1974年(昭和49年) | 58,348 | 24,115 | |||
1975年(昭和50年) | 130,005 | 27,186 | |||
1976年(昭和51年) | 39,153 | 60,200 | 34,858 | 30,099 | |
1977年(昭和52年) | 38,175 | 62,148 | 38,819 | 32,710 | |
1978年(昭和53年) | 35,542 | 61,205 | 41,701 | 32,849 | |
1979年(昭和54年) | 35,842 | 61,866 | 44,423 | 33,235 | |
1980年(昭和55年) | 35,008 | 61,934 | 45,340 | 33,899 | |
1981年(昭和56年) | 34,838 | 62,636 | 45,214 | 35,222 | |
1982年(昭和57年) | 34,644 | 62,893 | 45,592 | 36,532 | |
1983年(昭和58年) | 35,014 | 65,708 | 45,811 | 39,678 | |
1984年(昭和59年) | 34,644 | 68,110 | 47,186 | 37,482 | |
1985年(昭和60年) | 35,414 | 68,784 | 48,121 | 37,490 | |
1986年(昭和61年) | 36,047 | 70,742 | 49,247 | 38,375 | |
1987年(昭和62年) | 36,022 | 73,366 | 49,415 | 39,128 | |
1988年(昭和63年) | 36,811 | 75,603 | 48,830 | [備考 5] 5,800 | 39,436 |
1989年(平成元年) | 34,337 | 74,348 | 45,096 | 7,953 | 37,011 |
1990年(平成 | 2年)33,729 | 73,093 | 45,441 | 9,964 | 37,211 |
1991年(平成 | 3年)33,691 | 75,000 | 44,732 | 11,623 | 37,609 |
1992年(平成 | 4年)33,222 | 76,737 | 44,490 | 12,515 | 17,940 |
1993年(平成 | 5年)32,121 | 77,677 | 43,510 | 12,468 | 36,995 |
1994年(平成 | 6年)30,786 | 75,655 | 42,033 | 12,575 | 36,460 |
1995年(平成 | 7年)29,850 | 73,344 | 40,577 | 12,454 | 35,033 |
1996年(平成 | 8年)29,707 | 72,786 | 39,115 | 12,608 | 34,249 |
1997年(平成 | 9年)27,989 | 72,956 | 38,101 | 12,241 | 33,981 |
1998年(平成10年) | 28,241 | 73,674 | 38,638 | 12,608 | 34,452 |
1999年(平成11年) | 26,852 | 71,948 | 37,093 | 12,536 | 33,150 |
2000年(平成12年) | 26,690 | 71,000 | 34,795 | 12,071 | 33,773 |
年度別一日平均乗車人員(2001年以降)[編集]
年度 | 営団 / 東京メトロ | 都営地下鉄 | |||
---|---|---|---|---|---|
丸ノ内線 | 東西線 | 千代田線 | 半蔵門線 | ||
2001年(平成13年) | 26,227 | 68,882 | 33,438 | 11,805 | 34,036 |
2002年(平成14年) | 24,622 | 67,474 | 32,055 | 11,945 | 34,584 |
2003年(平成15年) | 24,855 | 66,257 | 29,404 | 14,213 | 34,437 |
2004年(平成16年) | 27,104 | 67,129 | 27,378 | 14,874 | 34,834 |
2005年(平成17年) | 26,918 | 68,468 | 27,885 | 15,548 | 35,805 |
2006年(平成18年) | 25,367 | 69,510 | 29,852 | 16,167 | 36,976 |
2007年(平成19年) | 24,238 | 73,604 | 32,730 | 17,281 | 39,037 |
2008年(平成20年) | 22,658 | 73,838 | 33,458 | 16,882 | 40,160 |
2009年(平成21年) | 20,677 | 71,214 | 32,622 | 16,263 | 40,024 |
2010年(平成22年) | 19,230 | 71,085 | 31,877 | 15,964 | 39,701 |
2011年(平成23年) | 18,852 | 70,000 | 31,397 | 15,901 | 39,302 |
2012年(平成24年) | 41,143 |
- 備考
- 利用状況の出典
駅周辺[編集]
大手町 (千代田区) も参照 駅周辺には大手銀行や商社・マスメディアなどの本部・本社およびその業界団体などが立地し、日本経済の中枢部である。
バス路線[編集]
神田橋(C1・C2出口付近)
大手町(C8・C9出口付近)
- 東43:荒川土手行・江北駅行/東京駅丸の内北口行
丸の内一丁目(B2出口付近)
- 東20・東22:東京駅丸の内北口行
呉服橋(B6・B7出口付近)
東京サンケイビル(A4出口付近)・経団連会館・JAビル(C2出口付近)・読売新聞(C3出口付近)
パレスホテル
その他[編集]
- 自社の駅では接続しないJR中央・総武緩行線と常磐緩行線の列車が、相互乗り入れ先である当駅において連絡している。このような例は当駅が初めてである[3]。
- 全国の鉄道駅で利用されているサインシステム向けの書体「ゴシック4550」は、もともと当駅のために設計された書体であった。現在はサインの置き換えによって当駅から姿を消している。
隣の駅[編集]
※当駅に停車し、千代田線から小田急線へ直通する特急ロマンスカー「メトロはこね」「メトロさがみ」「メトロホームウェイ」の隣の停車駅は、各列車記事を参照のこと。なお、小田急線方面は乗車のみ、北千住行きは降車のみ取り扱う。
脚注[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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