「11代目市川海老蔵暴行事件」の版間の差分
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十一代目市川海老蔵暴行事件(じゅういちだいめ いちかわえびぞう ぼうこうじけん)は、2010年11月25日に十一代目市川海老蔵が元関東連合の伊藤リオンに暴行された事件である。
以下、暴行の被害者である当代海老蔵を「海老蔵」と表記する。
事件の経緯[編集]
- 2010年11月25日
- 2010年11月29日 - 警視庁は元関東連合伊藤リオンの逮捕状を取った。また同日に海老蔵が顔面整復手術を行った。
- 2010年12月7日 - 海老蔵が記者会見を行う。この席上で無期限の歌舞伎出演自粛が発表された。
- 2010年12月8日 - 13日ぶりに海老蔵が自宅に帰宅。その後妻麻央も帰宅し麻央は自宅前に集まっている報道陣に謝罪をした。
- 2010年12月10日 - 伊藤リオンが逮捕、午後9時頃に身柄が目黒警察署に移された。
- 2010年12月16日 - 東京高等裁判所にある司法記者クラブで予定されていた、石元の記者会見が、「取材申し込みが殺到して会場の混乱が避けられない」との判断で中止された。
- 2010年12月28日 - 海老蔵が再度記者会見を開き、当事件の示談が成立したことを発表した。
- 2011年2月19日 - 伊藤に対する第1回公判。
- 2011年2月21日 - 伊藤が保釈される。
- 2011年3月14日 - 伊藤に対し、懲役1年4月の実刑判決。
ケガの程度[編集]
海老蔵のケガは左頬陥没骨折、前歯の損傷、左目内出血、鼻、顔全体の腫れなど顔面の大けが。
その後、会見に臨んだ際、整復の痕はほとんど見られなかったが、骨が5つに割れしびれがあるという。左目は充血していた。会見では自身の症状を「前頭部左側頭部打撲、左上顎骨粉砕陥没骨折。それによる三叉神経の知覚障害と上顎洞血腫、左眼球打撲による結膜下出血。2本の前歯の骨折。内臓打撲による血尿などの全身多発外傷で全治2カ月と診断されました」と話した。
吉祥寺セントラルクリニックの矢端正克院長は、新聞社の取材に対し、入院中のテレビ画像を見て、「ベンチを持ち上げたり、本を読んだりする一連の動きから脳の損傷がなかったようです。顔面へのダメージがそんなにひどくなかったのではないでしょうか」と分析し、また、退院後の記者会見を見て、「万全を期すため形成外科、眼科、脳外科などと連動し、難易度の高い口内からメスを入れたようだ」と指摘している。
詳細[編集]
2010年11月24日、海老蔵は午後11時ごろから歌舞伎役者の仲間らと飲食していた。その後日付が変わった25日明け方に知人たちと別れて独りで飲んでいたところ、石元ら数人とトラブルになり、殴られたとみられる。海老蔵は「飲食店で知り合った仲間と飲んでいて、その後酔いつぶれた人を介抱していたらいきなり殴られた」としているが、その後の報道などで、テキーラを灰皿に注いで飲ませようとしたり、髪を引っ張る、頭を叩くなどの行為に及んだとする証言が浮上している。また、海老蔵が「俺は人間国宝だ」などと暴言を吐いていたという報道もあったが、海老蔵本人は否定している。
伊藤は海老蔵が石元に対する頭突きに対応した過剰防衛を主張したが、裁判所は「被害者の行動が犯行を誘引したことも否定できない」と海老蔵の落ち度を認めたが「状況から(被害者による)頭突きを認めることは困難」とした上で「仮に頭突きされたためだったとしても、被害者がさらに攻撃を加えようとした事実はない」として過剰防衛を否定し、さらに暴行の程度について「被害者に相当量の出血があり、意識不明に陥った場合は窒息死する可能性もある、危険な犯行だった」と認定した。
事件の影響[編集]
- 京都南座で行われる予定だった、吉例顔見世興行は降板となり六代目片岡愛之助と十五代目片岡仁左衛門が代役を務めた。
- 2011年1月3日から公演される『初春花形歌舞伎』は「身体的に大丈夫だから興行ができるとはいかなくなってきた」と休演を示唆していたが、記者会見後、松竹側から正式に公演は中止と発表された。代替公演として「坂東玉三郎特別公演」が発表された。
- 海老蔵が出演していたヤマキだし・めんつゆのCMとピップのCM放送は中止・打ち切りとなり、伊藤園のCMも映像が削除され、降板となった。