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2010年8月19日 (木) 03:55時点における最新版
EC番号(酵素番号、Enzyme Commission numbers)は、酵素を整理すべく反応形式に従ってECに続く4組の数字で表したもので、国際生化学連合(現在の国際生化学分子生物学連合)の酵素委員会が1916年に作った。
分類と命名法[編集]
EC番号は酵素の系統的分類と関係が深い。また分類基準に共通項が存在するため、系統的命名法とEC番号とは少なからず対応関係を見出すことができる。
EC番号の分類基準は酵素の特性である反応特異性と基質特異性の違いにより区分されている。言い換えると、酵素反応の種類(反応特異性の違いを意味する)と基質の種類(基質特異性の違いを意味する)とで分類した番号である。
最初の数字が1であれば酸化還元酵素(オキシドレダクターゼ)で、2であれば転移酵素(トランスフェラーゼ)、3であれば、加水分解酵素(ヒドロラーゼ)、4であれば除去付加酵素(リアーゼ)、5であれば異性化酵素(イソメラーゼ)、6であれば合成酵素(リガーゼ、エピメラーゼ、ムターゼ、ラセマーゼ)となる。
さらに細かい反応特異性の違いや基質の違いにより番号が割り振られてゆく。分類は階層的でありECの接頭辞にピリオドで区切った続けた4個の番号 "EC X.X.X.X" (Xは数字)による表記がなされる。反応物質が二つ以上あるときはコロンで結ぶ場合もある。
- EC 1.X.X.X — オキシドレダクターゼ(酸化還元酵素)、酸化還元反応を触媒
- /1を参照
- EC 2.X.X.X — トランスフェラーゼ(転移酵素)、原子団(官能基など)をある分子から別の分子へ転移する
- /2を参照
- EC 3.X.X.X — ヒドロラーゼ(加水分解酵素)、加水分解反応を触媒
- /3を参照
- EC 4.X.X.X — リアーゼ(脱離酵素)、原子団を二重結合あるいは、結合の解離の触媒
- /4を参照
- EC 5.X.X.X — イソメラーゼ(異性化酵素)、分子の異性体を作る
- /5を参照
- EC 6.X.X.X — リガーゼ(合成酵素)、ATPの加水分解エネルギーを利用して、2つの分子を結合させる
- /6を参照
全ての酵素についてこの番号が割り振られており、現在約 3,000 種類ほどの反応が見つかっている。またある活性を担う酵素が他の活性を有することも多く、ATPアーゼなどはATP加水分解反応のほかにタンパク質の加水分解反応への活性も持っている。
またEC番号は酵素を特定するのではなく、同じ基質に同じ反応で作用する酵素グループに対してEC番号が割り当てられることになる。つまりアイソザイムは同じEC番号を持つ。
命名法[編集]
酵素の名前は国際生化学連合の酵素委員会によって命名される際に、同時にEC番号が与えられる。酵素の名称には「常用名」と「系統名」が付される。常用名と系統名の違いについて例をあげながら説明する:
(例)次の酵素は全く同じ酵素(EC番号=EC 1.1.1.1)
- 系統名 — アルコール:NAD+ オキシドレダクターゼ(酸化還元酵素)
- 常用名 — アルコールデヒドロゲナーゼ(脱水素酵素)
系統名は、基質分子の名称(複数の場合は併記)と反応の名称を連結して命名される。系統名における反応の名称には規制があり、原則とし下記のいずれかが使用される:
常用名も、基本的には系統名と同じ規則で命名されるが、基質の一部を省略して短縮されたりしている。また、命名規則に従わない酵素も多く、DNAポリメラーゼなどはそのひとつである。
古くに発見され命名された酵素については、上述の規則ではなく当時の名称がそのまま使用されている。
などがこれにあたる。
以下のサブページにに、EC番号と酵素名の対応を示す。
- EC 1.X.X.X /1を参照
- EC 2.X.X.X /2を参照
- EC 3.X.X.X /3を参照
- EC 4.X.X.X /4を参照
- EC 5.X.X.X /5を参照
- EC 6.X.X.X /6を参照
外部リンク[編集]
このページはウィキペディア日本語版のコンテンツ・EC番号を利用して作成されています。変更履歴はこちらです。 |