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'''郭 炳清'''(日本語読み：かく へいせい、本名：'''{{lang-zh|郭鶴麟}}'''、'''{{lang-en|William Kuok}}'''、生年不詳-[[1953年]]10月)は、[[シンガポール]]の[[共産主義者]]。1945年に[[マラヤ共産党|マラヤ共産党（MCP）]]に入党し、[[伍天旺]]を補佐、英文の宣伝物等を担当した。1948年の{{仮リンク|マラヤ危機|en|Malayan Emergency}}でジャングルに潜伏し、1953年に死去。[[ハン・スーイン]]の小説"[[:en:And the Rain My Drink|And the Rain My Drink]]"の「無名の英雄セン同志」のモデルとなった。

== 経歴 ==
=== 生い立ち ===
[[ジョホール・バル]]で、郭欽鑑（Kuok Keng Kang）と鄭格如（Tang）夫人の3人兄弟の末子として生まれる{{Sfn|Sia|1994|p=74}}{{Sfn|リー|1987|p=137}}。ウィリアム、ウィリーと呼ばれていた{{Sfn|リー|1987|p=137}}。

長兄フィリップ（郭鶴挙）は駐[[オランダ]]・[[マレーシア]]大使を務め、次兄[[ロバート・クオック|ロバート（郭鶴年）]]は砂糖、ゴム、船舶業を営む富豪だった{{Sfn|Sia|1994|p=74}}{{Sfn|リー|1987|p=137}}。郭は[[左翼]]思想のため家中で異端視されていた{{Sfn|リー|1987|p=137}}。

=== MCP入党 ===
1945年に[[マラヤ共産党|マラヤ共産党（MCP）]]に入党{{Sfn|リー|1987|p=137}}。

『[[ザ・ストレーツ・タイムズ|ストレーツ・タイムズ]]』に勤務しながら{{仮リンク|クイーン街 (シンガポール)|label=シンガポール・クイーン街|en|Queen Street, Singapore}}のMCP本部で非常勤で働き、友人だった[[伍天旺]]を補佐{{Sfn|リー|1987|p=137}}。

郭は[[英語]]教育を受けており、党が発行する英文パンフレットの大半を受け持ち、『デモクラット』紙<ref>MCPの声明文を掲載したり、[[共産主義]]や[[ソ連]]の生活に関する記事を掲載したりしていた{{Harv|リー|1987|p=137}}。</ref>の編集も担当していた{{Sfn|リー|1987|p=137}}。

=== 死去 ===
1948年6月の緊急事態宣言、同年7月のMCPに対する活動禁止令（{{仮リンク|マラヤ危機|en|Malayan Emergency}}）の後、父から海外留学を勧められたがこれを断わり、ジャングルに潜伏{{Sfn|リー|1987|p=143}}。

1953年10月、[[パハン州]]で人に襲われ死亡した{{Sfn|リー|1987|p=143}}。

== 関連作品 ==
* [[ハン・スーイン]]の小説"[[:en:And the Rain My Drink|And the Rain My Drink]]"の「無名の英雄セン同志」のモデルとなった{{Sfn|リー|1987|p=143}}。

==付録==
=== 脚注 ===
{{Reflist|20em}}

=== 参考文献 ===
*{{Aya|Sia|year=1994}} Irene Sia「第3章 郭鶴年（Robert Kuok Hock Nien）‐大班（Taipan）株式会社」原不二夫（編）『マレーシアにおける企業グループの形成と再編』〈ASEAN等現地研究シリーズ 23〉アジア経済研究所、ISBN 4258200239、pp.73-94
*{{Aya|リー|year=1987}} リー・クーンチョイ（著）花野敏彦（訳）『南洋華人‐国を求めて』サイマル出版会、ISBN 4377307339

{{デフォルトソート:かく へいせい}}
[[Category:生年不明]]
[[Category:シンガポールの人物]]
[[Category:東南アジアの社会主義の人物]]
[[Category:共産主義者]]
[[Category:中国系マレーシア人]]
[[Category:ジョホールバル出身の人物]]
[[Category:1953年没]]