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'''荻野 久作'''（'''おぎの きゅうさく'''、[[1882年]][[3月25日]] - [[1975年]][[1月1日]]）は[[産婦人科]]医、[[博士 (医学)|医学博士]]である。

==経歴==
[[愛知県]][[八名郡]]下川村（現・[[豊橋市]]下条（げじょう）東町）出身。父の姓は中村だが、[[1901年]]に荻野忍の[[養子]]となり、荻野姓となる。旧制愛知第四中学校（現・[[愛知県立時習館高等学校|時習館高校]]）、[[日本学園中学校・高等学校|日本中学]]、[[第一高等学校 (旧制) |一高]]などを経て[[1909年]]に[[東京帝国大学]][[医学部]]を卒業。しばらく同大病院で勤務した後[[1912年]]に[[新潟市]]の竹山病院産婦人科部長に就任するとともに[[新潟大学]]で研究を続ける。[[新潟市]]名誉市民。

不妊や多産に苦しむ新潟の女性を目にし、当時解明されていなかった排卵時期の研究を行う。3年の歳月をかけ[[1924年]]、論文「排卵ノ時期、黄体ト子宮粘膜ノ周期的変化トノ関係、子宮粘膜ノ周期的変化ノ周期及ビ受胎胎日二就テ」を完成させ「日本婦人科学会雑誌」に発表した。しかし日本の学界に認められず、[[ドイツ]]に渡り6年後の[[1930年]][[2月22日]]に現地の学会誌に発表される。その後日本婦人科学会雑誌第19巻6号に掲載された。

ところが[[オーストリア]]人のヘルマン・クナウス（[[:de:Hermann Knaus|Hermann Knaus]]）が久作の手法の目的を逆転させて[[避妊]]法として使うことを提唱する。これは当時から避妊法としては他の手段と比べて非常に不確実な手法であることがわかっていたので久作は反対意見を表明する。しかし不本意にもこの避妊法は後に[[避妊#オギノ式|オギノ式]]と呼ばれるようになる。もっと確実な避妊法があるにもかかわらず自身の学説を安易な避妊法として使い、結果として望まない[[妊娠]]をして[[人工妊娠中絶]]により失われる命のあることに久作は憤りを感じていた。そして、むしろ不妊治療に役立てて欲しいと主張した。

[[新潟市]]の自宅前の通りは、その功績を讃え「オギノ通り」と名づけられている。

== 関連項目 ==
*[[法王庁の避妊法]]

== 外部リンク ==
*[http://www.lib.niigata-u.ac.jp/Bunkan/ogino1.html 新潟市名誉市民 荻野久作博士]
*[http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2006_07.html#02 生まれくる命  そして母のために ～荻野久作の受胎期発見～]

[[Category:日本の医学者|おきの きゆうさく]]
[[Category:性の研究者|おきの きゆうさく]]
[[Category:愛知県出身の人物|おきの きゆうさく]]
[[Category:1882年生|おきの きゆうさく]]
[[Category:1975年没|おきの きゆうさく]]
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