座敷のソースを表示

{{出典の明記|date=2011年10月}}

'''座敷'''（ざしき）は、[[日本]]における[[居住]][[空間]]の呼称の一つであり、以下に示すような複数の語義がある。

# 「座敷」は本来「座具（即ち畳）を敷いた部屋」を意味していたが、[[鎌倉時代]]中期に[[鎌倉]]における上層[[武家]]住宅で、客を迎え入れて[[宴会|酒宴]]などを開く[[部屋]]を指すようになった。その後、座敷を中心とする住宅が普及し、そのような住宅の建築様式は[[書院造]]と呼ぶ。つまり、座敷は書院造の基本空間である。[[近代#アジア|近代]]になると[[洋室]]との比較から[[和室]]と呼ばれるようになる。→「[[書院造#書院造の普及]]」も参照のこと。
# 近現代の一般住宅で、一番よい和室に対して当てられる語。日当たりや風通しが良く、[[床の間]]が設けられていることもある。[[冠婚葬祭]]などの儀礼や改まった[[年中行事]]の場として用いられるほか、[[接客業|客を接待]]したり、宿泊させることも多い。
# [[飲食店]]や[[宿泊施設]]などで、酒宴を行うために設けられている大きな和室。
# [[芸妓]]の仕事。[[宴会]]に呼ばれて[[歌舞]][[音曲]]を催したり、接客をすること。「お座敷がかかる」などと用いられる。また、[[江戸時代]]中期以後は男女の密会のために座敷を提供するのを業とする家を「貸座敷」と呼んでいたが、明治時代には遊女屋の公式名称となった<ref>[https://kotobank.jp/word/%E8%B2%B8%E5%BA%A7%E6%95%B7-462048　貸（し）座敷（読み）カシザシキ]コトバンク</ref>。

== 概要 ==
{{節スタブ}}<!--※建築分野などで記すべきことは幾らでもあるはずです。-->

=== 表座敷と奥座敷 ===
[[客間]]として使う「座敷」と、もっぱら[[家族]]が起居するための奥まった「座敷」とを区別するためには、前者を「'''表座敷'''（おもてざしき）」、後者を「'''奥座敷'''（おくざしき）」と呼ぶ。また、[[換喩]]表現としては、「表[[玄関]]」という語があるために「表座敷」はあまり用いられないが、「奥座敷」は繁華地に近接する[[リゾート]]地を指す語として用いられる（なお、多くの場合、[[和風]]のリゾートであり、和風リゾートの多くは[[温泉街]]であるが、必ずしもその限りではない）。
{{Main|奥座敷}}

== 関連語・関連事象 ==
=== 座敷牢 ===
: ''別項「'''[[座敷牢]]'''」を参照''

=== 座興 ===
'''座興'''（ざきょう）とは、宴会などで、その場を愉快なものにする目的をもって行う[[遊び|遊戯]]や[[芸能]]のことである（用例「 － として[[隠し芸]]を披露する」）が、ここでの「座」は「座敷」と関連が深い。また、第2には、その場限りのちょっとした[[遊び|戯れ]]を意味する（用例「その場の － にすぎない」）。

{{Anchors|座敷芸|幇間}}酒宴の席などで行う座興は'''座敷芸'''（ざしきげい）と呼ばれ、日本の[[伝統芸能]]の一種である。

座敷芸などで宴席の客を楽しませる職業および職業人は、'''太鼓持ち'''とも[[通称|俗称]]される'''[[幇間]]'''であり、著名な幇間としては、[[曽呂利新左衛門]]（[[落語家]]）、[[英一蝶]]（[[絵師]]）、[[悠玄亭玉介]]（[[芸人]]）のほか、[[正岡子規]]（[[俳句|俳人]]・[[歌人]]）が知られている。

=== お座敷唄 ===
'''お座敷唄'''（おざしきうた）とは、[[長唄]]・[[端唄]]・[[小唄]]・[[上方歌]]など、[[三味線]]の伴奏で歌われる俗曲のことである。[[歌舞伎]]のなかの[[舞踊]]曲や、[[清元節]]などを起源として、[[大御所時代|文化文政]]（[[1803年|1803]]- [[1830年]]）の頃から盛んになったといわれている。[[芸妓]]や[[遊女]]がお座敷で歌ったほか、[[庶民]]の間にも流行した。

日本の[[歌謡曲]]（[[流行歌]]）の起源については、[[川上音二郎]]などの[[演歌|演説歌（演歌）]]とする説が有力であるが、[[昭和]]初期、[[レコード会社]]が次々にでき、それぞれの会社所属の[[歌手]]が名乗りを挙げたとき、[[徳山たまき|徳山璉]]、[[佐藤千夜子]]、[[藤山一郎]]、[[淡谷のり子]]などといった[[声楽]]出身の歌手に混じって、[[藤本二三吉]]、[[小唄勝太郎]]、[[市丸]]、[[赤坂小梅]]、[[美ち奴]]などの芸妓出身の歌手（[[うぐいす芸者歌手|鶯芸者]]）も多く出ており、お座敷唄の流れを引く流行歌がかなりあった。
とくに[[1950年]]（昭和25年）頃からは、[[朝鮮戦争]]がらみの好景気で、日本全国の[[料亭]]などが繁盛し、歌謡界でもそれにあやかるように、「お座敷唄」あるいは「'''お座敷ソング'''」と呼ばれる歌のレコードが数多く発売された。[[神楽坂はん子]]や[[久保幸江]]などの歌手がデビューし、『[[芸者ワルツ]]』や『[[トンコ節]]』などが一世を風靡した。

{{Main|お座敷唄}}<!--※本節の主要執筆者様（磯キリン様）へ：単独立項し、ここでは簡易解説に留めてください。-->

=== {{Anchors|座敷猫|座敷犬}}座敷猫と座敷犬 ===
屋内で飼育される[[ネコ|猫]]は'''座敷猫'''（ざしきねこ）と呼ばれることがある。[[日本猫]]の一種の[[三毛猫]]は、[[江戸時代]]から座敷猫として[[愛玩]]されてきたことで知られている。

散歩に出るとき以外屋内で飼育される[[イヌ|犬]]は、'''座敷犬'''（ざしきいぬ）と呼ばれる。犬は猫より大型・中型の[[品種]]が多く、昔から屋外で飼うのが通常であったため、屋内で飼育されていることを強調するために「座敷猫」以上に「座敷犬」はよく使われる語である。日本史上初の座敷犬は江戸時代の[[大奥]]や[[遊廓]]で特に女性に愛玩された[[狆]]であり、座敷犬の典型となっている。

[[現代 (時代区分)|現代]]では、本義で言う「座敷犬」同然の厚遇を享受しているような飼い犬は、たとえ洋室で飼われていたとしても、その境遇を含意して「座敷犬」と呼ばれることが多い（座敷猫も同様）。たいていの場合、座敷犬と言えば[[小型犬]]であるが、大型犬であろうとも室内で飼われる例が少なくない現代にあっては、その限りではない。

=== 座敷童子 ===
'''座敷童子'''（ざしきわらし）は、古来、住家にまつわる[[吉兆 (曖昧さ回避)|吉兆]]の[[精霊]]あるいは[[神 (神道)|神]]として、[[東北地方]]で信じられてきたものであるが、（昔の認識で言う）座敷があるような勢いのある[[家]]<ref>[[家系]]と家屋、両方の意。</ref>に取り付くわけではない。[[伝承]]にある話の順序から言えば、座敷童子が住み着くようになった家は[[運]]に恵まれるようになるため、やがては隆盛となって立派な屋敷も建てられるようになるのである。また、座敷童子が居所とするのは[[奥座敷]]であるともいわれる。
{{Main|座敷童子}}

== 脚注・出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 外部リンク ==
*[https://www.youtube.com/channel/UCh97UfJGKB0TwV0ep70uvVA/feed 上方座敷歌の研究]　[[京都市立芸術大学]]日本伝統音楽研究センター公式チャンネル

{{デフォルトソート:さしき}}
[[Category:日本の建築]]
<!--[[Category:音楽のジャンル]]
[[Category:日本の歌]]
[[Category:ペット]]-->
{{Architecture-stub}}
<!--{{Music-stub}}-->

[[en:Washitsu]]