ナディア・コマネチのソースを表示

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'''ナディア・エレーナ・コマネチ'''（{{lang|ro|Nadia Elena Comăneci}} {{IPA-ro|ˈnadi.a koməˈnet͡ʃʲ|-|Ro-Nadia Comăneci.ogg}}：[[1961年]][[11月12日]] - ）は、[[ルーマニア]]の女子[[体操競技|体操]]選手。1976年に行われた[[1976年モントリオールオリンピックの体操競技|モントリオールオリンピック]]で3個の金メダルを獲得した。コマネチはまた、この大会で体操競技選手として[[オリンピックの体操競技|オリンピック]]の舞台で初めて[[10点満点]]を獲得した。[[1980年モスクワオリンピック]]でも2個の金メダルを獲得した。コマネチは[[ソビエト連邦]]の[[オルガ・コルブト]]と並んで世界中で最も知られた体操競技選手となり、競技の人気を高めた<ref name="infoplease">{{Cite web|url=http://www.infoplease.com/ce6/society/A0822234.html|title=Gymnastics|accessdate=2009年8月8日|publisher=infoplease.com|year=2007|author=The Columbia Electronic Encyclopedia, 6th ed.}}</ref><ref name="boa">{{Cite web|url=http://www.olympics.org.uk/sporthistory.aspx?gt=S&sp=GA Gymnastics history|title=British Olympic Association|accessdate=2009年8月8日|publisher=British Olympic Association|year=2007|author=イギリスオリンピック委員会}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.cbc.ca/olympics/gymnastics/story/2008/05/14/f-olympics-womengymnastics-history.html |title=Munchkin leads European charge of gymnastics |publisher=[[CBCスポーツ]] |date=2008-06-03 |accessdate=2009-08-08}}</ref>。[[1993年]]に[[国際体操殿堂]]入りしている<ref>{{Cite web|url=http://www.ighof.com/inductees/1993_Nadia_Comaneci.php|title=Nadia Comaneci - The International Gymnastics Hall of Fame|publisher=国際体操殿堂|accessdate=2017-12-18|language=英語}}</ref>。

== 経歴 ==
=== モントリオールオリンピックでの活躍まで ===
コマネチは、ルーマニアのゲオルゲ・ゲオルギュ＝デジ市（現在の[[バカウ県]][[オネシュティ]]）で、ゲオルゲとシュテファニア＝アレキサンドリナ夫妻の下に生まれた<ref name="Fischer">{{cite web |url=http://www.gymn.ca/gymnasticgreats/wag/comaneci.htm |title=Whatever Happened to Nadia Comaneci? |author=Barbara Fisher and Jennifer Isbister publisher=Gymnastics Greats.com |year=2003 |accessdate=2009-08-08 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20100528004353/http://www.gymn.ca/gymnasticgreats/wag/comaneci.htm |archivedate=2010年5月28日 |deadlinkdate=2019年2月 }}</ref><ref>Letters to a Young Gymnast. Comaneci, Nadia. 2004, Basic Books. ISBN 0465012760 pg.</ref>。ナディアという名前は、ある[[ロシア]]の映画のヒロインである、ナジェージュダ（Nadezhda, [[ロシア語]]：{{lang|ru|[[wikt:надежда|Надежда]]}}, 「希望」という意味、愛称はNadia ({{lang|ru|Надя}})）にちなんだものである。

6歳の時に名コーチ[[カーロイ・ベーラ|ベラ・カロリー]]に見出され、英才教育を受けた<ref>{{cite web |url=http://www.gymn-forum.com/Articles/Misc-Comaneci_YA.html |title=Olympic Champion Nadia Comaneci |publisher=Young Athlete |year=1978 |month=August |accessdate=2009-08-08 }}{{リンク切れ|date=2019年2月 |bot=InternetArchiveBot }}</ref><ref>Letters to a Young Gymnast. Comaneci, Nadia. 2004, Basic Books. ISBN 0465012760 pg. 17-19</ref><ref name="si">{{cite web|url=http://vault.sportsillustrated.cnn.com/vault/article/magazine/MAG1091387/2/index.htm |title=Nadia Awed Ya |author=Frank Deford |publisher=[[スポーツ・イラストレイテッド]] |date=1976-08-02 |accessdate=2009-08-08}}</ref>。1969年には国内選手権で13位に入った。

コマネチは9歳でルーマニアのジュニア選手権を制覇し、1971年には初の国際大会となる[[ユーゴスラビア]]チームとの大会に出場し団体と個人総合で優勝を果たした。[[1975年]]に[[ノルウェー]]の[[シーエン]]で行われたヨーロッパ体操選手権で種目別の[[ゆか]]で銀メダルとなったのを除き個人総合、種目別全てで金メダルを獲得するなど、幼いときから数々のタイトルを獲得してきた。プレオリンピック大会として[[モントリオール]]で開かれた大会でコマネチは個人総合と[[平均台]]で金メダル、[[跳馬]]、ゆか、[[段違い平行棒]]では[[ネリー・キム]]に次いで銀メダルとなった。1976年3月に[[ニューヨーク]]の[[マディソン・スクエア・ガーデン]]で行われたアメリカンカップの跳馬で[[10点満点]]を出し、日本で行われた[[豊田国際体操競技大会|中日カップ]]でも跳馬と段違い平行棒で10点満点を出した<ref>{{cite web|url=http://www.gymn-forum.net/Results/CCup/Women/1976.html |title=1976 Chunichi Cup |publisher=Gymn Forum |accessdate=2009-08-08}}</ref>。
同年14歳で参加した[[1976年モントリオールオリンピック|モントリオールオリンピック]]で、段違い平行棒と平均台の演技で[[近代オリンピック]]史上初めての10点満点を出し、個人総合と併せて[[金メダル]]3個、団体で銀メダル、ゆかで銅メダルを獲得した。この時オリンピックを運営する[[国際オリンピック委員会|IOC]]や審判団は体操競技で実際に満点が出ることを想定していなかったため（当時は9.99までしか採点掲示板に表示できなかった）、掲示板には1.00点と表示された<ref name="uk">{{cite web |url=http://www.olympic.org/upload/news/olympic_review/review_2005628172259_UK.pdf |title=PERFECT 10 |format=PDF |accessdate=2009-08-08 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20080627102550/http://www.olympic.org/upload/news/olympic_review/review_2005628172259_UK.pdf |archivedate=2008年6月27日 |deadurldate=2017年9月 }}</ref>。コマネチは個人総合で優勝した初のルーマニア選手となると共に史上最年少<ref>なお、当時は14歳以上でオリンピックに出場可能だったが、現在は出場年齢16歳以上でなければいけないため今後もこの記録が破られる可能性は低い。</ref>での個人総合優勝を果たした。[[純白]]の[[レオタード]]が似合う可憐な容姿や見事な技が観衆を魅了し、「'''白い妖精'''」と呼ばれた<ref>この『白い妖精』のキャッチフレーズを最初につけたのは、モントリオールオリンピック女子体操を実況した[[向坂松彦]]（当時・[[日本放送協会]][[アナウンサー]]）であった。</ref>。帰国したコマネチは[[ニコラエ・チャウシェスク]][[ルーマニアの大統領|大統領]]から[[勲章]]を授与された。

米[[アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー|ABC]]のモントリオールオリンピック中継でコマネチが登場する際に使われた『[[:en:Nadia's Theme|妖精コマネチのテーマ]]』（バリー・デ・ヴォーゾン&ペリー・ボトキン・ジュニア）がヒットした。元々この曲は五輪やコマネチのために書かれたものではなく、[[1971年]]に公開された映画『[[動物と子供たちの詩]]』（[[:en:Bless the Beasts and Children (film)|Bless the Beasts and Children]]）のサウンドトラック『[[:en:Bless the Beasts and Children (soundtrack)|Bless the Beasts and Children]]』に収録されていた楽曲（本来のタイトルは「Cotton's Dream」）でありアメリカの[[昼ドラ]]、[[ヤング・アンド・ザ・レストレス]]のテーマソングにも使われていた。コマネチがこの曲を使って演技することはなかった<ref>{{cite web|url=http://www.olympic.org/uk/athletes/profiles/bio_uk.asp?PAR_I_ID=44503 |title=NADIA COMANECI The Perfect 10 |publisher=[[国際オリンピック委員会]] |accessdate=2009-08-08}}</ref>。コマネチがゆかの演技で使用した曲は[[:en:Yes Sir, That's My Baby|Yes Sir, That's My Baby]]と[[:en:Jump In The Line (Shake, Senora)|Jump In The Line]]をピアノにアレンジしたものであった。

コマネチは[[UPI通信社]]が選ぶ年間最優秀女子スポーツ選手に1975年、1976年と2年連続で選出されている<ref>{{cite web |url=http://www.hickoksports.com/history/upiaoy.shtml |title=UPI International Athletes of the Year |publisher=hickoksports.com |accessdate=2009-08-08 |archiveurl=http://webarchive.loc.gov/all/20020223002927/http://www.hickoksports.com/history/upiaoy.shtml |archivedate=2002年2月23日 |deadlinkdate=2019年2月 }}</ref>。また[[AP通信社]]が選ぶ最優秀女子スポーツ選手にも1976年に選出された<ref>{{cite web |url=http://encarta.msn.com/media_701500051_761551983_-1_1/Associated_Press_Athletes_of_the_Year.html |title=Assosiated Press Athletes of the Year |publisher=encarta.msn.com |accessdate=2009-08-08 |archiveurl=https://www.webcitation.org/5kx7iDzto?url=http://encarta.msn.com/media_701500051_761551983_-1_1/Associated_Press_Athletes_of_the_Year.html |archivedate=2009年11月1日 |deadurldate=2017年9月 }}</ref>。

=== その後の現役生活 ===
1977年のヨーロッパ体操競技選手権でコマネチは2つのメダルを獲得したが、[[ソビエト連邦|ソ連]]に有利なように採点がされたとチャウシェスク大統領は怒り、ルーマニアチームは大統領専用機での帰国を命じられた。この出来事の後、カロリーコーチは代表チームのコーチを辞任させられ、[[デヴァ]]で新たな選手の発掘を行うこととなり、コマネチは[[ブカレスト]]に移って体操を続けることとなった<ref name="Fischer"/>。両親の離婚や練習環境の変化による[[ストレス (生体)|ストレス]]で1978年に[[フランス]]の[[ストラスブール]]で開かれた[[世界体操競技選手権]]に体重が増えすぎて体形が崩れて姿を現した。段違い平行棒で落下したコマネチは[[エレナ・ムヒナ]]、[[ネリー・キム]]、[[ナタリア・シャポシュニコワ]]に敗れて4位となり平均台でのみ金メダルを獲得した。大会終了後コマネチはデヴァにいるカロリーコーチの指導を再び受ける許可をもらい<ref>Letters to a Young Gymnast. Comaneci, Nadia. 2004, Basic Books. ISBN 0465012760 pg. 68 - 72</ref>、スリムになって登場した1979年のヨーロッパ選手権では男女を通じて初の個人総合3連覇を果たした。同年12月の世界選手権団体戦は金属グリップで手首を切ってしまった。ドクターストップがかかっていたもののコマネチは試合に強行出場し平均台で9.95をマークし世界選手権団体でルーマニア女子が初の金メダルに貢献した。コマネチは演技後、[[膿瘍]]ができた手の治療のため数日間入院した<ref>{{cite web|url=http://www.gymn-forum.net/Articles/Misc-Comaneci-1979.html |title="Nadia." ''The Epistle,'' (All Saints Episcopal Hospital) |year=1980 |month=January |accessdate=2009-08-09}}</ref><ref>''Letters to a Young Gymnast''. Comaneci, Nadia. 2004, Basic Books. ISBN 0465012760 pg. 87 - 91</ref><ref>Little Girls in Pretty Boxes. Ryan, Joan. 1995, Doubleday. ISBN 0385477902</ref>。

[[1980年モスクワオリンピック]]では個人総合で[[エレナ・ダビドワ]]に次いで銀メダル、平均台、床で金メダル（ゆかはネリー・キムと同点）、団体でも銀メダルを獲得した。コマネチは1981年に現役生活を引退し、1984年に[[国際オリンピック委員会]]の委員に就任する際には引退記念行事が行われた<ref name="uk"/>。

=== 現役引退後 ===
1981年にコマネチはアメリカに遠征した<ref>{{cite web|url=http://www.gymn-forum.net/Articles/NYT-1981_Comaneci_Tour.html |title="Miss Comaneci, 19, Makes Fresh Start" |publisher=[[ニューヨーク・タイムズ]] |date=1981-03-06 |accessdate=2009-08-08}}</ref>。同行したカロリーコーチ夫妻、[[振付師]]はこのとき[[亡命]]してしまった<ref>Little Girls in Pretty Boxes. Ryan, Joan. 1995, Doubleday. ISBN 0385477902 pg. 201</ref>。帰国後、コマネチの行動は厳しく監視されるようになり、[[1984年ロサンゼルスオリンピック]]に派遣された時も同様であった。その後[[モスクワ]]や[[キューバ]]に行く場合などのほんのわずかなケースを除き出国が許可されることはなかった<ref name="uk"/>。

なお、1984年のロサンゼルスオリンピック直前にはコマネチのドキュメンタリードラマ[[:en:Nadia (film)|Nadia]]が放映された<ref>[http://www.imdb.com/title/tt0087774/ Nadia at the IMDB]</ref>。

コマネチは1984年から1989年までルーマニア体操協会のコーチとしてジュニア選手の育成にあたったが、[[ルーマニア革命 (1989年)|ルーマニア革命]]直前の1989年11月、[[ハンガリー]]、[[オーストリア]]経由でアメリカに亡命した<ref name="Fischer"/><ref>''Letters to a Young Gymnast''. Comaneci, Nadia. 2004, Basic Books. ISBN 0465012760 pg. 137 - 148</ref>。チャウシェスク大統領の独裁政権下で、同大統領の次男でもある[[:en:Nicu Ceaușescu|ニク・チャウシェスク]]が一方的に愛人関係を持とうとするのを拒むこともできず、そのことに堪えきれなくなったためという報道もなされた<ref>コマネチ本人は『若きアスリートたちへの手紙』でこれを否定している。</ref>。アメリカに到着した際には厚化粧とけばけばしい服装で登場した事、二人きりで一緒に住んでいた亡命を手助けをした男性との関係をメディアに問われて舌を出し「秘密」と答え、男性が4人の子供がいる妻帯者である事に「だから？」と答えた事に対してネガティブな報道もされた<ref>{{cite web|url=http://www.people.com/people/archive/article/0,,20113727,00.html |title=After Escaping Her Romanian Svengali, Nadia Comaneci Tries to Get Her Life Back on the Beam |[[ピープル (雑誌)|ピープル]] |date=1990-11-26 |accessdate=2009-08-09}}</ref>。

コマネチは[[エアロビクスダンス|エアロビクス]]や[[フィットネス]]、[[ウェディングドレス]]、[[騎手]]のアンダーウェアの広告などに出演した<ref>{{cite web|url=http://athletes-celebrities.tseworld.com/sports/olympics/nadia-comaneci.php |title=ATHLETE & CELEBRITY MARKETING |accessdate=2009-08-09}}</ref>。その後1976年のアメリカンカップで知り合った[[:en:Bart Conner|バート・コナー]]（[[1984年ロサンゼルスオリンピック|ロサンゼルスオリンピック]]男子体操金メダリスト）と再会し[[オクラホマ州]]に引っ越した。1994年11月12日のコマネチの33歳の誕生日にコマネチらは婚約した。そして亡命以来初めてルーマニアに戻った2人は1996年4月27日に[[ブカレスト]]で結婚した。結婚式は生中継されて[[レセプション]]は[[:en:Cotroceni Palace|ルーマニア大統領府]]で行われた<ref>{{cite web |url=http://www.highbeam.com/doc/1G1-72893201.html |title=NADIA TUMBLES OVER WEDDING |publisher=[[シンシナティ・ポスト]] |date=1996-04-06 |accessdate=2009-08-09 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20121020031214/http://www.highbeam.com/doc/1G1-72893201.html |archivedate=2012年10月20日 |deadlinkdate=2019年2月 }}</ref>。民主化したルーマニアに「犯罪者」と呼ばれることさえ覚悟しながらも、コマネチは帰国した。国民は温かくコマネチを迎え入れた<ref>若きアスリートたちへの手紙</ref>。

コマネチは[[2001年]]6月29日にアメリカ[[国籍]]を取得し、ルーマニア国籍も放棄しなかったため[[多重国籍|二重国籍]]となった<ref name="Fischer"/>。

[[2006年]]6月3日、[[オクラホマシティ]]で[[帝王切開]]手術により男児を出産した<ref>{{cite web |url=http://www.foxnews.com/story/0,2933,198443,00.html |title="Nadia Comaneci, Bart Conner Welcome Baby Boy" |publisher=[[AP通信]] |date=2006-06-06 |accessdate=2009-08-09 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20121020051523/http://www.foxnews.com/story/0,2933,198443,00.html |archivedate=2012年10月20日 |deadlinkdate=2019年2月 }}</ref><ref>{{cite web |url=http://old.jurnalul.ro/articol.php?id=60535 |title="Former Gymnasts Nadia Comaneci and Bart Conner Baptized Their First Child, Dylan Paul" |author=Catalina Iancu |publisher=Jurnalul National |date=2006-08-28 |accessdate=2009-08-09 }}{{リンク切れ|date=2019年2月 |bot=InternetArchiveBot }}</ref>。

コマネチは現在、[[オクラホマ州]]で世界7ヶ国から来た体操競技選手の指導にあたっている。コマネチが指導した選手には[[2008年北京オリンピックの体操競技|北京オリンピック]]のゆかで金メダルを獲得した[[サンドラ・イズバサ]]や2007年の世界選手権に出場したDaniela Druncea、[[ウクライナ]]のYana Demyanchukなどがいる<ref>{{cite web|url=http://www.intlgymnast.com/index.php?option=com_content&view=article&id=765:gymnasts-train-for-comaneci-international&catid=2:news&Itemid=53 |title=Gymnasts Train for Comaneci International |publisher=International Gymnast magazine |accessdate=2009-08-09}}</ref>。

2003年12月自叙伝である''Letters To A Young Gymnast''（『若きアスリートへの手紙』）が発行され長年ファンから受け取った手紙の返事の形式で出版された。

[[2004年アテネオリンピック]]の大会期間中、[[アディダス]]がコマネチの10点満点のCMを流している。

== 近年の活動 ==
コマネチは[[チャリティ]]や国際的な活動を精力的に行っており、1999年には[[国際連合]]にスポーツ選手として招待講演を行った最初の人物となった。国際[[スペシャルオリンピックス]]委員会、[[筋ジストロフィー]]協会の要職も務めている<ref>{{cite web |url=http://www.mda.org/Publications/Quest/q74bart_nadia.html |title=MDA's Perfect 10s |accessdate=2009-08-09 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20090126102803/http://www.mda.org/Publications/Quest/q74bart_nadia.html |archivedate=2009年1月26日 |deadlinkdate=2019年2月 }}</ref>。

また、ルーマニアの子供たちが低コストで医療支援や社会支援を受けられるようにナディア・コマネチ・チルドレンズ・クリニックという[[基金]]を作った<ref name="uk"/>。

体操競技でもルーマニア体操協会の名誉会長、ルーマニアオリンピック委員会の名誉委員長となっている。

コマネチは夫と共にバート・コナー体操アカデミー、パーフェクト10プロダクション・カンパニー、スポーツ用具店などを所有している。また2人は"International Gymnast magazine"の編集者でもある。

2005年の世界体操選手権や2008年の[[2008年北京オリンピックの体操競技|北京オリンピック]]では解説者を務めた<ref>{{cite web|url=http://sports.espn.go.com/espnmag/story?id=3540036 |title=THE FIRST FAMILY OF GYMNASTICS |publisher=[[ESPN]] |date=2008-08-17 |accessdate=2009-08-09}}</ref>。

実業家時代の[[ドナルド・トランプ]]（第45代[[アメリカ合衆国大統領|アメリカ大統領]]）が司会を担当した[[アプレンティス#ドナルド・トランプ版|アプレンティス]]の第7シーズン（セレブリティ・アプレンティス）に登場した<ref>{{cite web|url=http://www.eonline.com/uberblog/b56771_Trumps_Celebrity_Apprenti_Revealed.html |title=Trump's "Celebrity" Apprenti Revealed |publisher=Eonline |date=2007-11-19 |accessdate=2009-08-09}}</ref>。

2009年には、[[2016年リオデジャネイロオリンピック|2016年夏季オリンピック]]開催を目指すシカゴ招致委員会より[[ナスティア・リューキン]]、[[マイケル・ジョンソン]]、[[エドウィン・モーゼス]]、[[ジャッキー・ジョイナー＝カーシー]]と共に10月2日に[[デンマーク]]の[[コペンハーゲン]]で行われる開催都市を決定する[[国際オリンピック委員会]]総会に派遣された<ref>{{cite web|url=http://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20090925-547686.html |title=シカゴ五輪招致へ大物…コマネチ、MJも |publisher=[[日刊スポーツ]] |date=2009-09-25 |accessdate=2010-09-26}}</ref>。

2010年代には[[柔道]]とも関わり合うようになり、[[IJF]]の親善大使として、定期的に[[IJFワールド柔道ツアー]]に姿を見せるようになった。またイスラエル柔道連盟会長の[[モシェ・ポンテ]]から名誉段位が贈呈された<ref>[https://www.insidethegames.biz/articles/1039157/nadia-comaneci-takes-part-in-international-judo-federation-marketing-and-media-seminar-to-talk-about-future-of-sport Nadia Comăneci takes part in International Judo Federation marketing and media seminar to talk about future of sport]</ref><ref>[https://www.ijf.org/news/show/nadia-comaneci-from-uneven-bars-to-the-tatami Nadia Comaneci: From Uneven Bars to the Tatami]</ref>。

== その他 ==
*幼少期はかなりのおてんばで、ソファーでとびはねるのが日常茶飯事であり、しまいには家具を壊すことがあったとのこと<ref>三上孝道『これだけは知っておきたい⑪オリンピックの大常識』2004年、66頁。</ref>。
*ルーマニア西部の町、[[デヴァ]]にあるナショナルチームの練習場とその附属の学校（[[エリート]]養成）にはコマネチの名前が冠せられており、そこから[[シモナ・アマナール]]など多くの体操選手が育っている。
*日本では、コマネチの[[ハイレグ]]のウェアをもとに[[ツービート]]の[[ビートたけし]]による「コマネチ」というギャグが[[1980年代|80年代]]前半に流行した。2008年9月18日放送の[[クイズ$ミリオネア]]のスペシャルにビートたけしが出演した際にナディア・コマネチがインタビューに応じた映像が流れ、インタビュー最後にコマネチが「コマネチ」を行った。[[2011年]][[10月13日]]放送の『[[たけしの等々力ベース]]』では、ビートたけしとコマネチが共演し、二人で「コマネチ」を行った<ref>「[http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/111013/ent11101311310010-n1.htm たけし“白い妖精”と初対面で奇跡のＷコマネチ！] {{Wayback|url=http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/111013/ent11101311310010-n1.htm |date=20111016181046 }}」msn産経ニュース、2011年10月13日</ref><ref>「[http://eiga.com/news/20111013/14/ ギャグ誕生から31年… たけし、コマネチと初対面]」映画.com×文化通信.com、2011年10月13日</ref>。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
{{Commonscat|Nadia Comăneci}}
* [[体操競技選手一覧]]

{{Good article}}

{{DEFAULTSORT:こまねち なていあ}}
[[Category:国際体操殿堂]]
[[Category:ルーマニアの体操競技選手]]
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